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ファンの満足度が高いライブハウス公演

 「会場不足が深刻化する」と注目されていた2016年。活況が続くライブエンタテインメント市場のためにも、ライブに対するファンの意識を理解しておく必要があるのではないか、ということで、「2015年最も印象に残ったライブ」に関する詳細なアンケートを実施。ライブを楽しむファンの心理を探ってみた。

「会場サイズ別満足度」とは、「最も印象に残るライブ」について、24項目にわたって各10点満点でユーザーに採点してもらい、その結果を元に統計処理を施して1〜20ポイントに分類。さらに24項目を「ブース・案内」「入退場」「演出」「ステージ」「総合評価」の5項目に分類し、会場サイズ別で比較できるようにした

「会場サイズ別満足度」とは、「最も印象に残るライブ」について、24項目にわたって各10点満点でユーザーに採点してもらい、その結果を元に統計処理を施して1〜20ポイントに分類。さらに24項目を「ブース・案内」「入退場」「演出」「ステージ」「総合評価」の5項目に分類し、会場サイズ別で比較できるようにした

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 今回のアンケートで特に掘り下げた項目として、会場の大きさによる満足度の違いを明らかにすることがある。そのためアンケート調査の段階で、「どのアーティストが行った何というタイトルのライブで、会場がどこだったのか」を具体的に聞いたうえで、全24項目にわたって、それぞれ10点満点で満足度を表してた。

 ライブ会場別の傾向を考察すると、当然のことだがアーティストのパフォーマンスやMCの満足度は、会場によってさほど大きな違いはない。ステージでの満足度の違いはアンコール回数やライブの長さによるところが大きい。演出面については、当然だが大掛かりな仕掛けがふんだんに盛り込まれる、スタジア
ムやアリーナでのライブの満足度が高い。ただ盛り上がりや一体感では、ホールと並び、ライブハウスの評価も高くなっていることに注目したい。

 現在のライブシーンで観客が最も不満に思っているのは、ブース・案内に関することと、入退場に関することだ。スタジアムやアリーナなど大規模会場はまだブースや案内が充実しているが、野外ステージやライブハウスでは不満が多い。ただしライブハウスについては、「係員の対応」「グッズ販売所」に対する評価はスタジアム、アリーナ、ホールに引けを取っておらず、「周辺案内」についてもまずまずの評価。よりホスピタリティの行き届いたライブハウスが、今後人気を集めていく可能性を秘めている。

 一方、ライブ会場として最も深刻な問題を抱えているのが野外ステージ。なかでも最も評価が低かったのが、「入退場」に関する項目だ。本来はライブ会場ではないところで実施することも多いので、ある程度の不便は承知のうえとはいえ、ファンの評価は手厳しい。

 会場ごとの評価を見ると、アリーナクラスで圧倒的に評価が高かったのが、国立代々木競技場第一体育館で、5項目100点満点で70.5点を獲得。さいたまスーパーアリーナが46.6点、日本武道館52.1点と比較すると、いかに高い評価を得たのかがわかる。

 またスタジアムで評価が高かったのが、東京ドームの61.8点。ただし日産スタジアムも59.3点、地方ではナゴヤドームが58.2点と見劣りしない評価を獲得している。

 もちろんこれらの評価は、単に会場そのものの問題ではなく、主催者側の運営の仕方の結果。引き続き調査を続けることで、会場の満足度もさらに具体的になっていくだろう。

[調査概要]
■「過去1年以内に行った、最も印象に残った単独の有料コンサート/ライブ」に関する調査
■対象:1年以内にライブに行った経験がある、全国10〜50代男女
■サンプル数:5889サンプル
■期間:2015年11月17日(火)〜11月30日(月)
■手法:インターネット調査
■機関:オリコン・モニターリサーチ

(コンフィデンス 16年2月1日号掲載)

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  • 「会場サイズ別満足度」調査結果

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