三浦大知、躍進支えるのは活動再開時の誓い「音楽で恩返しがしたい」

 男性ソロアーティストとしてお茶の間の知名度となってきた三浦大知。24枚目のシングル『Blizzard』(12月19日(水)発売)は、ドラゴンボール劇場版20作目となる『ドラゴンボール超 ブロリー』(12月14日公開)の主題歌であり、三浦自身が作品の世界をイメージして作詞を手掛けた楽曲だ。今回のインタビューでは楽曲制作の秘話や想いなどをテーマに、パフォーマー・三浦大知の“作詞家”としての一面に迫った。その歌詞を紐解いていくと、「悟空に似た部分が僕のなかにある」と意外な言葉も飛び出し、音楽活動の源泉や今後の展望にも言及。着実にステップを上り続ける三浦大知流の人生の楽しみ方に繋がっていった。

■ドラゴンボールから感じた現代社会に通じるテーマを歌詞に「氷を溶かしたい」

――新曲『Blizzard』はタイトルのとおり“氷の世界”がテーマですね。
三浦大知 今作のインスピレーションを得るために映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の台本を読んだのですが、物語を大きく印象付けるのは、悟空たちがバトルを繰り広げる、青一面の“氷の世界”でのシーンでした。それに今回は悟空たちが“超サイヤ人ブルー”に変身するのもあり、どこを取っても青がキーカラーになる。映画の世界観を音楽で表現するのには青一面の“氷の世界”がテーマにピッタリだと思ったんです。

――「巨大な壁 超えるのは誰のため」「いつからか閉ざした心の殻」というフレーズが印象的です。
三浦大知 物語には各々が本当の自分になるためにいろんな試練を乗り越えていく様子が描かれていて、氷を内側から溶かしていくような印象を受けました。でも、それって現代社会にも通じるとものがあるなと思って。僕たちは普段、あらゆる情報にがんじがらめにされながら、まるで氷塊のなかで固まっているように生きている。だけど、本当は映画に出てくる悟空やブロリーのように氷(自分の殻)を割って何かを超えていきたいと思っている。そんな風に、“本当の自分になるために”という現代を生きる人たちを突き動かす原動力的な部分に意識を向けて書きました。

――台本を読んで浮かんだイメージやインスピレーションを言葉に落としていくのは簡単ではないと思うのですが…?
三浦大知 今回のように画や物語が先行してあれば、作業はそこまで難しくありません。その作品からくるメッセージと物語の情景に基づいてインスピレーションを得ているので、あとはそこに三浦大知としての言葉も落とし込めたらいいなと。今回はドラゴンボールという“強い画”がありましたし、登場人物のバックボーンもきちんと描かれていたので、その辺は制作するうえで非常にありがたかったですね。

三浦大知流の“本当の自分との向き合い方”は…「ワクワクを楽しみ続けること」

――なるほど。それでは、今回イメージした“本当の自分になるために”という問いについて、三浦さん個人はどう考えますか? 
三浦大知 “楽しむこと”が一番だと思います。悟空が「強い相手と闘うのがワクワクする」といつも言っていますけれど、それと同じですよね。楽しいときは「生きていて良かった!」と人生を謳歌している気がするじゃないですか。あと、しんどさのなかにも“楽しさ”を見つけること。「どうやれば楽しめるかな?」って常に考える。そうやって自分と向き合うのが重要だと思うし、それで違うなと感じたら別の道に進めばいい。自分と向き合ったことによって迂回するという選択肢を得られるわけだし、それが本当の自分を見つける第一歩に繋がると思っています。

――では「巨大な壁」に当たったとき、三浦さんはどのように向き合ってきたのでしょうか。
三浦大知 僕ならその巨大な壁をいろいろな角度から見る努力をします。正面から見た場合、その巨大な壁は“嫌なこと”“つらいこと”にしか思えないのかもしれないけれど、角度を変えて真上からみたら“自分をレベルアップさせてくれるアイテム”と感じるかもしれない。少し考え方を工夫するだけで、問題を乗り越えられる糸口はたくさん探せるんじゃないのかなと。何事も一度引いた目線で見てみるのが大事ですよね。

