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否定派が上回るも若年層は「興味なし」、貴乃花親方の理事解任への世間の声

 いまだ世間を騒がせ続けている大相撲の元横綱・日馬富士による暴行事件。日本相撲協会は4日、両国国技館で臨時評議会を開き、元横綱・貴乃花親方の理事解任を決めた。 その理由は「昨年10月の巡業中に起きた貴乃花部屋所属の貴ノ岩への暴行事件の報告を、巡業部長でありながら怠った 」というもので、同協会での理事の解任は史上初 。この各界の波乱について、視聴者たちはインターネットを中心に喧々囂々(けんけんごうごう)、SNSでも賛否両論の嵐が吹き荒れている。ORICON NEWSは、この出来事について一般ユーザーの意識調査を行った。

貴乃花親方 (C)ORICON DD inc.

貴乃花親方 (C)ORICON DD inc.

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◆1,000人の意識調査、肯定派を否定派が上回る結果に

 同件の発端は昨年10月26日、 大相撲の元横綱・日馬富士 が十両・貴ノ岩 に対して暴行を行った事件について、貴乃花親方は相撲協会へは報告をせず、警察へ。危機管理委員会の調査協力も再三にわたって拒否し、元副文部科学相の池坊保子評議会議長 は「協会で3番目の巡業部長という重い地位に就いているにもかかわらず報告義務を怠った」、八角理事長からの電話にも対応しなかったことから「礼を欠いた」との評価を下した。

 ORICON NEWSでは、10代から50代の一般ユーザー男女計1,000人に対し、「貴乃花親方の理事解任は妥当と思うか」との意識調査を実施。その結果、「妥当だと思う」が23.8%、「妥当ではないと思う」が36.4%と、肯定派を否定派が上回る結果に。ただ、「どちらともいえない/わからない」が39.8%と、最多の回答数となった。

◆男性40代の3割が理事解任を「妥当だと思う」

 まずは理事解任を「妥当だと思う」とする理由について。貴乃花親方の報告義務の怠慢には、「貴乃花親方が説明をしなかった印象が強いので、妥当と思う」(東京都/40代/女性)や、「協会にもっとも協力しなければいけない理事、巡業部長という立場であるのに非協力的だったと思うから。協会だけではなく、相撲ファンや世間にも説明しなければいけなかったと思う」(鹿児島県/男性/50代)などの声が挙がった。

 また“角界の改革”を標榜しているともいわれる貴乃花親方については、「その業界ごとのルールがあるので、上司に連絡はしなくては。改革はそれとは別」(新潟県/女性/50代)の声のほか、「古くからの体質なので一層するのは難しい。政治の世界と一緒」(広島県/女性/30代)など、組織としての規範を重視する“大人”な声も多数。また、「礼を欠いたことは事実」(神奈川県/男性/50代)、「貴乃花の行動はスタンドプレーが多い気がする。もう少し大人になってほしい」(千葉県/男性/40代)と批判する声も聞かれた。

 年代・性別で見ると、理事解任を「妥当だと思う」と答えたのは、男性40代が30.3%ともっとも割合が高い。次に男性50代の29.7%。もっとも割合が低いのは女性20代の20%という結果となった。

◆「妥当ではない」、50代と20代の男性が多数

 次に「妥当ではないと思う」と答えた理由では、「解任は行き過ぎ」という見方が相当数あったほか、「加害者側の根本的な原因をとらえていない。被害者の親方に処罰すべきでない」(茨城県/男性/50代)、「結論ありきで、心象のみで決定した印象」(東京都/男性/30代)などの声が。

 また「結局は、暴行事件そのものを有耶無耶にしたい相撲協会と、それに対峙する貴乃花親方という構図のように思えた」(兵庫県/男性/30代)と独自の分析をするユーザーや、「テレビで過度に注目されなければここまでの処分にはなっていないだろう。日本相撲協会の体質にもメスを入れる必要があると思う」(愛媛県/男性/20代)との厳しい声も。

 年代・性別で見ると、「妥当ではないと思う」と答えた割合は、男性50代が44.1%と最高で、次に男性20代の42.9%で高かった。もっとも割合が低いのが男性10代19.2%だった。

◆10代男女の半数以上が関心薄く「どちらともいえない/わからない」

 最後に、最も割合が高かったのが「どちらともいえない/わからない」の声だが、若い層では「興味がない」とする意見が多く見られた。50代でも「大騒ぎしすぎ。なぜ連日連夜このニュースばかりなのか、他に報道すべきことがあるだろうに」(三重県/女性/50代)といった声も。「相撲会が一般社会とだいぶ違うのでよくわからない」(千葉県/女性/30代)「テレビで観ている情報だけではどちらの味方もできない」(長崎県/女性/30代)と、評価を保留するユーザーも多く存在した。

 「どちらともいえない/わからない」と答えた人を年代・性別の割合で見ると、男性10代が53.8%ともっとも高く、次いで女性10代の51.6%。10代全体では過半数がこの回答を選んだ。一方、男性50代で「どちらともいえない/わからない」を選んだのは26.3%にとどまった。年代が上がるごとに「どちらともいえない/わからない」を選ぶ人は減り、「妥当」か「妥当でない」か、どちらかの意見を持っているという結果に。

◆世代によって関心度合いに大きな差、加熱報道は必要だったか

 12日、池坊議長は『直撃LIVEグッディ!』(フジテレビ系)にVTR出演。 「誠心誠意私がお答えしても、もう自分で悪口を書きたいと思ってらっしゃるから、そんなの関係なく悪口をお書きになるんですよね」 と、報道と事実に乖離があることを匂わせている。

 真相はもとより、角界という特殊な場所で起こった事件だけに、業界の内情や各者の関係性にも言及され、過熱報道がなされた今回。とはいえ、報道で知っても「判断がつかない」か、そもそも「興味がない」か、という視聴者が大多数。相撲に興味の高い世代と低い世代でも、大きく関心の度合いが異なる結果となった。連日にわたる報道の内容はもちろん、そこまで加熱することが求められていたのか。興味関心の多様化した現代で、報道の姿勢自体も問われた事件のように思える。
(文:衣輪晋一)

【調査概要】
調査時期:2018年1月5日(金)〜1月10日(水)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査

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  • 貴乃花親方 (C)ORICON DD inc.
  • 全身ショット (C)ORICON DD inc.

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