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日本式家屋が残る港町〜韓国・群山1日観光モデルコース


韓国南西部の全羅道に、日本式家屋が多く残る町があるのを知っていますか?その町の名は、群山。日本統治時代に米の積出港として栄え、たくさんの日本人が暮らしていた町です。
そこで今回は、そんなレトロな雰囲気が漂う町、群山の1日観光モデルコースをご紹介。韓国唯一の日本式寺院から、あっと驚く日本式家屋、ヨーロッパ風の近代建築、韓国最古のパン屋さんまで、知る人ぞ知る群山の魅力を満喫しましょう。

AM10時〜日本式家屋が残る町並みを歩いてみよう

写真:手塚 大貴

韓国南西部の全羅北道にある群山。錦江が黄海へと注ぐ河口に広がる、小さな町です。
そんな群山は、戦前の日本統治時代、日本や中国へ米を搬出する港町として栄え、たくさんの日本人が暮らしていた町。都市化を免れたことで、いまも多くの日本式家屋が残り、1930年代当時の町並みを見られます。
群山の旅は、日本式家屋が残る中心地、月明洞地区からスタート。歩いているだけでどこか懐かしい気持ちになる町並みを、のんびりと散策しましょう。

写真:手塚 大貴

群山に残る日本式家屋で最も有名なのが、新興洞地区にある旧広津家屋。米穀商として富を築いた広津吉三郎が建てた木造2階建ての家屋で、国の登録文化財に指定されています。
武家屋敷様式の家屋は保存状態が良く、内部の見学も可能。瓦屋根に格子窓、襖、そして縁側から眺める日本庭園と、まさに日本そのものといった雰囲気が漂います。
<旧広津家屋の基本情報>
電話番号:+82-63-454-3923
開館時間:10:00〜17:00

写真:手塚 大貴

群山を歩いていてよく見かけるのが、美しいイブキの樹。かつて日本人が好んで植えたもので、日本式家屋があったことを示す名残です。

AM11時〜韓国唯一の日本式寺院、東国寺へ

写真:手塚 大貴

群山の散策でぜひ立ち寄りたいのが、月明洞地区にある近代歴史体験空間。昔の日本式家屋を1930年代のデザインに沿ってリノベし、宿泊施設やレストラン、カフェなどが入った複合空間として再生したもの。
美しい日本庭園の周りに黒壁の日本式家屋が並ぶ風景は、韓国にいることを忘れてしまいそう。群山に宿泊する場合は、こちらにあるゲストハウス「古友堂」を利用するのもオススメです。

写真:手塚 大貴

群山には、韓国唯一の日本式寺院も残されています。1913年、日本の曹洞宗のお寺、錦江禅寺として創建し、現在は韓国の曹渓宗のお寺になっている、東国寺です。
本堂である大雄殿と僧侶の住まいである庫裏が廊下で繋がれていること、屋根の勾配が強いこと、外壁に窓が多いことなど、建築様式も日本のお寺そのもの。境内に入った瞬間、日本へワープしてしまったような、不思議な気持ちになるお寺です。
<東国寺の基本情報>
電話番号:+82-63-462-5366

写真:手塚 大貴

群山を散策していると、猫の姿をよく見かけます。田舎町ならではの、ゆったりした風情が漂う町です。

PM1時〜映画『八月のクリスマス』のロケ地を訪れよう

写真:手塚 大貴

群山は、韓国映画『八月のクリスマス』のロケ地。その淡い恋物語は、韓国で大ヒットしただけでなく、日本でもリメイクされ、有名な作品となりました。
映画の中でハン・ソッキュ演じる主人公の青年が営む「草原写真館」が、群山の町に復元されています。映画に登場した写真機や扇風機、赤いスクーター、そしてラストシーンに出てくる、シム・ウナ演じるヒロインの1枚の写真……。2人の切ない物語を思い出さずにはいられない、映画そのままのスポットです。

写真:手塚 大貴

草原写真館の中では、実際に記念写真も撮れます。映画の登場人物になった気分で、群山での記念の1枚を撮りましょう。
<草原写真館の基本情報>
電話番号:+82-63-446-5114
開館時間:9:00〜17:00

写真:手塚 大貴

草原写真館からしばらく北へ歩くとあるのが、一風変わった日本式家屋。立派な瓦屋根をもつ木造2階建てのこの家屋、なんと1階がミニストップになっているのです!
かつての日本式家屋と現代のコンビニが融合した珍しい例。ミスマッチのような、逆に見事にマッチしているような、奇妙な気分になるコンビニです。

PM2時〜ヨーロッパ風の近代建築を巡ろう

写真:手塚 大貴

群山には、ヨーロッパ風の近代建築も多く残されています。なかでも群山の象徴となっているのが、赤レンガ造りが美しい旧群山税関本館です。
1908年にベルギーから建築資材を輸入して建てられた、西洋古典主義の名建築。ここを通って日本や中国へと米が輸出されました。
<旧群山税関本館の基本情報>
電話番号:+82-63-730-8721
開館時間:10:00〜17:00

写真:手塚 大貴

現在は群山近代美術館となっている、旧日本第十八銀行群山支店もモダンな名建築。日本への米の輸出、また土地を買い取る日本人のために、1914年に建てられました。
<群山近代美術館の基本情報>
電話番号:+82-63-446-9812
開館時間:9:00〜17:00

写真:手塚 大貴

日本統治時代の群山で、代表的な金融機関だったのが、1922年に建てられた旧朝鮮銀行群山支店。現在は群山近代建築館となっていて、内部では当時の町並みがジオラマで再現されています。
<群山近代建築館の基本情報>
電話番号:+82-63-446-9811
開館時間:10:00〜17:00

PM3時〜旅の最後は韓国最古のパン屋さんへ

写真:手塚 大貴

群山の北側を流れているのが、黄海へと注ぐ大河・錦江。かつて、日本・百済と唐・新羅との間で行われた白村江の戦いの舞台となった川です。
現代の錦江に広がるのは、漁船が並ぶ穏やかな風景。韓国最大の渡り鳥の飛来地としても知られています。

写真:手塚 大貴

錦江に残る浮き桟橋は、日本統治時代、米を日本へ輸出するために利用された橋。満ち潮になると橋が浮き、引き潮になると沈む構造になっています。

写真:手塚 大貴

旅の最後に立ち寄りたいのは、1945年創業の韓国最古のパン屋さん、李盛堂! 韓国3大パン屋さんのひとつで、長い行列ができるほどの超人気店。お客さんが次々に来店し、トレーにパンをてんこ盛りにして買っていく光景は圧巻です。
李盛堂の名物は、あんパンと野菜パン。どちらも素朴で、思わず懐かしくなる美味しさ。イートインコーナーもあるので、絶品のパンで、旅の疲れを癒しましょう。
<李盛堂の基本情報>
電話番号:+82-63-445-2772
営業時間:8:00〜22:00

ソウルから2時間半!日本式家屋の残る群山へ行こう

群山へのアクセスは、ソウルの高速バスターミナルから、バスに乗って約2時間半。同じ全羅北道に位置する、韓屋村がある全州と合わせて訪れるのがオススメ。全州の市外バスターミナルからは、バスで約1時間です。
韓国ではあまり残されていない、日本式家屋の並ぶ町並み。そんなレトロな風景を求めて、群山の町を訪れてみてください。
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
群山市公式サイト(日本語)
http://www2.gunsan.go.kr/jp/index.gunsan

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
手塚 大貴

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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