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moraがPC・スマホ向け配信を統合〜ノンDRMファイルへの転換も

 レーベルゲートが10月より音楽配信サービス「mora」の大幅なリニューアルを実施した。これまでPC向け、スマートフォン向けに分かれていたサービスを一元化するもので、同時にノンDRM化、高ビットレート化も行う、画期的なリニューアルだ。

リニューアル後のmoraの画面

リニューアル後のmoraの画面

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 従来のmoraは、PC向けにはATRAC3ファイル形式(132kbps)で音源が提供され、DRM技術としてOpenMGを採用。一方、スマートフォン向けには「mora touch」として、AACファイル形式(128kbps)で音源を提供していた。リニューアル後は両者が統合され、サービスブランドもmoraに統一。サイトデザインも一新され、PCやスマートフォン、タブレット端末におけるサイト、アプリをそれぞれの端末に最適化したデザインで展開する。ファイル形式もオーディオ音源はAAC-LCに一本化され、配信ビットレートも320kbpsへと大幅に向上した(ビデオのファイル形式はH.264/AVC BaselineProfile(FWVGA/VGA))。

 「特にスマートフォン向けの配信の場合、我々にとってはDRMの挙動などを含め、端末メーカーごとに様々なチューニングが必要でしたし、音源を提供するレーベル側にとっても、着うた、着うたフルなどの場合とはまた違う、様々な対応が必要でした。ユーザーからもわかりにくいという意見はありましたし、それなら1プラットフォームにし、できるだけどの端末でも受けられるような、統合化、オープン化されたサービスにしようというコンセンサスが形成され、今回のリニューアルに至りました」(レーベルゲート・江原知倫氏/以下同)

 従来のmoraでは、再生機器がPCやWALKMAN、LISMO 対応のau携帯電話、PSP等に限定されていたが、リニューアル後はすべてノンDRMのかたちで音源が提供され、AACが再生可能な機器全般での再生やコピー、ファイル形式の変換なども可能となった。再ダウンロードについてもユーザーの利便性を考慮し、mora IDを利用するかたちで10回まで行うことができる。従来のmora同様、Windows用アプリケーションの「x- アプリ」や「Media Go」を通じて利用できるほか、MACでもブラウザ経由でダウンロード購入できるようになった。iOS端末についてもPCなどでダウンロードした音源を転送し、再生することが可能だ。Android対応WALKMANでは、端末から直接ダウンロード購入できる。

■年内にはリニューアル前と同じ約300万曲に
 10月1日のリニューアル時点では約150万曲がAAC-LC形式で用意されたが、年内にはリニューアル前のラインアップ数とほぼ同じ300万曲まで増やす予定だ。「まだ、リニューアルから間もないこともあって、詳細な分析を行えておりませんが、アクセスは大幅に増加していますし、ソーシャルメディアなどを見ても概ね好評を得ているようです」。

 日本レコード協会発表の統計「有料音楽配信売上実績」を見ると、従来のmoraやmora touchを含む「インターネットダウンロード」の領域は今年上半期も売上額ベースで前年同期比を133%としているが、着うた、着うたフル等が苦戦しており、音楽配信市場全体は前年同期比を75%とした。「従来の著作権保護技術を実装しなくなったことで、これまで以上に、気軽に利用していただけるようになりましたし、従来から取り組んできたアラカルト型のダウンロード配信に今後もしっかりと取り組み、この領域を伸ばしていきたい」と江原氏は語るが、レーベルゲートの今回の取り組みがひとつの画期となることは間違いなさそうだ。

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