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【脱力タイムズ・リレーインタビューVol.3】岸博幸が番組を経済的に分析! 有田のMC力、やしきたかじんさんとの思い出も

 お笑いコンビ・くりぃむしちゅー有田哲平がMCを務めるフジテレビ系バラエティー『全力!脱力タイムズ』(毎週金曜 後11:00)が、この4月で丸3年を迎えた。メインMCのアリタ哲平(有田)を筆頭に、同局の小澤陽子アナウンサー、全力解説員、ゲストコメンテーターが“報道番組”という枠組みを使って見せるドタバタ劇。昨年10月27日の放送で、めでたく100回を突破した人気番組の魅力を探るため、ORICON NEWSでは出演者へのインタビューを行い、リレー形式で毎週掲載していく。

 第3回に登場するのは、特番時代から出演している元経済産業省官僚の岸博幸氏。どんなにはちゃめちゃな展開になっても、理路整然と解説を続ける岸氏が番組の魅力を経済的な視点から解説。有田のMCとしての魅力や、テレビ番組でのトーク術を教わったというやしきたかじんさんとの思い出まで、語り尽くしてもらった。

■『脱力タイムズ』は日本経済を救う? 有田のMC力を絶賛「悪ガキ的な部分が…」

 特番に出させてもらったのが最初ですが、お話をいただいた時は「たまにはこういった変わった面白そうなものもやってみてもいいのかな」という気持ちでした。自分は真面目な番組に出ることが多くて、こういった純バラエティーで自分が通用するとは今でも全く思っていないのですが、特番の時から今までずっと出演させてもらっていて、自分でも役に立てることがあるんだというのはすごくありがたい経験です。バラエティーでの進め方、話し方など、すごく勉強になるところがありますから、それが自分のしゃべりに役立っている部分もありますし…ギャラもらって勉強までさせてもらっているから、申し訳ないですよ(笑)。この番組が成功しているのは、個人的にすごく喜ばしいことだなと思っています。それは自分が出ているからというわけではなくて、日本の経済の復活にとって非常にいいヒントになると真面目に思っているからなんです。

 僕は第1回から出ていて、ある程度どういう歴史をたどっているのかは見てきているのですが、結論から言うと、常に進化を続けた結果として今がある。この番組は(名城)ラリータさんを筆頭に、スタッフの方々が頑張って企画を考えてくれています。けっこうむちゃくちゃなものを考えていらっしゃるんですけど、有田さんも一緒に会議に参加されて、自らもさらにめちゃくちゃなことを提案されているそうです。それが合わさった結果として、番組のあの雰囲気につながっている(笑)。これを分析的に言えば、まず現場がしっかりしていて、いいアイデアを出しているんですが、トップの有田さん、企業で言えば社長の立場にいる人がもっと型破りなことをやって、現場がさらに頑張るということを続けた結果、番組内容がさらに進化してきた。

 これは今の日本の大企業にとっても必要なことで、日本は中小企業も含めて現場の力が強いのに、それが発揮されていない。特に大企業の場合は、トップが日本のエリートさんで過去の成功体験にとらわれているから、現場にいる人たちは新しいアイデアをもっていても、なかなか上げないし、逆に上げたら、上に潰されちゃうということもあるから、結果的に日本はイノベーションが少ない国だよねと言われちゃう。そういう意味で言えば、この番組が生き残って、放送時間も拡大して今の方がさらに人気があるということは、やはり進化を続けているにほかならない。だから、この番組は日本の将来にとって非常に大切なエッセンスだと思っているんです。

