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「あの場所へ再び」、デビュー15周年の節目に期する北山たけしの熱き想い

 北島三郎の愛弟子としてデビューし、2005年から5年連続で『NHK紅白歌合戦』に出場するなど快進撃を見せた北山たけしが15周年を迎えた。記念曲は、北島自らが北山のために書いた「津軽おとこ節」。近年“紅白”から遠ざかっている悔しさを糧に、初心に帰って歌う北山たけしの今。

なぜ自分は実家でのんびりテレビを観ているんだろう

──まずは、デビュー15周年を振り返ってのお気持ちを伺えますか。
北山 早かったなというのもあるんですが、15年歌わせていただいてきても、自分にはまだまだ足りないものが多いので、よりよい歌をうたうために、改めて気を引き締めていかなければという、初心に帰るような気持ちでいます。

──北山さんは近年、「もう一度あの場所へ」と“紅白”への気持ちを語られることも多くて、その点でも一心に晴れの舞台を目指した、デビュー当時に帰ろうという想いが強いんでしょうね。
北山 一昨年までの22年間は大晦日まで東京にいて、元旦に「今年もよろしくお願いいたします」と師匠にご挨拶をしてから実家に帰っていたんですが、去年はじめて12月29日に「今年はちょっと早めに帰ってこいよ」と言っていただけたので帰りまして、大晦日には親父と一緒に“紅白”を観たんですが、「なぜ自分は実家でのんびりテレビを観ているんだろう」と思ったら、本当に悔しくなって、そういう気持ちになったからこそ、今年は絶対に念願を叶えて、元日に実家に帰ると決めています。

師匠に「たけし、売るぞ!」って言われたんです

──“紅白”をお休みされている間に師匠の北島三郎さんは卒業されて、その後を受け継ぐ人として、北山さんにかかる期待や負うべき責任も大きくなっていると思います。
北山 受け継がせていただくには至らない点ばかりなんですが、それでも先日、明治座で島津亜矢さんとジョイントコンサートを開かせていただいた時に、師匠が公演で使ってこられた北島丸(舞台用の船)を貸してくださったんです。師匠を尊敬していらして、師匠も可愛がっていらっしゃる島津さんがご一緒だったから貸してくださったと思うんですが、自分の中では「あの船は僕が譲り受ける」という気持ちでいます、自分で思っているだけなんですけど(笑)。
  • 北山たけし「津軽おとこ節」(DVD付)ジャケット写真

    北山たけし「津軽おとこ節」(DVD付)ジャケット写真

──そんな北山さんの15周年に、師匠は自ら詞と曲を書いた「津軽おとこ節」を贈られました。
北山 歌を作っていただいただけではなくて、アレンジについても南郷達也先生と細かく話し合ってくださって、情熱を注いでいただけていることを肌で感じました。トラックダウンが済んだ時には、歌を聴き終えて「たけし、売るぞ!」って言われたんです。「これは売れるぞ」というような第三者的な言い方ではなく、当事者としてのお言葉だったので、その想いに応えなければという気持ちがいっそう強くなりました。

歌も自分も「前へ、前へ」

──「津軽おとこ節」を聴かせていただいて、まず感じたのは北山さんの声の魅力でした。申し訳ないんですが「こんなにいい声だったか」と思ってしまいました。
北山 いい声なんです(笑)。と言うより、僕の声のよいところを活かすメロディーを作ってくださったと思うんです。

──また、津軽を舞台にした歌はいろいろありますが、冬の厳しさを感じさせるような曲調が多い中で、こんなに爽やかな作品は珍しいと思いました。
北山 津軽の故郷を後にした主人公の、夢に向かって頑張ろうという気持ちをうたった人生の応援歌ですので、共感してくださる方が多いと思いますし、自分自身も初心に帰って歌っていこうという気持ちを重ね合わせています。
  • 北山たけし「津軽おとこ節」ジャケット写真

    北山たけし「津軽おとこ節」ジャケット写真

──レコーディングは、いつされましたか。
北山 1月です。

──まだ大みそかの悔しさが強く残っている頃。
北山 強かったですね。

──そうだとすれば、歌にはその悔しさが前向きなエネルギーとなって現れましたね。
北山 悔しさを晴らすには、自分自身を磨いて前に進むしかありませんから、レコーディングではとても前向きな気持ちでしたし、師匠も何度も「たけし、前に歌え!」っておっしゃったんです。

──そういう気持ちのせいか、歌が若々しく感じられて、北山さんとの相性もいいと思いますし、オリジナル作品の中でもベストと言えるのではないでしょうか。
北山 ありがとうございます。僕もそう思います。実は今回、師匠は新曲用に演歌やムード歌謡など、タイプの違う作品を4曲用意してくださって、「津軽おとこ節」は僕がその中から選ばせていただいたものなんです。
──原譲二(北島のペンネーム)先生の作品を、4曲の中から1曲選べるなんて、ぜいたくなことができる人はなかなかいないでしょう。
北山 本当にありがたいことだと思います。とにかく一番歌いたいと感じた曲を選んだんです。

──その気持ちがストレートに現れたせいか、とても気持よく聴こえてきます。
北山 レコーディング前に、民謡調の表現を入れた方がいいのかななんて考えてもいたんですが、師匠が細かいことを考えたり技術に走ったりしないで、真っすぐな気持ちのままに歌えとおっしゃったので、その言葉どおりに歌うことを心がけました。また、ある程度の年数歌っていると、自分なりに崩して楽に歌うことを覚えてしまうんですが、僕にもそういうところがあったのは自覚していましたので、この曲ではそういうものを拭い去って、「片道切符」でスタートした時のような意識で歌っています。

──そういう意味でも初心に帰っているんですね。
北山 でも、デビューの頃から、控えめすぎるとか、前へ出ようという気持ちが見えないなんて言われてきたところは、できるだけ直して、歌も自分も「前へ、前へ」っていう感じで行こうと思っています。

お酒を飲んだ時はケツメイシを歌ったりします

──ところで、オフはどのように過ごしていますか。
北山 ギター、三味線、尺八、太鼓、何かに触れている感じです。ステージに活かせたらという気持ちもありますけど、それ以前に単純に音楽が好きなんですね。聴くのももちろん好きで、小さい頃は親父の影響で演歌ばっかりだったんですが、尾崎豊さんの「十五の夜」をきっかけに、J-POPも洋楽も何でも聴くようになりました。親父は僕を演歌歌手にしようと厳しく歌を教えたんですが、そういう親父の束縛から解放されたいという気持ちが、「十五の夜」に共鳴したんですね。
──では、最近はどんな方の曲を聴くことが多いですか。
北山 ケツメイシですね。速いラップは無理ですけど、お酒を飲んだ時は自分でも歌ったりします。

──それはステージで披露されないんでしょうか。
北山 いやぁ、しないでしょう…、いや、いずれは…(笑)。

──楽しみにしたいと思いますが、まず今年は大江裕さんとのジョイントコンサートが行われるんですね。
北山 二人で「北島兄弟」を名乗りまして、全国30ヶ所を回らせていただきます。裕とはキャラクターのバランスがよくて、これまでにも二人で組んで好評をいただいていますので、さらに進化させて、よりバラエティーに富んだ内容でお届けしようと考えています。初披露の曲もありますので、お出かけくださる方はどうぞお楽しみに。そして「津軽おとこ節」をよろしくお願いいたします!

(文:寧樂小夜)

提供元: コンフィデンス

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