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卒業後の“社会力”も育てる 学生主体の大学広報活動

 企業は常に“即戦力になり、将来性のありそうな人材”を求めるもの。企業側はエントリーシートや面談などで学生の持つポテンシャルを見極めようとし、学生は自分の可能性をアピールする…就職活動のスタイルは今も昔も変わらない。限られた時間の中で学生が少しでも多くの経験値を養うにはどうすればいいのか? 今回は、大学で学ぶと同時に大学運営の一端を担って社会性や経験値を磨いている摂南大学の“学生による大学広報活動”をクローズアップ。学生スタッフたちに話を聞いた。

摂南大学の“学生による大学広報活動”では、さまざまな取り組みを行っている

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 同大学には“学生による大学広報活動”を行うふたつの学生組織がある。2006年度に発足し、60人を超えるメンバーを抱える「学生アドミッションスタッフ」は、年5回行われるオープンキャンパスで、さまざまなイベントの企画から運営までを担当する、学生たちの顔ともいえる組織だ。

 高校生に大学の特長と魅力を伝えるオープンキャンパスは、年齢の近い学生たちが運営した方が共感を得られるように思えるが、企画・運営する中で初めて気づくことも多いという。経済学部経済学科4年次の上木亮介さんも「最初に手掛けたプレゼンで何人かの高校生が寝ていたことがショックでした。僕らが作った内容は“大学とは”みたいな上から目線で、高校生が知りたいのは“友だちができるかな”などもっと身近なことだった。相手の立場になって考えることを学びました」と語る。

 だが、試行錯誤しながら作り上げる魅力もある。「最初は指示されるままだったのが、自主的に動けるようになり、どんどん自分が変わっていくのがわかりました。憧れの企業から内定をいただきましたが、この4年間があったからこそと思っています」(上木さん)。

 もうひとつのグループ「SETSUNAN GIRL’S PRESS(SGP)」は女子学生による女子学生のための広報プロジェクトで、今年発足したばかり。学生生活をホームページで紹介するブログ・動画チームと、冊子制作チームに分かれて情報を発信。女子高生に大学の魅力を紹介している。法学部法律学科3年次の藤井真知子さんは、「女子を呼ぶための魅力を探していたら、知らなかった大学のいい面を逆に教えてもらった感じ。オープンキャンパスで高校生と女子大生が交流した『女子カフェ』を企画・運営したことも印象に残っています」と振り返る。

 同大学入試部の上田香代さんと下出太一さんは、そんな学生たちの活動を見守る存在だが、学生たちの成長を実感しているという。「苦手なことに挑戦したり、成功体験を得たことで何事にも積極的になれた。そんな経験の場になるよう、いつまでも応援しています」。
  “大学生の社会経験”というと留学やボランティア活動を思い浮かべる人は多いが、キャンパスの中でも経験値を積むことができるもの。忙しい大学生たちにとっては、何よりも嬉しいシステムかもしれない。

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