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有村架純が語るデビュー当時といま「あの頃とは顔つきも変わった」

 映画、ドラマと出演作が続き、すっかりエンタテインメントシーンを代表する女優のひとりとなった女優・有村架純。朝ドラブレイク後のこの2年間における自身の成長と変化を振り返りながら、大泉洋と初共演する最新作『アイアムアヒーロー』でのヒロイン女子高生・比呂美役について語ってもらった。

25歳までにやりたいことを語る有村架純(写真:逢坂聡)

25歳までにやりたいことを語る有村架純(写真:逢坂聡)

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◆ほっとけない、かわいらしい存在になれたらと思った

――『アイアムアヒーロー』完成作をご覧になって、どんな感想を抱きましたか?
【有村】 予告を観てすっごくおもしろそう! と思っていたんです。(本編も)怖いっていうよりも、好奇心が湧く感じで。ジェットコースターが少しずつ上っていくときの胸の高鳴りというか、怖いんだけど、このあとの楽しみが! というワクワク感、あるじゃないですか。そういう瞬間がたくさん詰まった映画で、存分に楽しめました。絶叫マシンに乗ったあとにまた乗りたい! という感覚になるような映画だなって思いました。

――人を襲う謎の生命体「ZQN」の出現で、感染パニックに陥った日本が舞台の本作。作品世界になじむために、どのような準備をして撮影に臨まれたのですか?
【有村】 撮影前に、海外の似たようなジャンルの映画を観させていただきました。でも私が演じた比呂美は、完全なZQNではなく、ZQNと人間が半々だったので、さじ加減が難しくて。佐藤(信介)監督やアクション部の人たちと一緒に、このシーンでは人間の比率が高いのか? ここはZQNの方が高いのか、猫パンチの仕方、猫缶を食べる仕草とか、ひとつずつ話し合って、作っていきました。猫缶を食べるくらいだから、気分は猫っぽいのかなって想像しながら(笑)。ペットではないけど、(大泉洋が演じる主人公の)英雄にとって、比呂美はなんかほっとけない、かわいらしい存在になったらいいなあと思って、演じていました。

――比呂美の塞ぎ込んでいた気持ちは、どのように表現したいと考えましたか?
【有村】 原作を読ませていただいて、比呂美という女の子がどういう過去を持っていたかということをすごく考えました。2年前に撮影した作品ですが、実際に比呂美の過去が描かれるのはほんの一瞬だったので、瞬発的な部分でどう勝負できるかな? とずっと思っていました。

◆いまの自分を形作った、2015年出演の映画2作品

――この2年の間に、本当にたくさんの作品に参加されましたよね。
【有村】 『ストロボ・エッジ』『映画 ビリギャル』(2015年)を撮る前だったので、まだまだ踏み込みきれていなかった部分もあったと思います。この2作で学んだことが、ものすごくたくさんあって……。それ以前の作品は、もう二度と戻れない、ある意味、貴重な瞬間だったと思うんです。今作のあとに舞台『ジャンヌ・ダルク』(2014年)もやらせていただき、あの頃とは顔つきも変わったと思います。

――お芝居への取り組み方が変わったのでしょうか?
【有村】 作品世界に、自分がより踏み込むことができるようになったというか。デビュー当時のことを考えると、とにかく自分の役を一生懸命生きることしかできなくて。自分のことに精一杯で周りを見ることができませんでした。それが、経験を積むうちにだんだん広く見られるようになってきました。スタッフさんたちの想いも感じられるようになってきて、その作品にかける気持ちがみなさんと同じになれてきたというのか。同じ熱量をもって、携わることができてきた気がして。毎回“この作品がいい作品になるように”って思いながら、撮影させていただいています。まず、スタッフさんたちの心を動かす芝居ができたらなってところを大事にして、いまは取り組んでいます。

――視野が広がっていく一方で、3月までヒロインを務めた月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)などでの、繊細な仕草のお芝居もすばらしかったです。役への向き合い方にも、変化はありましたか?
【有村】 撮影に入る前は、常に役のことを考えています。その子のひっかかっているものだったり、その子の核となる部分を作ってから、監督や脚本家の方と話したりしていました。でも、クランクインして“あっ、これだ!”という瞬間を感じることがあって……それ以降、あまり考えないようになりました。その変化は、自分のなかではすごく大きいですね。『ストロボ』のとき、廣木隆一監督が「気持ちがあれば、表情を作らなくても目で伝わるから」と教えてくださって。それを根本に置いてお芝居をするようになってからは、現場で感じて反応することが大事だなと感じたので“あれやろう、これやろう”って思わなくなりました。(相手役の)人の言葉を、ちゃんと受けて、返す。その作業を大事にするようになりました。

◆25歳までにやらなくてはいけないことがたくさんある

――いまは、どんどんお芝居が楽しくなっているところでしょうか?
【有村】 楽しいです。だけど自分のやったことのない役柄を演じるときは、怖さもあります。そういう“初めて”は、まだまだたくさんあるんだろうなって思うし、たくさん経験したいです。

――ちょうど1年前の『映画 ビリギャル』インタビューでの「25歳までに賞を獲っていたい」というさわやかな宣言通り、昨年は第58回ブルーリボン賞主演女優賞をはじめ、数々の映画賞を受賞されました。いまは、どんな目標を掲げていますか?
【有村】 いまも25歳になるまでの時間を、どうやっていこうかなと考えています。まだまだやらなくてはいけないこと、挑戦しなければいけないことがたくさんあります。飛び込んだことのない役柄に、積極的に挑戦していけたらいいなと思います。得意、不得意というのは自分ではわからないんですけど、役の幅を広げる作業をやっていかなくてはいけないと思っています。

――有村さんのエネルギーの源は何ですか?
【有村】 単純にお芝居が楽しいと思えることと、新しい自分が見てみたいということです。みなさんにも驚いてもらいたいという気持ちも、少なからずあるかなって思います(笑)。
(文:石村加奈)

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