アイドルグループ・乃木坂46から、女性ファッション誌の専属モデルが続々と誕生している。数多くのアイドルが活躍する中、なぜ乃木坂46メンバーが次々とモデルに起用されるのか。女性ファッション誌に求められる理由を探ってみる。
■専属モデル誕生の先駆けとなった、白石麻衣
先月18日に齋藤飛鳥が『CUTiE』(宝島社)、19日に西野七瀬が『non・no』(集英社)、21日には橋本奈々未と松村沙友理が『CanCam』(小学館)と、メンバーの専属モデル起用が相次いで発表された。いずれも人気と歴史のある女性ファッション誌とあって、ファン以外からも大きな話題を呼んでいる。
このブームに先駆けること2年前、2013年3月より白石麻衣を専属モデルに抜てきしたのが『Ray』(主婦の友社)だ。先見の明を持つ守屋美穂編集長は、「編集部員の1人が『乃木坂46のメンバーですごくかわいい子がいて、雰囲気がRayモデルに合っており、これから絶対人気になると思います!』と推してきたのがきっかけ。一度、撮影に呼んで、その出来がとても良かったので、そのまま専属モデルをお願いすることになりました」と当時を振り返る。
アイドルが女性ファッション誌に「タレント」として出演することはあるが、「専属モデル」となると、AKB48に所属していた頃の篠田麻里子が『MORE』(集英社)に起用されていた程度で、珍しいケースだった。しかし『Ray』の白石は起用直後から社内や社外のスタッフからも話題となり、最近では「たくさん載っていてうれしい」「もっと知りたい」という声が多数、編集部に届いているという。
白石の人気の理由について「あの透明感のあるはかなげな雰囲気と、人形のような整った顔立ち。でも近寄りがたい感じの美人ではなく、甘くかわいい雰囲気もある。そこに、女のコが憧れを抱くのでは」と守屋編集長。さらに「彼女の気さくな人柄。あんなに美人なのに奢(おご)った感じは全然なく、等身大であること。ある意味“普通の女のコ”であることに、親しみを覚えるのではないでしょうか」と分析している。
■女性ファッション誌編集長が分析する、乃木坂46の魅力
乃木坂46が女子から支持される理由として、ビジュアルレベルの高さはもちろんながら、お嬢様系の学校をイメージした衣装や色白で落ち着いた髪型など、グループの持つ“清潔感”や“清楚さ”も挙げられる。橋本と松村を起用した『CanCam』の井亀真紀編集長も「モデルの一番の条件って、透明感!だと思うのですが、2人の透明感は、半端じゃなかった。手の指の先まで、透明で、ぷるぷるしてて、初めて撮った写真を見て、1秒後には専属を決めてました!」と絶賛する。
ミュージックビデオや雑誌のグラビアなどで積極的に水着姿になるAKB48に比べると、肌の露出は圧倒的に少ないため、“品の良さ”を感じさせるのもポイント。ソロ写真集で水着になった西野も「恥ずかしかったです。どうにか水着なしでできないか考えた」と、初々しさや“普通の女の子”という身近さを感じさせる。
また、『Ray』守屋編集長は「白石さんから、『本当にみんな仲良くて、家族みたいなんです』と言っているのを聞いたことがありますが、ライブとか観ていても、一体感というか絆の強さが伝わってきます」と、乃木坂46のチームワークにも注目する。2013年に彼女たちがデビューした時、すでに国民的人気を誇っていたAKB48に追い付くために、一丸となって成長していく過程で団結力が生まれていった結果といえる。
さらに、チームワークの強化と同時にグループ内での個人の成長も必要となるため、負けん気の強さも自然と備わっていく。西野を起用した『non・no』の小林亘編集長は、第一印象は「影が薄い」と思ったが「頑張り屋さんということも分かり、読者に共感を持ってもらえるモデルになると確信し、ノンノに加わってほしいと思いました」と起用理由を明かす。齋藤を起用した『CUTiE』の田所小巻編集長も「グループの中で輝いているのを見ていたから、ある程度は確信していました。女性誌のモデル特有の芯の強さもあると思いますし、すごい大物になってくれるような気がします」と期待を寄せる。
■次なる“アイドル兼専属モデル”は、誰だ?
