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アーティストMACOが初著書に込めた思い 自分をさらけ出し「少しだけ自信を持つことができた」

 10・20代女性を中心に高い人気を誇るシンガーソングライター・MACO。先月には全国ツアーも成功させ、ますます勢いに乗るなか、未発表楽曲入りCDが付いた自身初のフォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』(主婦と生活社)を4日に発売する。「この本を作ることで、自分に自信を持つことができた」と話すMACOに、本に込めた思いやこれまでの道のり、今後の目標などをストレートに語ってもらった。

初のフォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』を発売するMACO (C)ORICON NewS inc.

初のフォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』を発売するMACO (C)ORICON NewS inc.

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■最後に決まったタイトル 忘れられないあの時に戻ってみたい

 歌手の自分が本を出すことになるなんて、まったく考えたこともありませんでした。生い立ちを語れるほどの人間ではないので、出版のオファーをいただいた時も「本当に私でいいんですか?」ってビックリしちゃって(笑)。

 出版することが決まり、編集者の方やスタッフさんとたくさん相談しながら作っていく中で、自分で自分を再発見できることがたくさん出てきました。どんどん自分を掘り下げていって、忘れていたことを思い出したり、改めて「自分はこういう人間だ」って確認できたり。思いがストレートにそのまま本になっていて、内面をさらけ出している恥ずかしさもあるけど、自分を知ることはとても楽しくて、出来上がってから自分でも何度も読み直しました。

 この本を作った経験が、曲作りにもフィードバックされています。元々CDが付録になる予定で、最初は「恋愛の曲になるのかなぁ…」と思っていたのですが、本が出来上がってから曲を書き下ろしたら、自然と家族愛をテーマにした曲になりました。自分でも予想できなかったことですが、本を作っていく過程で、自分の考え方が少しずつ変化していったし、このタイミングで本を出せたのはちょうどいい節目になったなと感じます。もう少し前だったら、きっとこんなに思いの詰まった本になっていなかったかもですね。

 『タイムマシンができたなら。』というタイトルは、最後の最後に決めました。小さい頃の思い出の中で絶対に忘れられない記憶があって、「タイムマシンに乗ってその時に戻ってみたいな」と思って。その記憶のことはエッセイの部分の最後に書きました。そして、この本を作ることで少しだけ自分に自信を持つことができたので、昔の自分に今の姿を見せてあげたいという思いも込めています。

 実は、小さい頃から本を読むのが大好きでした。お母さんも本が好きで家には大きな本棚がいっぱいあったし、私も小学生の時は図書館からたくさん本を借りてきたり。文章を書くのも好きで、中学生の時に先生から「読書感想文をコンクールに出してみないか」って言われて、出してみたら表彰されて、全校生徒の前で感想文を読んだこともありました。本が出来上がってから編集者の方にこのことを話したら、すごく驚かれましたけどね(笑)。

■歌手になったのは神様の思し召し これからも音楽で思いを届けていきたい

 デビューのきっかけは、地元の函館のライブイベントにオープニングアクトで出演した21歳の時にスカウトされました。その時は、地元じゃちょっとだけ知られている歌のうまい女の子、って感じでしたね(笑)。小さい頃から「歌が上手だね」って言われていて、昔のホームビデオを見ると朝から晩までリビングの前でずっと歌ってる子で。童謡やアニメソングだけじゃなく、おばあちゃんが聴いていた演歌を聞いたままの歌詞で歌っていたり。いろんな習い事をやってみてどれも続かなかったけど、歌だけは大好きでずっと歌っていました。

 上京することになって、生まれ育った函館を初めて離れることになったのですが、不思議と不安はなかったです。大きな決断って思われるかもしれないですけど、勢いで決めました(笑)。「きっと今が生まれ変わるタイミングなんだ」っていう直感と根拠のない自信があって、「なんとかなるだろう」っていう感じ。周りの心配はそれなりにあったけど、ママは「頑張っておいで」って応援してくれて。涙のお別れじゃなくて、大げさじゃないのが逆に良かったのかな。どちらかと言うとネガティブ思考だし、声をかけられたのが1年前や1年後なら行かなかったかもしれなかったけど、その時だけは根拠のない自信があったんですよね。

