宮城出身のサンドウィッチマンと熊本出身の歌手・八代亜紀が、震災の影響で販売中止を余儀なくされている名物駅弁の復活を目指す人々の姿に密着。『これが東北魂だ 九州魂だ 駅弁で日本がつながる！』が、TBC・TBS系で29日（後4：00〜4：54）に放送される。宮城県気仙沼のメカジキを使った「ハモニカ飯」と熊本・南阿蘇鉄道「南鉄とり飯」。2つの駅弁が置かれている現状を知ることから次の一歩が始まる。

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　番組は、東日本大震災の翌年からふるさとの復興を願い、制作・放送されている「東北魂だ」シリーズ。今回は、「九州魂だ！」を加え、サンドウィッチマンも地震の被害から立ち上がろうとする熊本へ飛んだ。

　向かったのは南阿蘇鉄道。ここにも震災を受けて販売できずにいる名物駅弁があった。美しい阿蘇の絶景を駆け抜けるトロッコ列車での観光に欠かせなった「南鉄とり飯」だ。震災で線路や鉄橋が損傷し、全線復旧の目途が経たない中、名物駅弁の販売もできない状況にあった。現地・熊本での販売ができないのなら、東京で行われる駅弁大会で復活させられないか…と、サンドウィッチマンと八代が、ふるさとの味復活のためにひと肌脱ぐことに。ふるさとの味を蘇らせることはできたのか、その結末まで追った。

　熊本を流れる球磨川を眺めながら父と食べたお弁当の味が今も忘れられないと語る八代は、「今回の熊本ロケでお話を聞いた駅弁業者の方が、余震が続く中で怖い思いをしながらも、被災者やボランティアのために5万食のお弁当を作っていたとおっしゃっていました。その心意気にびっくりしました」と改めて被災地の人々への思いを深めていた。

　サンドウィッチマンの伊達みきおは「熊本で起こった大きな地震で、熊本でも東北の被災地と同じように仮設住宅で暮らしている方がいます。東北の沿岸部もそうなんですけど震災以降観光客が減ってきています。今回のロケを通して、熊本は観光地なんだと感じました。観光客が減ると大きな打撃になってしまうんですよね。東北も熊本も駅弁はもちろん、おいしいものがたくさんあるので、この番組をきっかけに出かけてほしいと思います」と願いを込めた。

　富澤たけしも「東日本大震災があった時に、九州・熊本の方にも大変お世話になりました。熊本の現状がどうなっているのか？ という点をぜひこの番組見ていただいて、わかってもらえたらなと思っています。東北もそうですけど熊本にもいいところが一杯あるので、支援だけでなく遊びにも来てほしいと思います」と話していた。

　震災から6年目の気仙沼。かつて、気仙沼駅で売られていたハモニカ飯の「ハモニカ」とは気仙沼が水揚げ日本一の魚・メカジキの背びれの付け根部分のこと。知る人ぞ知る美味な部位として地元民に愛されている食材だ。震災前は仕出し業者や弁当業者など20人ほどが中心となって持ち回りでハモニカ飯を作っていたが、ほとんどの業者が被災し、廃業や休業に追い込まれてしまった。残った業者4人も、津波で流された店の再建や復興作業に携わる人々への弁当作りに追われ、駅弁を作る余裕がないという。そんな現状をサンドウィッチマンが取材し、復活に向けた未来を見通す。

　また、鉄道ファンで駅弁にも熱い思い入れがある女優の松井玲奈が、いま最も旬な全国の駅弁を紹介するコーナーもある。明治時代に販売が始まり、松井もSKE48のレッスンで地元・愛知県豊橋から名古屋へ向かう際に食べていた豊橋駅伝統の駅弁「稲荷寿し」をはじめ、全国各地の人気駅弁の歴史やおいしさの秘密に松井が迫る。北海道の「花咲かにめし」、北陸の「鱈めし」、兵庫・明石の「ひっぱりだこ飯」など、世界に類を見ない日本の駅弁文化の豊かさ、奥深さ、おいしさを伝える。

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