声優の井上和彦と島本須美が10日、都内で行われた『あにめたまご2018』完成披露上映会に出席し、若手アニメーターたちに声優の立場からアドバイスを送った。
「あにめたまご」とは、文化庁主催で2010年から続けている若手アニメーター人材育成事業。有能なアニメーター、特に原画マンが育ちにくくなっている日本アニメーション業界の厳しい現状を打破するべく、OJTを通して業界の将来を担う優れたアニメーター等を育成し、業界の振興と発展させることが目的。今年は若手アニメーター24人が参加して上映会にも登壇した。
井上と島本はMCを担当。井上が今回勉強になったことを若手アニメーターに質問すると「この業界に入ってから、先輩とか忙しくしているので育成してもらえることはなかった。ほとんど独学というか、手探りで仕事をしていました。本来、意識しなくてはいけないことが、今回の場ではっきりした」との回答が。これを聞いた井上は「僕らの仕事は先輩の背中を見てまねをして勉強する。アニメーターの場合は、自分の机を持って一人で仕事をするから、(学ぶ)機会がなかなか作れないのですね」と驚いた様子だった。
一方、アニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』でクラリスを演じた島本は「若い声優さんに技術面の滑舌や発声は教えることができる。けど、幸せや悲しいなどの感情面は教えることができない。これはアニメーターの人たちも同じだろうと思う。感情豊かに人間らしい、我慢ばかりしないで人生豊かに生きていけたら、良い作品作りができるのかなと思いました」と自身の経験を振り返った。
井上も「19歳から声優という仕事を始めて、今年で45年。仕事を続けて大事だなと思ったことは、常に遊び心を持つことだと思います。声優は遊びの発明家というか、自分でどれだけ心を遊ばせるのかが一番の仕事で、それをお芝居に反映させていく。アニメーションを作られる方も、いっぱい心を遊ばせ無限の可能性を作って、この気持ちを忘れずに今後も作品を作ってもらいたい」と語った。
また、今回上映された4作品は、国内のアニメーション制作会社からオリジナル短編アニメ―ションの企画を募集し選出。『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』、『えんぎもん』、『ミルキーパニック twelve』、『Midnight Crazy Trail』の4作は、アニメ専門局アニマックスで放送が決定しており、24・25日に東京ビッグサイトで開催される『AnimeJapan2018』のメインステージで「あにめたまご2018展」としてブース出展する。
■『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』(山本隼一監督)
子どものころに見た夢を失いながら大人になり、多忙を極めて久しい現代人の心に、かつてのあの“想い”を蘇らせるSFファンタジー。4K/8Kの高解像度による大型映像が得意なIMAGICAイメージワークスと、映画『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』などを手掛けた映像制作集団ROBOTがタッグを組んだ。
■『えんぎもん』(佐藤広大監督)
どこの家にもある縁起物たちと、彼らが動く様子を見た子どもたちとの交流を、躍動感いっぱいに描いたドタバタコメディー。キャラクターアニメーションを中心に、デジタル絵本やARといったアプリなどを通して活動しているスタジオななほしとウサギ王が担当した。
■『ミルキーパニック twelve』(沼田心之介監督)
虎を筆頭とする十二支の動物たちと猫族との戦いを、西部劇さながらのタッチとユニークなキャラクター・デザインなどを巧みに融合させ、ファンキーに描かれた作品。アニメ『ふるさと再生 日本の昔ばなし』シリーズを担当したアニメーション&CGスタジオ“TOMASON”が手掛けた。
■『Midnight Crazy Trail』(遊佐かずしげ監督)
どんなものでも捨ててみせるゴミ捨て屋コンビと、魔法を捨てたい魔女が繰り広げる、ファッション×ポップ×アニメをキーワードに魔法と科学を絡み合わせたスラップスティック・アニメーション。2Dと3Dの境目をなくすクリエイティブな活動を目指している3DCGプロダクション“Picona Creative Studio”が制作。同社が長年温めてきたオリジナル企画が実現した。
