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『ダム・キーパー』のトンコハウス、長編映画に挑戦

 ロバート・コンドウ氏と堤大介氏が設立したアニメーションスタジオ「トンコハウス」と、米国のメジャー映画会社、20世紀フォックスのアニメ部門「20世紀フォックスアニメーション」が、長編映画を共同制作することが発表された。作品は、コンドウ、堤の両氏が脚本・監督を手がけ、2015年米国アカデミー賞の短編アニメーション部門にノミネートされた『ダム・キーパー』をベースとしたものになる。

米国アカデミー賞の短編アニメーション部門ノミネート作品『ダム・キーパー』をもとに長編映画の制作が決定(C) 2015 Tonko House Inc. All Rights Reserved

米国アカデミー賞の短編アニメーション部門ノミネート作品『ダム・キーパー』をもとに長編映画の制作が決定(C) 2015 Tonko House Inc. All Rights Reserved

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 長編映画も両氏が監督を務め、ジェーン・スターツ・プロダクションやブルースカイ・スタジオに所属し、現在はフリーのプロデューサー、ケーン・リー氏が製作を指揮する。ストーリー作りには、トンコハウスが招へいした脚本家、ジョン ヘンリー・ヒンケル氏が参加する。

 コンドウと堤の両氏は「『ダム・キーパー』の世界で長編映画のストーリーを考え始めた時から、ピッグとフォックスの次の一歩の手伝いをしてくれ、激動の今日の視聴者に向けてどのように作品を届けるための良きパートナーは誰だろうと思っていました。いま、20世紀フォックスこそが私たちのキャラクターたちにとって理想的なホームだと感じています。そして、共にリスクを負って新しいストーリーテリングの可能性を探っていけることを楽しみにしています」とコメント。

 長編映画『ダム・キーパー』の舞台は、短編で描かれた世界の数年後に設定され、短編を観た視聴者から関心の高かった疑問にこたえる内容になるという。短編は、世界が大気汚染に覆われた時代に、大きなダムによって、呪われた大気から守られた小さな街で、家族も友達もいない豚の少年が、汚染された空気をダムの外側に追い出すための風車を動かすダム・キーパーの仕事を毎日続けている、というストーリーだった。

 短編は手描きのようなビジュアルの8000枚を超えるデジタル・ペインティングから構成される無声の2Dアニメーションだったが、長編ではせりふの入ったCGアニメーションに生まれ変わる。すでにトンコハウスの監督のもと、初期のアニメーションテストも制作されている。

 『ダム・キーパー』を制作する以前、コンドウと堤両氏は、ピクサー・アニメーション・スタジオで『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』など、多くの作品に携わってきた。「10年以上もCGアニメーションに携わっていたので、僕らの最も得意とする手法で長編映画を制作できる事を楽しみにしています」と語っており、「いま、数え切れないほどのアニメーションが存在する市場で、どうやったら際立つことができるかと考えていますが、何かいままでにないようなものを作れるのではないかと信じています。日本に文化的な根をもつトンコハウスだからこそ、東洋と西洋を橋渡しして、豊穣な2つのアニメーションの伝統の良いところを引き出せるのではないかと思います」と意欲を燃やしている。

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