昨年末あたりから頻繁に耳にするようになった“光コラボ”というワード。どうやら光回線の新サービスとして業界内に地殻変動をもたらしているようだが、ユーザーにとっては「よく分からない…」が正直なところ。ORICON STYLEでは、老舗プロバイダ『BB.excite』を運営するエキサイト株式会社を直撃。“光コラボ”がエンドユーザーにとって本当に有益なサービスなのか、単刀直入に聞いた。
そもそも“光コラボ”とは、NTT東日本・西日本が独占的に行っていた自身の光アクセス網を他事業者に卸売りし、参入した事業者が独自の光サービスとして販売するもの。これにより、例えばドコモやソフトバンクなどの電気通信事業者は、自身の携帯電話サービスと光回線の“セット割”が可能。またインターネットも、これまで光回線はNTTが、プロバイダサービスは各事業者がそれぞれ提供し、別れて交わされていた契約を1本化することができるようになったため、各プロバイダ事業者もより企業色の強いサービスが提供可能となった。
今回、話をうかがったのは、エキサイト株式会社でディビジョンマネージャーを務める中嶋光さん。中嶋さんは同社で3月からサービスを開始した“光コラボ”対応サービス「BB.excite光」も統括している。光コラボについて中嶋さんは「“光コラボ”(光コラボレーションモデル)は、NTT様が提供する光回線の新しいビジネスモデルの名称です。これまで、インターネットは光回線とプロバイダサービスを別々に契約する必要がありましたが、“光コラボ”により1本化することが可能となりました。提供各社は、より自由な形でサービスを提供できるようになります」と解説。業界内では新たな“地殻変動”と言われており、これまで回線に携わって来なかった企業も多数参入を表明している。
なるほど。これまで、NTTとプロバイダの両契約が義務付けられていたのが1本化することでのユーザーの負担の軽減はありがたい。さらに価格帯も自由に設定できるため、より安く回線を繋げることも可能だ。ただし、これまでNTT法で禁止されていたNTTの光回線とドコモの携帯電話によるセット割引が可能になるため、「子どもの不振に親が助け舟を出したんじゃないの!?」と穿った見方も出来る。
穿った見方をしなくても、携帯キャリアの有利性は無視できない。プロバイダとしてはどのような見解を持っているのだろうか? 中嶋さんは「正直言って、サービス開始直前まで右往左往している状態でした。これは他の事業者様もそうでしょうし、なによりNTT様自体が一番大変だったと思います。様々な憶測や見解による論点もありますが、我々事業者にとっては、より明確に自社サービスとして展開できるという点では、大きな可能性も秘めていると思います」と語る。さらに、携帯キャリアの有利性においては、「仰るように、今回のモデルにより、NTTドコモ様でも光回線が売れるようになったことは事実です。ですが、携帯キャリアのメリットの打ち出し方と、我々プロバイダのメリットの打ち出し方は異なります」と断言する。
では、プロバイダ事業者にとっての“利点”とはどのようなものなのだろうか? 中嶋さんは、よりシンプルにエンドユーザーに提供できることだと強調する。「さまざまなサービスを提供してくれるのはありがたいけど、実際に使うのか? というと、疑問に感じるお客様も多いはず。我々は余計な要素を極力省いてよりシンプルにわかりやすい料金体系にし、できるだけ安く提供することに注力しました。これまでも業界最安値水準でプロバイダサービスを提供してきたことから、現時点では最安値の3,360円(税抜)からのご提供が叶いました。」と胸を張る。
“光コラボ”で、自由競争がより活性化されることで注目されるのが、異業種の参入だ。NTTには既に60社以上のエントリーがあり、競合が増える代わりに全く新しいビジネスモデルが生まれる可能性も多分に含まれている。中嶋さんも異業種の参入についてはポジティブに捉えている。「もちろん競合となる可能性もありますが、一方で、今まで回線を全く扱ってこなかった他の事業者様が現実的に参入出来るのかといえば、かなり難しいと思います。そういう意味では、必ずしも競合ではなく、むしろ様々な形で協力体制を結べるのでは? とポジティブに捉えています。具体的な展開は相手様のことがあるので控えさせて頂きますが、実際にそう言ったお声を頂いております。実現に向け、より密に話し合いを続けていきたいです」(中嶋さん)。
今後、医療系企業や保険企業が“光コラボ”に参入することも予想されており、より多角的なサービスをユーザーに提供できる可能性も秘めている。中嶋さんは光回線の未来像は、ネットワークをユーザーがさらに“意識しなくなる”ことではないかと語る。「現在、日常的にインターネットがあり、いつでもどこでも繋がることができる状態です。より簡単で身近になり、お客様がネットワークに繋がっていることさえも“意識せずに様々な利便性が手にできる状態になっていくのではないかと思います。今回の“光コラボ”により、様々なサービスの形が生まれることを、我々も望んでいます」(中嶋さん)
