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テレ東『池の水ぜんぶ抜く』、多くの池にブラックバスがいるのはなぜ?

 テレビ東京の池の水を抜くだけのバラエティー番組『池の水ぜんぶ抜く』。2日に放送されたSPでは、横浜市の池でアカミミガメを捕獲するなど、今回も外来種の問題を提起していた。過去の放送を含めて気になるのは、多くの池にブラックバス(以下バス)やブルーギルが、一緒にたくさん見つかること。生物が存在しないはずの池に生息していることもあり、そこも疑問であるが、この2種類の魚に限っては毎回「よく見かけるな。なぜだろう」と感じた。

日本中に生息し問題視されているブラックバス。大きいもので60センチを超える (C)ORICON NewS inc.

日本中に生息し問題視されているブラックバス。大きいもので60センチを超える (C)ORICON NewS inc.

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 そもそも、バスは通常40センチ程度で大きいもので60センチを超える魚。養殖が可能ということで、1925年にアメリカから、釣りや食用の対象として持ち込まれた。

 今回はまず、生息範囲の広さについて「釣り人が持ち帰り、近所に放流しているのでは?」と考えた。釣り師の立場で考えた場合、近所の池にバスが生息していれば、移動時間もなく、気軽に釣りができると思った。しかし、スポーツフィッシングで人気のバスは、その場でリリース、殺処分するのが一般的で、生きたまま持ち帰る人がいるのか。

 国内で合法的に放流が認められている河口湖で、バス釣りの貸しボート業を営む店主に聞くと「外来生物法で重い罰があるから、うちの客で持ち帰る人はいない。昔は、ほかの湖だけど、観賞用に飼う人や食用で持ち帰る人は聞いたことがある。今はそんなことやる人いないかな」といい、近所の池に放流する人については「自分勝手な人はやりそうだよね」と答えてくれた。

 続けて「河口湖はリリースができる湖なので、今の人は釣った魚の口が傷ついていると、傷薬を塗る人もいる。心優しい人が多い」と、昔のマナーの悪い人が原因と指摘。対策について「生きたまま持ち帰るのは、正式な許可がないとダメ。法律で禁止されているから、釣り人のマナーに訴えるしかない。番組のように池の水を抜いてから駆除する方法は、大きな湖だと大変だけど効果的だと思う」と語った。

 また、環境省のホームページでバスは「釣魚として人気種であり、各地で意図的な放流が行なわれてきた可能性も指摘されている。一部の観賞魚店では販売されていた」と記載しており、一部の釣りに関わる人が、各地に放流していた可能性を指摘している。

 バスの生息範囲を拡大しない方法は、番組のように池の水を抜いて駆除する方法や人のマナーに訴えるしかない現状なのがわかった。だが、番組に出演していた伊集院光は「この企画に参加した子どもは今後、ゴミや外来種を捨てたりしない」と話していた。地域の人と協力して、外来種について学ぶ機会を作るのが、一番の解決策なのかもしれない。

 ※国内でバスが合法的に放流されているのは、漁業権が認められている山梨県・河口湖、山中湖、西湖、神奈川県・芦ノ湖の4湖。放流される魚も、国から認定された養殖業者で、運搬する際も許可が必要。

関連写真

  • 日本中に生息し問題視されているブラックバス。大きいもので60センチを超える (C)ORICON NewS inc.
  • 釣りや食用の目的でアメリカから持ち込まれたブラックバス(C)ORICON NewS inc.

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