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『手塚治虫文化賞』矢部太郎、今後も大家さんと同居誓う “8コマ”提案の担当編集にも感謝

 お笑いコンビ・カラテカ矢部太郎(40)が、50歳近く年上の女性の大家のおばあさんとの“ひとつ屋根の下”での生活を描いた漫画家デビュー作『大家さんと僕』(2017年10月発売)が、第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞。発表されたきょう25日、急きょ都内で会見を行った矢部は「うれしいです」と満面の笑みを浮かべた。

第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞した矢部太郎 (C)ORICON NewS inc.

第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞した矢部太郎 (C)ORICON NewS inc.

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 この日、矢部は『神保町花月dorama project#1「ラケット」』(29日まで)に出演し、その後に緊急会見。お笑い芸人の同賞受賞、さらに本職の漫画家以外が作画した作品の受賞も初という快挙を報道陣から祝福されると、矢部は「本当にうれしいです。賞というのが初めて。しかも手塚治虫さんという名前が入っている。うれしいです」とにっこり。今後については「どうなるんでしょうね」と想像もつかない様子だった。

 同作は、「ごきげんよう」とあいさつする一風変わった大家のおばあさんと、トホホな芸人の「僕」=矢部との、あたたかくも切ない交流の日々を描いた実話漫画。累計発行部数は21万部を超える大ヒット作。モデルの大家さんにも受賞を報告したそうで「ご立派になられましたね」と言われたという。印税もすでに入っているそうで、大家さんに「伊勢丹で薄紫色のカーディガンを買いました」とプレゼントを贈ったそうで「母が好きな色だわ」と喜ばれたそう。

 これからの同居生活については「大家さんのおかげで書けた。ここで港区のタワマンに引っ越すなんて、ひどいことはできない」と継続を誓う。また「芸人だからこそ書けたと思う。芸人としてやり残したことも結構ある。芸人って人間だから辞めるもんじゃないですよ」と漫画家ではなく、芸人としてやっていくことも明言した。今では実の両親からは「こんなこと私たちにもしてくれないじゃない」というほどの関係に。矢部は「創作の上でも女神。88歳のミューズです」と感謝しきりだった。

 この日に発表されることは知っていたが、会見は急きょ決定。「きょう、ジャージで来たのは失敗したな…。まさか、こうなるとは思わなかった。きょうは舞台のダメ出しされて帰る予定だった」と恥ずかしそうに笑う。大ヒット中でドラマ化の話もありそうだが「1度、大家さんと話します。本人役? そこにこだわりはない」と照れた。

 また、編集者への感謝の言葉を口にした。もともと4コマなど、さまざまなスタイルで始めたが編集者の「4コマだと鋭いオチが必要だから矢部さんには向かないんじゃないか。8コマだと余韻も残せる」という助言で8コマに。「アドバイスをいただいた。それを言われたときは鋭くないんだって気持ちはあったんですけど、今思えば本当に先見の明があった。ありがたいです」と感謝の言葉を並べていた。

 ちなみに相方の入江慎也には、まだ報告していないそう。矢部は「入江くんは『絶対に人に言っちゃいけない話』って言って絶対に言っちゃうので」と苦笑しながら理由を明かしていた。

 なお、25日発売の『週刊新潮』5月3日・10日合併号より第2期連載が開始。毎号4ページの週刊連載で、同誌で本格的なストーリー漫画が連載されるのは1956年の創刊以来、初となる。

 贈呈式は6月7日に東京・浜離宮朝日ホールで開催予定。

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  • 第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞した矢部太郎 (C)ORICON NewS inc.
  • カラテカ・矢部太郎の漫画家デビュー作『大家さんと僕』が第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞
  • 第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞した矢部太郎 (C)ORICON NewS inc.
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