肝臓がんで亡くなった北公次さん（享年63）の訃報を受け、フォーリーブスのメンバーとして共に活躍した江木俊夫（59）とおりも政夫（58）が22日夜、都内で緊急会見を開いた。2009年にもメンバーの青山孝史さんを肝がんで亡くしており、江木は「3年前に青山を亡くして、同じ病気でまた逝ったのが悔しい」と唇をかみしめ、おりもも「信じられないし、やるせない」と涙を流した。

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　おりもは、昨年12月7日に北の自宅を訪れた時に初めて病気のことを明かされたといい「コーちゃんは口下手でシャイだから言わなかった。僕が聞いた時も、『絶対に治るから言わないで』と。ター坊が逝った時も『しょぼんとしちゃいけない』と言ってたのはコーちゃんだったからね」と北さんの気遣いを紹介し、手で目頭を押さえた。

　遺族からの危篤の報を受けた二人は、21日午前10時に北さんが入院する病院に駆けつけ「昨日が、最後の“スリーリーブス”になった」（江木）と寂しげ。4枚の葉も半分になり「青山を亡くした時に聞いたのは、肝臓がんはきついってこと。だから今日感じたのは、ストレスを溜めないことや検査に行かないと…コーちゃんを愛してるけど、ちょっと怒ってもいる。70歳までバク転するって言ってたのを守って欲しかったな」とぶつけようのない怒りに、声もしぼんだ。

　先月20日には電話で会話できる体調だったが、21日午前4時に北さんの容態が急変、22日午前1時19分に帰らぬ人となった。北さんの悲報に江木は「突然のことでショック。昨日、病院に行った時は衰弱してやせてて」と沈痛な面持ちで語り、おりもも「遺族によると、苦しむことなく笑って逝ったみたい。それだけは良かった」と語った。

　北さんの復帰を信じていた二人は「一人逝ったことがやっと癒えて、3人でまた語れる時間があったら」とグループの再始動も視野に入れていたという。それも今回の突然すぎる別れにより、おりもは「頭が呆然として、今は何も思いつかない」と落胆。ファンに向け江木は「残された者も頑張るので見守って欲しい」と呼びかけていた。

　北さんは1968年、自ら作詞した「オリビアの調べ」でフォーリーブスとしてデビュー。70年『NHK紅白歌合戦』初出場など人気を博し、78年に解散。2002年に再結成を果たしたが、青山さんが2009年に他界し、グループとしての活動を休止していた。北さんの通夜は25日午後6時より、告別式は26日午前11時より東京葬祭慈光殿（東京都江戸川区西小岩）で執り行われる。