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幼稚園から老人ホームまで 吉本が新たに展開する芸人派遣企画とは?

 吉本興業の常設劇場である東京・渋谷ヨシモト∞ホールのロビーで、アート能力の高い若手芸人集団“デコロビ隊”による「笑いの海底」デコレーションを展開している。今回の試みは、単にホールイメージの刷新だけが目的ではなく、若手芸人たちの隠れた才能を表現する新たな場を作り、活躍の場を広げる劇場施策の一環だという。

吉本若手芸人で構成された“デコロビ隊”

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 ヨシモト∞ホールでは、夏休み期間8月31日まで『渋谷からスターを海出す、2015夏〜“活き”のいい若手が単独いっぱいやってます、笑いの海に潜ってね〜』と題し、13組の若手芸人達が単独ライブを開催。それに伴い、ロビーでは前述の“デコロビ隊”による「笑いの海底」をテーマにデコレーションが展開中だ。人魚の下半身部分を作成し、訪れた客が誰でも人魚になれるパネルや、隠れミッキーならぬ“隠れ∞芸人”がロビーのあちこちに点在するなど、そのクオリティのみならず、芸人らしく笑いの要素が随所にちりばめられている。

 “デコロビ隊”リーダーを務めるのは若手芸人・ツクロークン。ピン芸人として同ホールで腕を磨くか傍ら、第一線で活躍する先輩芸人たちの公演等で使用するセットや小道具などを作成する、吉本きっての“美術屋”だ。「制作期間が2日間しかなかったので正直大変でした。だけど、来て下さるお客さまが『笑いの海底』を見て喜んでくれるならって。本業の芸人とバイトの運送業と並行しての作業だったので、丸2日間、徹夜でした(笑)」と振り返る。

 今回の試みは同社の常設劇場での展開に留まらず、さまざまな企業、自治体などとタッグを組み、若手芸人たちを派遣させるプランを試案中だという。ヨシモト∞ホール支配人・望月貴之氏も「弊社に所属する芸人の中には、笑いの能力だけでなく様々な隠れた才能を秘めた芸人が数多くいます。例えば、幼稚園や商業施設、老人ホームなどに“デコロビ隊”の派遣を提案し、笑いはもちろん、手作りでアート作品をその場所場所にクリエイトしていく。彼らにはその“付加価値”があります」と力説する。

 同社が他のお笑い系事務所を上回る点は、その豊富な人材はもちろん、いくつもの常設劇場を持ち合わせている点にある。劇業で腕を磨きつつ、テレビに出ずとも、その出演料で最低限の生活を補うというシステムは大きな強みだったのだ。だが、現在では同社に在籍する芸人も6000人を超えており、かつてのように末端の若手たちが劇場出演料だけで生活するのが難しい状況になっている。

 “笑い+アート”。同社が提示した新たな試みが、今後どのようなハレーションを起こすことが出来るのか? 今後の展開に注目したい。

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