 MCの有田さんは、お世辞抜きにすごいなと思います。今は、みなさんがすごく遠慮して忖度しちゃっていて、けっこうつまらなくなっていると思うんですよ。その中にあって、有田さんは、地上波のテレビで制約が大きいというのをあえて突き破ろうとしているんじゃないかなと感じます。もちろん、スポンサーや局の意向もあるので、いろいろ大変な部分もあるのだと思いますが、その中でもかなり攻めていますよね。もともと頭の良い方だなと思っていましたけど、そういった彼の悪ガキ的な部分も魅力であり、この番組とって必要不可欠なところだなと。ゲストの芸人さんが台本を見られていない状況にあって、一番必要になのは有田さんの回しになりますが、MCとして全体を回して、完成させる能力は並のアナウンサー、ニュースキャスター、評論家より、数倍上です(笑)。

■お笑いパートへの対応「もっとうまくやりたい」 たかじんさんの遺言を胸に活躍誓う

 講演などで地方に行くことが多いんですけど、そこで話していると、最近は圧倒的に「脱力タイムズ見ています」という声が多いですね。認知度が高まっているなと思います。有田さんとラリータさんの努力には、敬意を表するほかないですね。具体名は挙げませんが、台本を淡々とこなすだけの妥協している番組って多いじゃないですか(笑)。そんな中で、この番組は安易な作り方はしていなくて、ラリータさんや有田さんたちがすごく時間を使っていて、それに見合った成果が出ているのだと僕は思います。だから、テレビ関係者のみならず、見ている人たち全員がこの番組を見て「面白いね」で終わるだけじゃなく、どうして未だに進化を続けられているのかということを知ってほしいと思っています。特に大企業のサラリーマンには見てもらいたいです(笑)。

 僕は今レギュラー番組が8本くらいありますけど、お世辞抜きでこの番組が一番楽しいですし、個人でスケジュールの管理などをやっていますが、この番組が最優先ですね。それくらい、僕は価値があると思っていますし、そこに出させてもらうのはすごくありがたいことです。これから『脱力タイムズ』で挑戦してみたいことですか…特に偉そうなことを言うつもりはないですけど、新喜劇とかお笑い的なものをもっとうまく対応できるようになりたいですね(笑)。

 もともと僕は役所にいたんですけど、役人は話がつまらないので、普通はテレビで使えないんです。だけど、なぜ僕が多少なりともしゃべることができて、使っていただいているのかといえば、大阪でやしきたかじんさんの番組のレギュラーをずっとやっていたからなんです。最初は『たかじんのそこまで言って委員会』で、その後は『たかじんNOマネー』に出演させてもらっていたのですが、その過程でたかじんさんに飲みに連れて行ってもらって「テレビではこうやってしゃべったらいい」ということを教えてもらいました。そのおかげで、ある程度しゃべられるようになったので、すごく大事な勉強をさせていただいたという思いはあります。今は『脱力タイムズ』で完全なお笑いにも対応できるように勉強させてもらっている最中というところです。

 たかじんさんのお考えがあって、僕は途中からレギュラー出演しなくなったのですが、亡くなった後に周りの方からいろいろと話を伺うと、たかじんさんはそれ以降も僕が出ている番組をよくご覧になっていて「岸はもっといろんな番組に出たほうがいい」とおっしゃってくれていたそうです。そういう意味では、報道とか討論系の番組とかではしゃべれるようになったんですけど、お笑い番組に十分対応できるようになっていませんから、そこは『脱力タイムズ』で勉強させてもらって、たかじんさんの期待に応えられるようにしたいなと思っています。

◆岸博幸(きし・ひろゆき)一橋大学経済学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省。通産省在籍時にコロンビア大学経営大学院に留学し、MBA取得。資源エネルギー庁長官官房国際資源課等を経て、2001年、第1次小泉純一郎内閣の経済財政政策担当大臣だった竹中平蔵氏の大臣補佐官に就任。06年の退官以降は「脱藩官僚」として、テレビ番組や講演会などでも活躍している。



関連写真

  • 『全力!脱力タイムズ』おなじみの出演者・岸博幸氏(C)フジテレビ
  • 11日放送の『全力!脱力タイムズ』に出演する(左から)田村淳、広瀬すず(C)フジテレビ

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