ファンを拡張する新配信サービスNTTドコモ「新体感ライブ」

(写真左) NTTドコモ コンシューマビジネス推進部 デジタルコンテンツサービス デジタルコンテンツ企画担当主査 駒野真以氏 (写真右) NTTドコモ コンシューマビジネス推進部 デジタルコンテンツサービス デジタルコンテンツ企画担当課長 山崎裕司氏

(写真左) NTTドコモ コンシューマビジネス推進部 デジタルコンテンツサービス デジタルコンテンツ企画担当主査 駒野真以氏 (写真右) NTTドコモ コンシューマビジネス推進部 デジタルコンテンツサービス デジタルコンテンツ企画担当課長 山崎裕司氏

キーワードは “ユーザーインタラクティブ性”

 ファンを拡張する要素は「ライブ配信」だけではない。新しい感覚を呼び起こすようなものも組み入れたコンテンツを作る。2年前からさまざまなトライアルを重ねるなかで、キーワードに挙がってくるのが「ユーザーのインタラクティブ(双方向)性」だ。

山崎氏ライブを(アーティストから)受けるだけではなく、自ら参加してもらうインタラクティブ(双方向)性をキーワードに、2年間さまざまなトライアルを重ねてきました。ライブ配信を皮切りに新しい価値を見いだす。その価値として今回取り入れたのが『マルチアングル』『コメント機能』です。『マルチアングル』に関してはトライアルのなかで、ライブ自体を定点で見ているのではなく、ユーザーが好きなアングルで好きな映像を好きなように観れるというところに価値を感じてもらえたので、大きな武器になるなと思っていました。ユーザーがスイッチングすることで、ライブに(能動的に)参加している、というところなんですね。

駒野真以氏実際にライブ会場やライブビューイングではない、この『新体感ライブ』だから観られる映像なので、それが視聴してるユーザーにとって優越感になったりもするみたいです。実際にこけら落としでサカナクションさんとやらせてもらって、カメラワークをもっと面白くできるんじゃないかという話も出ました。今はすでに組み上がったライブセットの中で、どこにカメラを置くかという話をさせてもらっているんですが、あらかじめアーティストと話しながらライブセットの中にカメラが自然と入ることで、もっと面白い映像が撮れる。そうすることによって、『新体感ライブ』の認知度も高まり、価値も上がってくると思いますし、このシステムに興味を持って、ファンになってくれるケースもあるんじゃないかなと思います。

山崎氏『コメント』に関しては、トライアルでは行わなかったんですが、『参加している感』を体感するのに必要だろうということで入れました。アーティストがこういったユーザーの生の声を見る機会はなかったそうで、サカナクションさんサイドからも、非常に高評価をいただきまして、メンバーの皆さんも『面白いね』と言っていたそうです。サカナクションさんは、こういう最先端の技術に非常に敏感に反応してくださるアーティスト。その人たちのライブで、このシステムのこけら落としを行ったので、スタッフサイドは正直緊張したのですが(笑)、こういう評価をいただけて良かったです。

駒野氏コメントって荒れるイメージありませんか? でもそのアーティストのファンが(能動的に)お金を払って動画を観ているわけなので、ある種閉じられた “いいファン”が集まった空間なんです。だから、コメントは建設的な、前向きなコメント・ご意見が多かったですね。そして、サカナクションのファンの方は仲間意識が強いみたいで、見ていただくとわかるんですが、ライブを観ながらコメント欄の中でどんどん横のつながりが増えていくんです。ライブを観ながら一緒に掛け声をかけるみたいなことはイメージできると思うんですけど、例えば1人のユーザーが『私、妊婦なんだ』とつぶやくと、周りのファンたちがみんなで『安産祈願』って書き込んでたり。『トイレ行ってくる』って書き込みに対して『次の曲やばいから、我慢したほうがいいよ』とか。すごく温かい環境ができていました。もちろん『アンチ』に対する警戒はしていきたいとは思います。

提供元: コンフィデンス

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