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劇場アニメ『サカサマのパテマ』吉浦康裕監督インタビュー

 映画の内容と魅力をひと目で伝える映画ポスター。劇場アニメ『サカサマのパテマ』(11月9日公開)のポスタービジュアルは、タイトル通り天地が“さかさま”に描かれ、「手を離したら、彼女は空に落ちていく。」のキャッチコピーそのままに、地面に立つ少年が、空に落ちそうな女の子を抱き止めている…。何となく“ラピュタ”を想起させる雰囲気もあり、どんな作品なのか興味をそそられた。

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■少年と“サカサマ”少女の冒険ファンタジー

 同作は、『イヴの時間 劇場版』の吉浦康裕監督(33)の最新作。原作・脚本も吉浦監督が生み出したオリジナル作品だ。説明不要だと思うが“ラピュタ”とは、スタジオジブリ・宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』(1986年)のこと。公開当時、6歳だった吉浦監督は「ジブリ作品の影響? もちろん受けていますよ」と笑った。

 『サカサマのパテマ』は、“空”を見上げることを忌み嫌う風習を持つ世界に住む少年エイジ(CV:岡本信彦)と、地底から空へ向かって落ちそうになっていた“サカサマ”の少女パテマ(CV:藤井ゆきよ)の奇妙な出会いと冒険を描く。王道ストーリーと、見せかけておきながら、重力が真逆に働く“サカサマ人”の登場によって、ストーリーは二転三転していく。

 少女が「空に落ちていく」という着想はどこから生まれたのか。そこには、吉浦監督の幼少期の原体験があった。

 「子どもの頃、抜けるような空を見上げた時に、『空へ落っこちてしまいそう』と感じた、ちょっと怯えた感覚や記憶が鮮明にあって。いつか、天地が逆転した怖い世界を書きたいと思っていました。着想点はたわいもない、子どもの妄想です(笑)。幼稚園の頃に福岡に引っ越すのですが、出生地は北海道でした。電線一つない、北海道の雄大な自然に溶け込む空が原風景だったのかもしれません」

 サカサマというギミック(仕掛け)は「重力の方向が場所によって変わる、または自在に制御できるといった設定や描写は、漫画やゲームで育った自分にとっては決して珍しいアイデアではない」という。

 「でも、もし、一人だけサカサマで生きることを宿命づけられた少女が現れたら面白い物語が描けると思ったんです。少年が青空の下で大地に経っている時、少女は足元の広大な青い空間に落ちそうで怖くてたまらない。少年とサカサマの少女は、同じ場所にいて、同じものを見ているようで、互いの目に映る世界は驚くほど違って見え、全く違う感覚を味わっている。それは、相手のことが今ひとつ理解できない男女の関係そのものだなと思えて(笑)。サカサマというトリッキーなことをしているようで、今回の作品は、互いの視点や感覚を理解し、受け入れ、二人が深い絆で結ばれていく、普遍的な物語でもあるんです」。

 少年はどのようにして、サカサマ少女を理解できるようになるのか。その答えが、サカサマの世界の謎を解く鍵となり、同作の見どころにもなっている。



関連写真

  • 次世代のアニメーション作家・吉浦康裕監督最新作『サカサマのパテマ』11月9日公開(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 今後の活躍が期待される吉浦康裕監督 (C)ORICON NewS inc.
  • キャラクターが魅力的なのはもちろん、サカサマの世界の描写も緻密で美しい(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 『サカサマのパテマ』(11月9日公開)メインカット(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 『サカサマのパテマ』(11月9日公開)メインカット(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 『サカサマのパテマ』(11月9日公開)メインカット(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 『サカサマのパテマ』(11月9日公開)メインカット(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 『サカサマのパテマ』(11月9日公開)メインカット(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013
  • 『サカサマのパテマ』(11月9日公開)メインカット(C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee 2013

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