オール日本ロケで撮影されたNetflixオリジナル映画『The Outsider（原題）』が、『アウトサイダー』の邦題で9日より世界同時配信される。主演はアカデミー賞俳優のジャレット・レト（『ブレードランナー2049』『ダラス・バイヤーズ・クラブ』）。共演は浅野忠信、椎名桔平、ヒロインに忽那汐里、さらに大森南朋、田中泯らが重要な役どころで参戦している。

【写真】その他の写真を見る

　『バトルシップ』（2012年）、『沈黙-サイレンス-』（16年）やマーベル『マイティ・ソー』シリーズにも出演するなど、世界で活躍する浅野。2016年『Darc』にてハリウッドデビューを果たした椎名。本作でハリウッド映画本格進出を果たし、18年公開予定の『デッドプール2（仮）』への出演も決定している忽那。日本を飛び出して活躍する浅野たちの共演に注目だ。

　1954年、第二次世界大戦後の混沌とした日本を舞台に、裏社会の男たちの生き様を描く本作。　アメリカ人兵士・ニック（ジャレッド）は、収容されていた刑務所で清（浅野）の命を救ったことから、自由の身に。清やオロチ（椎名）のいる裏社会に身を置きはじめたニックは、徐々に信頼を集め、その地位を上り詰めていく。

　監督は『ヒトラーの忘れもの』で第89回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートの
マルティン・サンフィリート氏。予告編ではジャレット演じるニック・ローウェルが戦後大阪でのし上がっていく姿などを垣間見ることができる。

　ニックが収容されていた刑務所で清の命を救ったことから、出所後も固い絆で結ばれていく2人。日本で行き場のないニックに、清が与えた「お前にしかできない仕事」は殺人。清が所属する大阪の白松組と、神戸の新興勢力がしのぎを削る工場の一室で、同じアメリカ人の脳天にタイプライターが垂直落下して直撃。果たして大阪で何が起きているのか？　その冷静そうな顔つきから「日本の裏社会で生きていく」というニックの決意が伺える。シャープなあごのラインと真っ白なTシャツに返り血の赤が映える映像。

　衝撃的な映像とクロスして挿入されるのが、何やら不穏な雰囲気で仕事を依頼してきた清との会話。「失敗したら？」の質問に「お前は殺される」と即答する清。「面白そうだ」と快諾するニック。髪をオールバックに纏め、黒スーツによる華麗なアクションも見ることができる。

　一方、突然現れたニックの存在を疎ましく思っているのが、清と兄弟分のオロチ。ニックに日本刀を見せつけながら「You’re a GAIJIN.Outsider（お前は異邦人だ）」と憎しみを込めて言い放つ。一体なぜ、彼はニックを排除しようとするのか。男同士の友情と嫉妬が不協和音を奏で始める。

　「お前には家族もない。家もない。お前が選べ」と語りかける白松組組長（田中）と杯を交わし、日本の裏社会で生きることを決意したニック。勢津（せいづ）ヒロミツ（大森）率いる神戸の新興勢力と一触即発の緊張状態の中、ついに抗争が始まる。白松の「裏切ったのは誰や！」という怒りを抑えきれないせりふと共に走り去る車に乗る人物とは？　勢津の「What you want?」と問いかけに、ニックはどう答えるのか。

　続いて清の妹・美由（忽那）が登場。ニックとのドライブシーンでのキラーショットや、立派な刺青が施された背中が美しいベッドシーンに目を奪われる。清からは「ヤクザに愛なんて許されない」とニックとの関係に釘を刺されるが、二人の関係はどんどんと深まっていく。“誇り、愛、復讐”という本作のキーワードが映し出される中、ニックの「生きていくには−−抗うことが必要だ」と決意のこもったせりふが発せられる。“異邦人”であるニックの瞳に映る未来とは一体…？

★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」