柴咲コウ、大河ドラマ撮了に思う「私の人生を潤してくれた」
拡大写真NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』のクランクアップを迎えた柴咲コウ (C)ORICON NewS inc.
拡大写真(前列左から)山中崇、前原滉、森下能幸、(後列左から)木本武宏、木下隆行、小松和重、柴咲コウ、市原隼人、田中美央(C)ORICON NewS inc.
1年間にわたって放送される大河ドラマの主役を任され「光栄に思いながらも、1年間、先頭に立って進んでいけるか不安はありましたが、(撮影が終わって)心底ホッとしています」と、すがすがしい表情。撮影終了を祝うセレモニーでは、「体力があり余っている」「あと1年くらいできそう」と発言し、共演者やスタッフ、報道陣を驚かせた。
「撮影が深夜に及ぶ日が続いて疲れを感じ時もありましたが、つらかったことは…、忘れちゃいますね。それを上回る充実感がありました。初めてご一緒する役者さんやスタッフもいる中、皆さんのお芝居や仕事ぶりを目の当たりにして、とても刺激を受けました。作品からエネルギーをいっぱいもらいました」。大きな仕事をやり遂げた自信の表れか、言葉の端々からみなぎるパワーを感じさせる。
最近、東京と京都の寺社でコンサートを開き、きょうは女優として『直虎』の撮影、メディア・音楽・ECの各事業行うレトロワグラース社のCEOという顔も持つ。「すべてが私の中ではつながっている。お芝居も歌手活動もそのほかのお仕事も、全部が循環して、また新たなもの作りへの原動力になっています。終わるものがあれば、それに費やしていた時間を有効に使いたい。ドラマも、映画も、自分にできることをやっていきたい」と超ポジティブ。もし、また大河ドラマの出演オファーが来たら「もちろん、やりたいです」と、NHK関係者の視線を送っていた。
柴咲が演じた井伊直虎は、その存在を伝える史料があまりにも少なく、その実像がほとんどわからない人物ではあったが、脚本を担当した森下佳子氏の健筆もあり、「戦国時代にも世の中の流れで抗えなかったけれど戦いたくなかった人はたくさんいたはず。どうしたら戦わずに領民を守るか、それを一貫して訴え続けた人物を演じることができました。有名な戦国武将はキャラクター化され、いろんなバイアスがかかることもあると思うけど、それがなかった直虎さんは私自身にとっても新鮮でしたし、演じやすかったです。視聴者の皆さんも先入観なく入り込めて、ドキドキしてもらえたのかな、と思います」。
SNSなどでの盛り上がりも心の支えになっていたようだ。「漫画を描いてくださったり、お手紙を書いてくださったり、すごく深い愛情を感じていました。小野政次(高橋一生)が亡くなった時もものすごい反響でしたよね。多くの方が真っ向から受け止めてくださったのはすごくうれしかったです。最終回まで見届けていただきたいです」と、ファンにメッセージを送っていた。