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悩ましい大学の学費問題に新風 受験前に権利を手に入れる「特待生制度」

 返済滞納者が増えている奨学金制度。大学全入時代と言われる今、金銭的な問題を先送りにしてでも進学を決め、社会に出てから重くのしかかってくる。そんな悩みを抱えている受験生は、大学側が用意している特待生制度に注目したい。今、大学側もさまざまな取り組みを行っており、中には”特待生になる権利を入試前に手に入れる”という一風変わった制度も生まれている。

特待生になれる権利を得るための「プレテスト(模擬試験)」を実施する大学も

特待生になれる権利を得るための「プレテスト(模擬試験)」を実施する大学も

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 入学金や授業料が免除になったり減免されたりする「特待生制度」は、多くの大学が取り入れているが、その選考基準はさまざま。一般的にはセンター試験や入試の成績優秀者に与えられることが多く、受験シーズンが終わるまでは自分にその権利が与えられているかどうかがわからないことも多い。「特待生になれなかったら(返済義務のある)奨学金制度を受けるしかない」「受験シーズン直前にお金の心配までしたくない」などなど、受験生にとっては大きな悩みになっている。

 そんな悩みを受け、岐阜県にある中京学院大学は、特待生になれる権利を得るための「プレテスト(模擬試験)」を実施している。高校3年生のうちに特待生の権利を手に入れてから入試シーズンを迎える…というもので、経済的な不安を事前に解消できることが大きなポイント。テスト自体は“権利の獲得”を目的に行われるものであるため、実際の受験では他大学を受験することも可能だ。

 「学校側としては制度を利用してもらうことで、優秀な学生に来てもらえる。学生にとっては経済的な負担を減らせるなど、お互いにとってメリットがあると思う」と語るのは同大の安達幸成副理事長。入学金と学納金がすべて免除となる「特A」から、入学金のみ免除の「C」まであり、試験後の判定でどの区分になるのか提示され、前年度は167名が受験したという。

 日本学生支援機構によると、平成24年度に奨学金の返還を行っている人は約323万人で、1日以上返還を怠っていた人は約33万人にのぼった。また、3カ月以上延滞している人に理由を聞いたところ、77.0%が「家計の収入が減った」と答えたという。「将来的な金銭的負担も考慮」した大学選びは、今後より重要になっていくのかもしれない。

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