 「どうやったらプロの歌手になることができますか?」って、たまに聞かれることがあるのですが、私は「神の思(おぼ)し召し」と感じています。姉と兄がいるんですけど、小さい頃から「MACOだけは何か違う」って言われていたし、父も「MACOのDVDを見てて思った。小さい頃から軸はある子だったし、その声で生まれたのも、いま東京で歌手として活動しているのも、きっと神様からの思し召しなんだね」って。

 周りの方のサポートもたくさんあったし、自分もたくさん努力をしてきたけど、そういう星の巡り合わせも生まれた時からきっと決まってたと思う。運命っていう一言で簡単に片付けられないことって、世の中にはいっぱいあるし、これから先はどうなるかわからないけど、いま26歳で歌手をやっているということは、「思し召し」なんだなって信じています。

 2014年にメジャーデビューできて、たくさんの曲を作ってきましたが、音楽には2つのゴールがあると思っています。制作チームと一緒に徹底的にこだわって「これは本当にいい」という結論に達した曲が作れたら、1つのゴール。レコーディングにすごくこだわるのは、その時点ではゴールが見えていないからで、何テイクも録り直したり細部まで神経を使います。でもそれって、ある意味ですごく自己満足な作業で、他の人には分からないニュアンスの違いだったりする。試行錯誤を繰り返してゴールにたどり着いても、それが世に出た時に聴いてくれるみんなの胸に残るか残らないか、そこからまた勝負。私が100%の自信を持って作った曲を、ライブでみんなで大合唱できるようになったら、それが2つ目のゴールです。

 そのためにも、まずは聴いていただかないと始まらないので、ミュージックビデオやジャケットデザインにもこだわって、ファンの人はもちろん「MACOを知らない人にもどうやったら曲が届くかな…?」って、常に考えながら制作しています。歌詞もたくさんの人に届けられるようにSNSで発信していますが、文章が拡散していくのって面白いなって思ったり。ネット上だとみんな強いフレーズに引かれるから、いろいろ仕掛けていきたいですね。たくさんの人に自分の曲を届けたいけど、でも絶対に譲れない自分の色も出したいし、SNSの使い方を含めて今後も考えることは多いです。

 先月はパシフィコ横浜国立大ホールという大きな会場でライブすることもできました。ファンの皆さんの応援のおかげで、ステップアップしている実感はありますが、もっと大きな会場はまだまだあるので、「そういうところでライブすることを目指していかなきゃ」と思っています。とはいえ、上ばかり見ていても首が疲れちゃうから(笑)、時にはこれまでの道のりを振り返るために、折に触れて自分もこの本を何度も読もうかな。自分で読んでて泣いちゃったし、曲を聴いても泣いちゃいました(笑)。それだけ自分をさらけ出せた本だし、自分で自分に感動させられたので、この思いを少しでも共有できたらうれしいです。

◆MACO(マコ):2014年にメジャーデビュー以降、ラブソングを中心に共感を呼ぶ歌詞や歌声で、10〜20代の男女に絶大な人気を誇るシンガーソングライター。レコチョク年間ランキングの新人部門で1位、第29回日本ゴールドディスク大賞の新人部門など各賞を受賞。今年リリースの「恋するヒトミ」「恋の道」はCMソングに起用されている。地元・函館で撮り下ろした多数のカットを収録し、書き下ろしの未発表楽曲入りCDも付いた初の著書『タイムマシンができたなら。』(主婦と生活社)が8月4日に発売。

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  • 初のフォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』を発売するMACO (C)ORICON NewS inc.
  • MACO初フォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』誌面カット (C)主婦と生活社
  • MACO初フォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』誌面カット (C)主婦と生活社
  • MACO初フォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』誌面カット (C)主婦と生活社
  • MACO初フォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』表紙カット (C)主婦と生活社
  • 初のフォトエッセイ『タイムマシンができたなら。』を発売するMACO (C)ORICON NewS inc.

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