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鈴木亮平、内面はわりと女性っぽい 「女の子スイッチをオンにする」

 ハリウッドNo.1の肉体改造俳優クリスチャン・ベールにも引けを取らぬ、圧巻の役作りで定評のある俳優・鈴木亮平、32歳。体重を30kg増量して15歳の高校生役に挑んだ最新主演映画『俺物語!!』と演じることへのモチベーション、俳優としてのポリシーについて聞いた。

◆いちばん重要なのは…キュンキュンさせられるか

――毎回、徹底した役作りに驚かされますが、今作の主人公・剛田猛男については、どのようにキャラクターを掘り下げていかれましたか?
【鈴木】 原作を全部読んで、猛男という人間を理解するところから始めました。漫画はビジュアルがあるので、原作のファンがいらっしゃる以上は、そのイメージは絶対に裏切りたくないんです。内面だけではなく、外見も近づけていかなくてはいけないと毎回思うんですけど、今回の場合はとくに! 外見がゴリラっぽい(笑)、おっさんゴリラのような高校1年生ってところが、ストーリーの肝でした。それがないと、成立しない話じゃないですか。なので、まずは内面と外見、両方作っていかないといけないと思いました。お話をいただいたとき、僕は前の仕事で体重をかなり落としていたので“がんばろう!”って感じでしたね(苦笑)。

――半年かけて20kg減量して撮影に臨んだ『天皇の料理番』(TBS系)の直後に、約40日間で30kgものウェイトアップ! いま、体重はもと通りですか?
【鈴木】 はい。だいたい標準に戻ってきました。通常は撮影の前後1ヶ月で調整しています。

――原作の世界観を見事に踏襲した、完璧なフォルムには毎回、感動すら覚えます。今回のような少女漫画原作のときと、『TOKYO TRIBE』などの少年漫画原作の場合では、作品世界へのアプローチに違いはありますか?
【鈴木】 うまく言えないんですけど、違う気がします。自分のなかの男の子スイッチをオンにするか、女の子スイッチをオンにするか、ってところは多少ある気はします。けっこう男らしく見られることが多いんですけど、内面はわりと、自分で言うのも何ですけど、ちょっと女性っぽいところがあったりするので(笑)。こういうピュアなものをやるときはやっぱり、自分のなかのピュアな部分というか、ラブコメとかを観ているときの楽しい感じを意識します。今回も(原作以外にも)少女漫画を読んで勉強しました。コメディですけど、いちばん重要なのはいかにキュンキュンさせられるか、っていうラブストーリーの部分なので。『ストロボ・エッジ』とかも読みましたよ!

――キュンキュンしましたか?
【鈴木】 しました(笑)。でも僕は『俺物語!!』の方がしましたね。どうしても王道の少女漫画というのは、男の子からみると「好きなら、好きって言えばいいだろーっ!」みたいな(笑)。すごくこまやかな、繊細なところを、丁寧にていねいに拾っていくから。『俺物語!!』は、少年漫画の登場人物が少女漫画の主人公になったら!? という感じのストーリーだったので、入りやすいし、笑いやすいし、ときめきやすかったっていうのはありましたね。共感しやすかったです。

――完成作は、どうご覧になりましたか?
【鈴木】 笑えるだけじゃなくて、きちんと恋愛ものとしてキュンキュンできるところが、僕はいちばんうれしかったです。なかなか自分の作品って冷静に観られないんですけど、今回は泣いてしまいました。(ヒロインの)大和の気持ちになることもあるし、猛男の気持ちに重なるところもあった。演じたのは32歳の僕ですけど、青春恋愛映画のひとつになってくれればいいなあと思います。恋愛だけじゃなく、友情も、家族の愛情もしっかりと描かれていて。家族のシーンもすごく好きで、この両親があって、猛男というピュアな人間が育ったんだなって思うところもあります。

◆芝居をする上での“想像”には限界がある

――星空を眺めながら、お父さんが猛男に想像力の必要性について語るシーンは、忘れられない名場面ですね。役を演じる上でも、想像力というのはとても大事な力だと思うのですが、鈴木さんは普段、どのように想像力を鍛えていますか?
【鈴木】 もともと僕は、想像するのは好きなタイプなんです。世界遺産が好きなのも(※世界遺産検定1級合格者)、自分がそこにいることを想像したりするのが好きだったりして。夢見がちなんじゃないですかね、意外と(笑)。でも僕は(芝居をする上で)想像には限界があると思うんですよ。

――想像に限界がある、というのは?
【鈴木】 芝居をするとき、やっぱり自分が体験したことの方が、強烈に自分のなかでわき上がってきやすいというのか。とくに今回のような恋愛ものをやるときには、自分の過去の恋愛経験が、直接的に表現に影響を与えると思うんです。もちろん、それだけではできないので、猛男だったら? っていう想像力を働かせることもあるんですけど、でもそうは言っても、半分は“自分だったらこうなる”ってところからしか出せないと僕は思っているし、そういう本質的な部分が、人を感動させると思うので。自分が本当の人生のなかで、いかに充実した毎日を送るか、いかに幸せに気づくか、いかに傷つくか。どれだけ大切なものを失ってきたか、みたいなことが反映されるんじゃないかなって気がします。

――高校生の頃にはすでに俳優を志していたそうですが、当時は俳優になってどんなことを表現されたいと思っていたのですか?
【鈴木】 そこまでカッコいいことは考えてなかったと思いますね。映画に出たい! 違う人になってみたい!! とかだったと思います。あと留学した経験から、悔しい気持ちっていうか、もうちょっと日本人の存在を世界に知ってもらいたいと思ったので、もし自分が俳優になったら、いろいろな国の映画に出たい。自分を通して、日本人の存在感を知ってもらえたらなあ、みたいなことを思っていました。

――いまはどんなことを表現したいと思っていますか?
【鈴木】 変わっていないですね。基本的には、フィクションの世界に入って、違う人間になるのが好きっていうのが、いちばんのモチベーションです。日本人とかアジア人の存在感を、エンタテインメントを通して高めたいという気持ちはもっと強くなっています。プラス、実際に(俳優を)やってみて(作品を観てくれた)人が感動してくれることを見るのが、自分の感動になるということを知ったので。今回の映画を観てくれた人が、笑ったり泣いたりしてくださることが、いまは一番のやりがいになっています。
(文:石村加奈)



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