1979年のテレビシリーズ放映開始から長きにわたって愛されているアニメ『機動戦士ガンダム』。今年、35周年を迎える記念プロジェクトの実施とともに、5年後の40周年に向けて新たなリアルガンダム制作を目指す「REAL G Next Project」が始動していることが20日、都内で行われたプロジェクト発表会で明らかになった。

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　2009年、「機動戦士ガンダム30周年プロジェクト」として、東京・台場の潮風公園に初めて18mの実物大ガンダム立像がそびえ立ち、大地を踏みしめるその姿をもって夢の可能性を表現した。現在は同じ台場のダイバーシティ東京プラザフェスティバル広場に設置され、東京の観光名所の一つとして広く親しまれている。

　これに続く新たなリアルガンダムの制作は「世界中から英知を集め、グローバルに展開する予定」と、サンライズ・宮河恭夫取締役副社長。詳細は、4月上旬に公開予定のティザーサイト、35周年記念ホームページで随時発表される。宮河氏は「これまでのファンの期待に応えながら、同時に常に新たなチャレンジを続けていくスタンスを貫きたい。35周年は、これからも続いていくガンダムの歴史の通過点であり、次への重要なターニングポイント」と、5年先の40周年を見据えた。

　「RISE！―世界は動いている」をメインテーマに展開する『機動戦士ガンダム35周年記念プロジェクト』。記念作品として3作品の公開も発表された。一つは、ガンダムの生みの親として知られる富野由悠季氏が14年ぶりに自ら陣頭指揮を執るガンダムシリーズ最新作『ガンダム　Gのレコンギスタ』（秋公開予定）。『機動戦士ガンダム』（ファーストガンダム）で描かれた宇宙世紀の次の世紀“リギルド・センチュリー”を舞台に、宇宙エレベーターを守る組織キャピタルガードのパイロット候補生、ベルリ・ゼナムの冒険を描く。

　スペシャルゲストとして登壇した富野氏は「『ガンダム』が歩んできた35年が、この先も変わらずにあと50年続くとは思っていません。だからこそ、新しいコンテンツ、メッセージがいると思った」と、新作はファーストガンダムや『機動戦士ガンダム UC（ユニコーン）』世代の子や孫の世代に向けて作られたものであると説明。「評価は終わってみないと出てきませんが、この歳にしてよくやったとうぬぼれているところはあります。乞うご期待」とアピールした。

　そのほか、『機動戦士ガンダムUC episode7「虹の彼方に」』（5月17日より全国35館でイベント上映・有料配信・Blu-ray先行販売開始。Blu-ray＆DVDの一般発売は6月6 日）と『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I青い瞳のキャスバル』（2015年春、イベント上映）の公開が発表された。

　『〜UC』は、『機動戦士ガンダム　逆襲のシャア』の3年後が舞台の作家・福井晴敏氏による小説を1話60分、全7話構成のOVAとして映像化したシリーズで、ついに『episode7』をもって完結する。

　『〜THE ORIGIN』は、ファーストガンダムのキャラクターデザイン・アニメーションディレクターである安彦良和氏が手がける同名コミックスのアニメ化となる。後にジオン公国軍のエースパイロット「赤い彗星」と呼ばれるシャア・アズナブルと妹のセイラ・マスの運命を決定づけた悲劇と過去を全4話で描く。

　また、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅらのプロデュースを手がける音楽プロデューサー・中田ヤスタカ（CAPSULE）による35周年記念テーマ曲「G35」の制作、ファーストガンダムの魅力を紹介する展覧会『機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM』（7月12日〜8月31日、大阪文化館・天保山／来年7月18日〜9月27日、東京・森アーツセンターギャラリー）の開催も発表された。