ORICON NEWS

7年で約12倍に拡大、女性アイドルの音楽ソフト市場

 05年の女性アイドル市場は、モーニング娘。を擁するハロー!プロジェクトの独壇場であった。女性アイドルのシングル年間TOP30を見ると、1位のモーニング娘。「色っぽい じれったい」(8.2万枚)を筆頭に、約8割がハロー!プロジェクト関連作で占められており、アルバム年間では、松浦亜弥『松浦亜弥ベスト1』(12.1万枚)が1位。しかし、この年のシングル、アルバム、音楽DVDで、女性アイドル作品で10万枚を突破したのは、この1作のみと総じて低調であった。その状況は、AKB48がCDリリースを始めた06年も続き、アルバムでの上位層のヒット規模の後退が影響し、売上金額で24億5000万円(前年比77.7%)と大きく前年を割り込んだ。

女性アイドルの市場やアーティスト分析をまとめた『女性アイドル白書2013』(発売中)

女性アイドルの市場やアーティスト分析をまとめた『女性アイドル白書2013』(発売中)

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 現在のアイドルグループシーンが形づくられた07年は、AKB48に続き、アイドリング!!!が徐々に人気を伸ばし、シングル年間TOP20に作品をランクインさせた。しかし、モーニング娘。の人気は落ち着いていたとはいえ、アイドル市場におけるハロプロ勢のシェアが圧倒的に高い状況は続いていた。

 この女性アイドル市場に変化が起きたのは09年。この年の年間シングルランキング上位4作は、「RIVER」(21.7万枚)を筆頭にAKB48作品が独占した。同ジャンルで20万枚を超える売上を示したのは、実に7年ぶりのことであった。その前年の08年には、シングル「大声ダイヤモンド」(6.8万枚)で、女性アイドルでのシングル年間1位を獲得していたAKB48ではあったが、この年のシングル年間ランキング上位独占と、売上枚数によって、文字通りAKB48時代が到来する。その快進撃によって、以降、女性アイドル市場も本格的な拡大期に入る。

 10年には、シングルだけでなくアルバム、音楽DVD/BDも伸び、アルバムは前年の約3倍強となる27億4600万円、音楽DVD/BDは2倍強の23億1000万円となった。11年にはAKB48がシングルでミリオンを連発(5作)、12年も同数のシングルミリオン(5作)に加え、アルバムもミリオン(1作)となり、総売上金額は373.8億円となり、この7年で市場は約12倍に拡大した。
(ORIGINAL CONFIDENCE編集部)

⇒⇒ モーニング娘。のチケット発売情報

関連写真

  • 女性アイドルの市場やアーティスト分析をまとめた『女性アイドル白書2013』(発売中)
  • 女性アイドルの音楽ソフト市場規模は、09年から大幅に伸長した

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索