「日本も世界の一部、すでに門は開かれている。日本の楽曲として、世界に届けたい」

――今作のドラゴンボールは、海外でも人気のコンテンツです。以前三浦さんは「エンターテインメントは世界を繋げるツール」と語られていました。音楽業界も、サブスプリクションサービスが広がっていて、音楽の国境がなくなりつつあります。三浦さんはアーティストとして“世界”をどう捉えていますか?
三浦大知 “海外進出”という言葉がありますが、今は逆にそういう時代ではなくなっていると思っています。今はどんなに遠く離れていようとインターネットひとつで世界中の音楽が自由に聴ける時代だし、そういう意味では門はすでに開かれている。だから、わざわざ海外に行かなくても、良い作品を作っていれば、それは世界中の人の耳に届くと信じています。

それに僕は、日本の楽曲はちゃんと“日本語の歌詞の歌”として海外の人に聴かれるべきだと考えています。僕らが英語圏の楽曲を“洋楽”と認識して聴くのと同じ感覚で、日本の楽曲を“海外の曲”として世界中の人に聴いてもらえるといいなって。そのために自分ができることがあるのなら、頑張りたいなといつも思っています。

「ダンスも歌も死ぬまで楽しみたい」歳を重ねることで出せるカッコよさもある

――2018年はソロとして初のベストアルバムもリリースされ、年末に大きな作品の主題歌を飾りました。三浦さんはグループ活動時代から数えるとアーティストとして20年以上活動されています。そんな三浦さんの音楽生活を支えてきたものとは?
三浦大知 再始動のときに「おかえり」と言ってくれた人の声ですね。僕はFolderというグループで幼少期から活動していたのですが、その途中で変声期を迎えて一度表立ったパフォーマンスをお休みしていたんです。そして、5年間の充電期間を経てソロとして再スタートする前に、一度試しにライブをやってみようとなって。5年間表に出ていない状態からいきなりポッと小さなライブハウスに立ったのですが、そのときに「おかえり」と言ってくれた人がいたんです。その言葉を聞いたとき、「あぁ、僕はまた歌っていいんだ」と思えた。5年間待ってくれていた人がいるのを感じた瞬間、僕は音楽で恩返しをしていきたいと誓ったのを昨日のことのように覚えています。

――ステージで逆に三浦さんがファンの方から勇気をもらったんですね。
三浦大知 たとえ好きなアーティストだとしても5年間も待たせられて、しかも再スタートは小さなライブハウス。そんな状況で「おかえり」と言える熱量ってなかなかないと思うんです。でも、現実にはその状況で待ってくれる人がいた。それはまさに「感動」でしたし、おっしゃる通り歌を届ける立場である僕が逆に勇気づけられました。あのときの感動が今も自分に残っていて、僕を突き動かしています。

――とはいえ、三浦さんのパフォーマンスはダンスも歌も超ハイレベル。20年続けるのは精神的にも体力的にも非常にハードだったのではと想像します。
三浦大知 ダンスはアスリート的な要素もあるので、今のパフォーマンスを60歳のときに発揮するのは難しいと思います。でも、キレが良い=「いいダンス」というわけではなくて、年を重ねたからこそ出せるグルーヴ感みたいなのもあるじゃないですか。カッコよさには種類があるので、ちゃんと自分と向き合ったパフォーマンスができていれば、踊ることも死ぬまで楽しめるんじゃないのかなと思います。歌はそれこそ楽器(声)なので、自分の体と向き合って長く歌っていきたいと思うし、それに伴う年齢の変化、体型の変化、内面の変化も楽しめる。闘うことが大好きで、さらなる高みを目指して自分と向き合い、修行を続けている悟空と似た精神がもしかしたら僕のなかにあるのかもしれないですね(笑)。

(文/Kanako Kondo)
■三浦大知 24thシングル『Blizzard』
12月19日(水)発売
三浦大知オフィシャルサイト:https://avex.jp/daichi/
■映画『ドラゴンボール超-ブロリー』
12月14日(金)公開

原作・脚本・キャラクターデザイン:鳥山明
声の出演:野沢雅子、堀川りょう、中尾隆聖、島田敏、久川綾、古川登志夫、草尾毅、山寺宏一、森田成一、宝亀克寿、水樹奈々、杉田智和
主題歌:『Blizzard』三浦大知
オフィシャルサイト:http://www.dbmovie-20th.com/ 
オフィシャルTwitter:https://twitter.com/DB_super2015 
(C)バードスタジオ/集英社 (C)「2018ドラゴンボール超」製作委員会

提供元: コンフィデンス

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