そもそも“光コラボ”とは、NTT東日本・西日本が独占的に行っていた自身の光アクセス網を他事業者に卸売りし、参入した事業者が独自の光サービスとして販売するもの。これにより、例えばドコモやソフトバンクなどの電気通信事業者は、自身の携帯電話サービスと光回線の“セット割”が可能。またインターネットも、これまで光回線はNTTが、プロバイダサービスは各事業者がそれぞれ提供し、別れて交わされていた契約を1本化することができるようになったため、各プロバイダ事業者もより企業色の強いサービスが提供可能となった。
今回、話をうかがったのは、エキサイト株式会社でディビジョンマネージャーを務める中嶋光さん。中嶋さんは同社で3月からサービスを開始した“光コラボ”対応サービス「BB.excite光」も統括している。光コラボについて中嶋さんは「“光コラボ”(光コラボレーションモデル)は、NTT様が提供する光回線の新しいビジネスモデルの名称です。これまで、インターネットは光回線とプロバイダサービスを別々に契約する必要がありましたが、“光コラボ”により1本化することが可能となりました。提供各社は、より自由な形でサービスを提供できるようになります」と解説。業界内では新たな“地殻変動”と言われており、これまで回線に携わって来なかった企業も多数参入を表明している。
なるほど。これまで、NTTとプロバイダの両契約が義務付けられていたのが1本化することでのユーザーの負担の軽減はありがたい。さらに価格帯も自由に設定できるため、より安く回線を繋げることも可能だ。ただし、これまでNTT法で禁止されていたNTTの光回線とドコモの携帯電話によるセット割引が可能になるため、「子どもの不振に親が助け舟を出したんじゃないの!?」と穿った見方も出来る。
穿った見方をしなくても、携帯キャリアの有利性は無視できない。プロバイダとしてはどのような見解を持っているのだろうか? 中嶋さんは「正直言って、サービス開始直前まで右往左往している状態でした。これは他の事業者様もそうでしょうし、なによりNTT様自体が一番大変だったと思います。様々な憶測や見解による論点もありますが、我々事業者にとっては、より明確に自社サービスとして展開できるという点では、大きな可能性も秘めていると思います」と語る。さらに、携帯キャリアの有利性においては、「仰るように、今回のモデルにより、NTTドコモ様でも光回線が売れるようになったことは事実です。ですが、携帯キャリアのメリットの打ち出し方と、我々プロバイダのメリットの打ち出し方は異なります」と断言する。
では、プロバイダ事業者にとっての“利点”とはどのようなものなのだろうか? 中嶋さんは、よりシンプルにエンドユーザーに提供できることだと強調する。「さまざまなサービスを提供してくれるのはありがたいけど、実際に使うのか? というと、疑問に感じるお客様も多いはず。我々は余計な要素を極力省いてよりシンプルにわかりやすい料金体系にし、できるだけ安く提供することに注力しました。これまでも業界最安値水準でプロバイダサービスを提供してきたことから、現時点では最安値の3,360円(税抜)からのご提供が叶いました。」と胸を張る。
“光コラボ”で、自由競争がより活性化されることで注目されるのが、異業種の参入だ。NTTには既に60社以上のエントリーがあり、競合が増える代わりに全く新しいビジネスモデルが生まれる可能性も多分に含まれている。中嶋さんも異業種の参入についてはポジティブに捉えている。「もちろん競合となる可能性もありますが、一方で、今まで回線を全く扱ってこなかった他の事業者様が現実的に参入出来るのかといえば、かなり難しいと思います。そういう意味では、必ずしも競合ではなく、むしろ様々な形で協力体制を結べるのでは? とポジティブに捉えています。具体的な展開は相手様のことがあるので控えさせて頂きますが、実際にそう言ったお声を頂いております。実現に向け、より密に話し合いを続けていきたいです」(中嶋さん)。
今後、医療系企業や保険企業が“光コラボ”に参入することも予想されており、より多角的なサービスをユーザーに提供できる可能性も秘めている。中嶋さんは光回線の未来像は、ネットワークをユーザーがさらに“意識しなくなる”ことではないかと語る。「現在、日常的にインターネットがあり、いつでもどこでも繋がることができる状態です。より簡単で身近になり、お客様がネットワークに繋がっていることさえも“意識せずに様々な利便性が手にできる状態になっていくのではないかと思います。今回の“光コラボ”により、様々なサービスの形が生まれることを、我々も望んでいます」(中嶋さん)
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2015/03/26