ディナーショーチケット高額転売、YOSHIKIが語った想い「モラルに直接訴えかけたかった」
チケットの高額転売は、システムとモラルどちらも向上していくことが大事
「ファンの皆さんの気持ちを考えると、(高額化してしまって)申し訳ない気持ちです。(ツイートはそうしたファンの方々を)なんとかしてあげたいと思った気持ちでした。もともと公演数を増やしたのも、少しでも多くの人に来ていただきたいという思いからでしたし、自分自身も挑戦してみたかった。年に1回のこういう場で、ファンの皆さんと直接触れ合うのはあまりなく、自分にとっても貴重な機会なので。
少し話がずれましたが、チケットの転売って、今は認証システムなどシステムの向上してるし、しないよりはした方がいいけど、結局いたちごっこになってしまう。でもそれよりも、原始的な発想ですけど人々のモラル、気持ちに直接訴えかけることが大事なんじゃないかと思ったんです。悪気なしでなんとなく転売している人もいると思うんですけど、そういう人たちにも転売することで『さまざまな人を傷つけてしまうんだよ』ということをわかってもらえればと思っています。システムとモラルどちらも向上していくことが大事だし、日々言っていくことが浸透していくことにつながっていくと思います」
「ディナーショーの距離感に当初は戸惑いました。でもディナーショーならではの空間・距離感で行われる化学反応が新鮮に感じまして。もともと視覚・聴覚の部分は、ほかのアーティスト以上にこだわってきたなかで、味覚も入れられるかなと。ワインや料理の部分で、(視覚・聴覚以外に)五感に近い形で表現できるので。6年前に2公演からスタートしてさまざまな実験を繰り返しながら今年は12公演。ディナーショーって素晴らしいアーティストの方々がやられてきて、日本に定着しているものです。でも自分がそれをやるからには、何かを変えたい。
なので毎回『これできないですか?あれできないですか?』とありとあらゆること提案しています。僕は音楽に限らず、基本的にクエスチョンマークから入る人間なので、『何でこうなんだろう?』って考えるんです。クエスチョンマークから入ると、たまに違う発想が生まれてくるんですね。なので今年も『最強のショー』と謳っていますし、これからも進化を続けていくと思います。自分自身も、皆さんにも記憶に刻まれるショーになると思います」
必死に作曲・レコーディング活動を…ディナーショーでは未発表のものも多い
「今、ものすごい数の仕事をやっていまして、必死に作曲・レコーディング活動を行っています。なので、このディナーショーの時期にどこまで発表されているのかなということも含めて、未発表のものも多いので、皆さんに喜んでもらえることができればと思っています。映画で使われる激しい感じの曲からバラード調まであったり、自分自身の新しい作品、クラシックメインですけどこれもレコーディング中ですし、あとはX JAPANの新曲もありますし。12公演あるので、どこの引き出しをどう開けるかというのを、直前になるんじゃないかと思います」
ただし、こうした問題については、YOSHIKIが指摘するように「結局はモラルの問題」とも言えるだろう。その意味でも、6月の「チケット不正転売禁止法」の施行を前に、改めてTwitterを通じて、広く訴えたYOSHIKIの発言は大いに意義のあるものになった。