さまざまなものの進化には目覚ましいものがあるが、なかでもそれを感じやすいもののひとつが、クルマだろう。いまやハイブリッドは当たり前で、昨年末にはトヨタから世界初の量産型燃料電池車・MIRAIが発売されたし、先日はメルセデス・ベンツが「自動運転車」のコンセプトカー・F101を発表。いよいよ昔の未来予想図に出てきたような世界が目の前に迫っているのかと思うと、感慨深いものがある。 しかし、クルマがどんどん便利で安全、運転しやすいものに進化していけばいくほど、逆に求めたくなるのが、純粋にクルマを操るということのおもしろさ。エンジン音や風、ステアリングから伝わる路面の感触……。自動車の進歩は歓迎しつつ、一方であまりにすべてがコントロールされてしまうのはちょっと、と感じている人も多いことだろう。
2015/05/06