このように、いくつもの要因が重なり、連続で専属モデルが誕生した乃木坂46。今後も同グループからモデルが誕生するのか、ほかのアイドルグループからも誕生するのか。『Ray』守屋編集長は「鈴木愛理さん(℃-ute)、上西星来さん(東京パフォーマンスドール)にも、『Ray』の美容ページのレギュラーモデルとして活躍してもらっています。二人共、モデルとしては少し小柄なので、現在は美容ページでの起用ですが、今後ファッションページなどもっと活躍の場を広げてもらう可能性もあります」と、早くも新しい可能性を発見している
今後もアイドルの起用は続きそうだが、固定ファンを取り込むためと安易に起用しては、既存の読者が離れる危険性もある。雑誌のテイストを体現しつつ、話題を集め新たなファンを獲得できる人材のシビアな選択が求められるが、この条件をクリアする“アイドル兼専属モデル”の誕生を期待したい。
■専属モデル誕生の先駆けとなった、白石麻衣
先月18日に齋藤飛鳥が『CUTiE』(宝島社)、19日に西野七瀬が『non・no』(集英社)、21日には橋本奈々未と松村沙友理が『CanCam』(小学館)と、メンバーの専属モデル起用が相次いで発表された。いずれも人気と歴史のある女性ファッション誌とあって、ファン以外からも大きな話題を呼んでいる。
このブームに先駆けること2年前、2013年3月より白石麻衣を専属モデルに抜てきしたのが『Ray』(主婦の友社)だ。先見の明を持つ守屋美穂編集長は、「編集部員の1人が『乃木坂46のメンバーですごくかわいい子がいて、雰囲気がRayモデルに合っており、これから絶対人気になると思います!』と推してきたのがきっかけ。一度、撮影に呼んで、その出来がとても良かったので、そのまま専属モデルをお願いすることになりました」と当時を振り返る。
アイドルが女性ファッション誌に「タレント」として出演することはあるが、「専属モデル」となると、AKB48に所属していた頃の篠田麻里子が『MORE』(集英社)に起用されていた程度で、珍しいケースだった。しかし『Ray』の白石は起用直後から社内や社外のスタッフからも話題となり、最近では「たくさん載っていてうれしい」「もっと知りたい」という声が多数、編集部に届いているという。
白石の人気の理由について「あの透明感のあるはかなげな雰囲気と、人形のような整った顔立ち。でも近寄りがたい感じの美人ではなく、甘くかわいい雰囲気もある。そこに、女のコが憧れを抱くのでは」と守屋編集長。さらに「彼女の気さくな人柄。あんなに美人なのに奢(おご)った感じは全然なく、等身大であること。ある意味“普通の女のコ”であることに、親しみを覚えるのではないでしょうか」と分析している。
■女性ファッション誌編集長が分析する、乃木坂46の魅力
乃木坂46が女子から支持される理由として、ビジュアルレベルの高さはもちろんながら、お嬢様系の学校をイメージした衣装や色白で落ち着いた髪型など、グループの持つ“清潔感”や“清楚さ”も挙げられる。橋本と松村を起用した『CanCam』の井亀真紀編集長も「モデルの一番の条件って、透明感!だと思うのですが、2人の透明感は、半端じゃなかった。手の指の先まで、透明で、ぷるぷるしてて、初めて撮った写真を見て、1秒後には専属を決めてました!」と絶賛する。
ミュージックビデオや雑誌のグラビアなどで積極的に水着姿になるAKB48に比べると、肌の露出は圧倒的に少ないため、“品の良さ”を感じさせるのもポイント。ソロ写真集で水着になった西野も「恥ずかしかったです。どうにか水着なしでできないか考えた」と、初々しさや“普通の女の子”という身近さを感じさせる。
また、『Ray』守屋編集長は「白石さんから、『本当にみんな仲良くて、家族みたいなんです』と言っているのを聞いたことがありますが、ライブとか観ていても、一体感というか絆の強さが伝わってきます」と、乃木坂46のチームワークにも注目する。2013年に彼女たちがデビューした時、すでに国民的人気を誇っていたAKB48に追い付くために、一丸となって成長していく過程で団結力が生まれていった結果といえる。
さらに、チームワークの強化と同時にグループ内での個人の成長も必要となるため、負けん気の強さも自然と備わっていく。西野を起用した『non・no』の小林亘編集長は、第一印象は「影が薄い」と思ったが「頑張り屋さんということも分かり、読者に共感を持ってもらえるモデルになると確信し、ノンノに加わってほしいと思いました」と起用理由を明かす。齋藤を起用した『CUTiE』の田所小巻編集長も「グループの中で輝いているのを見ていたから、ある程度は確信していました。女性誌のモデル特有の芯の強さもあると思いますし、すごい大物になってくれるような気がします」と期待を寄せる。
■次なる“アイドル兼専属モデル”は、誰だ?
このように、いくつもの要因が重なり、連続で専属モデルが誕生した乃木坂46。今後も同グループからモデルが誕生するのか、ほかのアイドルグループからも誕生するのか。『Ray』守屋編集長は「鈴木愛理さん(℃-ute)、上西星来さん(東京パフォーマンスドール)にも、『Ray』の美容ページのレギュラーモデルとして活躍してもらっています。二人共、モデルとしては少し小柄なので、現在は美容ページでの起用ですが、今後ファッションページなどもっと活躍の場を広げてもらう可能性もあります」と、早くも新しい可能性を発見している
今後もアイドルの起用は続きそうだが、固定ファンを取り込むためと安易に起用しては、既存の読者が離れる危険性もある。雑誌のテイストを体現しつつ、話題を集め新たなファンを獲得できる人材のシビアな選択が求められるが、この条件をクリアする“アイドル兼専属モデル”の誕生を期待したい。
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2015/03/01