「あにめたまご」とは、文化庁主催で2010年から続けている若手アニメーター人材育成事業。有能なアニメーター、特に原画マンが育ちにくくなっている日本アニメーション業界の厳しい現状を打破するべく、OJTを通して業界の将来を担う優れたアニメーター等を育成し、業界の振興と発展させることが目的。今年は若手アニメーター24人が参加して上映会にも登壇した。
井上と島本はMCを担当。井上が今回勉強になったことを若手アニメーターに質問すると「この業界に入ってから、先輩とか忙しくしているので育成してもらえることはなかった。ほとんど独学というか、手探りで仕事をしていました。本来、意識しなくてはいけないことが、今回の場ではっきりした」との回答が。これを聞いた井上は「僕らの仕事は先輩の背中を見てまねをして勉強する。アニメーターの場合は、自分の机を持って一人で仕事をするから、(学ぶ)機会がなかなか作れないのですね」と驚いた様子だった。
一方、アニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』でクラリスを演じた島本は「若い声優さんに技術面の滑舌や発声は教えることができる。けど、幸せや悲しいなどの感情面は教えることができない。これはアニメーターの人たちも同じだろうと思う。感情豊かに人間らしい、我慢ばかりしないで人生豊かに生きていけたら、良い作品作りができるのかなと思いました」と自身の経験を振り返った。
井上も「19歳から声優という仕事を始めて、今年で45年。仕事を続けて大事だなと思ったことは、常に遊び心を持つことだと思います。声優は遊びの発明家というか、自分でどれだけ心を遊ばせるのかが一番の仕事で、それをお芝居に反映させていく。アニメーションを作られる方も、いっぱい心を遊ばせ無限の可能性を作って、この気持ちを忘れずに今後も作品を作ってもらいたい」と語った。
また、今回上映された4作品は、国内のアニメーション制作会社からオリジナル短編アニメ―ションの企画を募集し選出。『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』、『えんぎもん』、『ミルキーパニック twelve』、『Midnight Crazy Trail』の4作は、アニメ専門局アニマックスで放送が決定しており、24・25日に東京ビッグサイトで開催される『AnimeJapan2018』のメインステージで「あにめたまご2018展」としてブース出展する。
■『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』(山本隼一監督)
子どものころに見た夢を失いながら大人になり、多忙を極めて久しい現代人の心に、かつてのあの“想い”を蘇らせるSFファンタジー。4K/8Kの高解像度による大型映像が得意なIMAGICAイメージワークスと、映画『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』などを手掛けた映像制作集団ROBOTがタッグを組んだ。
■『えんぎもん』(佐藤広大監督)
どこの家にもある縁起物たちと、彼らが動く様子を見た子どもたちとの交流を、躍動感いっぱいに描いたドタバタコメディー。キャラクターアニメーションを中心に、デジタル絵本やARといったアプリなどを通して活動しているスタジオななほしとウサギ王が担当した。
■『ミルキーパニック twelve』(沼田心之介監督)
虎を筆頭とする十二支の動物たちと猫族との戦いを、西部劇さながらのタッチとユニークなキャラクター・デザインなどを巧みに融合させ、ファンキーに描かれた作品。アニメ『ふるさと再生 日本の昔ばなし』シリーズを担当したアニメーション&CGスタジオ“TOMASON”が手掛けた。
■『Midnight Crazy Trail』(遊佐かずしげ監督)
どんなものでも捨ててみせるゴミ捨て屋コンビと、魔法を捨てたい魔女が繰り広げる、ファッション×ポップ×アニメをキーワードに魔法と科学を絡み合わせたスラップスティック・アニメーション。2Dと3Dの境目をなくすクリエイティブな活動を目指している3DCGプロダクション“Picona Creative Studio”が制作。同社が長年温めてきたオリジナル企画が実現した。
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2018/03/10