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ウクライナの港町“黒海の真珠”と謳われる「オデッサ」の見所


旧ソ連崩壊により独立したウクライナは日本の約1.6倍の国土を持ちますが、その中で3番目100万を超える人口を擁するのが黒海の真珠と謳われるオデッサです。
町の歴史は古代ギリシャまで遡りますが、現在の姿に整えたのはロシアの女帝エカテリーナ2世です。第二次世界大戦ではナチス・ドイツに占領され破壊されましたが、今ではすっかり復興し、かつての街並が蘇っています。今回はそんなオデッサの見所をご紹介します。

オデッサを代表する観光スポット、ポチョムキンの階段

写真:大竹 進

オデッサを訪れたら誰もが必ず足を運ぶ場所がポチョムキンの階段です。この階段は1905年に起きた戦艦ポチョムキンの反乱を、その20年後にエイゼンシュテイン監督が映画「戦艦ポチョムキン」として制作し、その有名なシーンの舞台となった所で、映画史上非常に重要な作品として評価されています。
この高さ147mの階段は1841年に完成しましたが、最上段の幅が12.5mに対し、下へ行く程幅が広くなっていて、最下段は21.6mあり、下から見上げた時には堂々とした安定感が得られる様に設計されています。

写真:大竹 進

オデッサの象徴とも言うべきポチョムキンの階段は、高台にある市街地と港を結ぶために建設されたもので、階段の上から眺めると黒海が間近に見えます。
ロシアの女帝エカテリーナ2世はこの町を黒海に向かって開かれたロシアの窓として築きました。

写真:大竹 進

ポチョムキンの階段の目の前には港があり、軍艦も停泊しています。オデッサ港からはルーマニアやブルガリア、ジョージア方面へのフェリーが就航しています。オデッサから黒海の船旅も良いですね。

オデッサを造り上げ、オデッサにゆかりのある人々

写真:大竹 進

ポチョムキンの階段から200m程西に行った所にオデッサを現在の姿に形作ったエカテリーナ2世の銅像があります。
彼女はオスマン帝国との戦いや、ポーランド分割などによりロシア帝国の領土を大きく拡大させましたが、同時に多くの愛人を持ち、彼らの子供を何人も産んでいます。銅像の足元には彼女の寵愛を受けた4人の貴族が彼女を守る様に四方を向いて佇んでいます。

写真:大竹 進

ポチョムキンの階段の上の広場には、オデッサの初代知事として町を劇的に発展させたリシュリュー公爵の銅像が置かれています。
古代ローマのトーガを身に着けているので、一見シーザーの様に見えますが、実はフランスの貴族です。オデッサからフランスへ帰国後、フランスの首相も務めました。

写真:大竹 進

道端にシルクハット姿で佇むこの人物はロシアの詩人であり作家のプーシキンです。ロシアの専制政治を批判したためにサンクトペテルブルクを追放され、オデッサに移り住み1年程滞在しました。
彼が滞在した元ホテルの一部が「プーシキン文学記念館」になっていて直筆の原稿などが展示されています。プーシキン好きには見逃せない場所ですが、その建物の前にこの像が置かれ、彼に因んでこの通りはプーシキン通りと名付けられています。
<プーシキン文学記念館の基本情報>
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月
入場料:20グリブナ(約100円)

オペラ・バレエ劇場

写真:大竹 進

オデッサでポチョムキンの階段と並んで人気の観光スポットがオペラ・バレエ劇場です。ポチョムキンの階段からも程近く、19世紀末に建てられた豪華な劇場で、正面ファサードには音楽、舞踏、喜劇、悲劇の神を表した彫像が並び、プーシキンなどの作家の胸像なども置かれています。

写真:大竹 進

正面ファサード上部には音楽(左)と舞踏(右)の神を表した彫刻が並び、最上部には猛獣を従えて天翔ける戦車に乗った女神像が置かれています。劇場の壁面やテラスなどには様々な彫刻が置かれているので、これらを眺めるだけでも楽しいですね。

写真:大竹 進

オペラ・バレエ劇場の公演は日本では考えられない程の低料金で鑑賞出来るので、時間に余裕のある方は一度鑑賞してみるのも良いですね。チケットは劇場内のカッサで購入出来ます。また夏季の金、土曜には内装見学ツアーも行われています。
劇場の南側には噴水のある公園があり、観光中に一休みするのに丁度良いエリアにもなっています。

博物館、市庁舎、愛の橋

写真:大竹 進

オペラ・バレエ劇場から東に200m程の所にはオデッサ考古学博物館があります。1825年に創立された由緒ある博物館で、黒海沿岸北部に勃興した文明の存在を物語る出土品が大量に集められ、ウクライナ南部の歴史資料も展示されています。ギリシャ神殿風の格調ある建物で、前庭にはラオコーン像が置かれています。
<オデッサ考古学博物館の基本情報>
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月(冬季は月、火)
入場料:40グリブナ(約200円)

写真:大竹 進

オデッサ考古学博物館の隣には、コリント式の列柱が並ぶ一見博物館か宮殿の様に見えるオデッサ市庁舎があります。こんな荘重な建物の中で仕事が出来るというのは良いですね。
市庁舎前から海岸に並行して、緑が美しい遊歩道プリモールスキー並木通りが伸びています。

写真:大竹 進

市庁舎前から始まるプリモールスキー並木通りは、港を見下ろしながら散策出来る遊歩道になっていて、中間地点にポチョムキンの階段やリシュリュー公爵の銅像があります。
この通りの終点側にあるのが「愛の橋」で、恋人たちが欄干に南京錠をかけ、その鍵を捨てて永遠の愛を誓うものですが、増え過ぎて重量で橋が壊れる恐れが出て来たので、今ではそばに鍵をかけるための専用のオブジェが置かれています。

パッサージュと救世主顕栄大聖堂

写真:大竹 進

オデッサのメインストリートで歩行者天国のデリバスィフスカ通りにあるパッサージュ。入口は普通のビルの様ですが、そこを通り抜けると広いガラス張りのアーケードが広がり、一瞬別世界に迷い込んだ様になります。様々なショップが並び、洒落たカフェのテーブルなども置かれていますが、こんな所でちょっとティータイムも良いですね。

写真:大竹 進

パッサージュの直ぐそばに救世主顕栄大聖堂があります。この周辺は1794年にオデッサの建設が始まった時、初めて建物が建てられたオデッサ発祥の地です。
当初の教会は木造で「ロシア正教会の聖ニコラス教会」という名前でしたが、現在の名前になったのは1808年の改築時です。しかし1936年にスターリンによって跡形もなく破壊されてしまいました。現在の建物はウクライナが独立後、2003年にかつての姿に復元されました。

写真:大竹 進

聖堂内の中央ドームには縦横の長さが同じギリシャ十字が描かれています。一般的に中央ドームにはキリストなどの聖人が描かれている事が多いので、ちょっと珍しい感じです。聖堂内は真っ白な大理石が床、柱、イコノスタスなど各所にふんだんに使われていて、他の教会と比べてかなり雰囲気が違います。
聖堂内にはオデッサの建設者ミハイル・ヴォロンツォフ伯爵の遺骸が収められています。

見どころを歩いて回れるオデッサ

今回ご紹介したオデッサの見どころはいずれも中心部に集中しているので、移動で交通機関を利用する必要は無く、十分歩いて回る事が出来ます。
ポチョムキンの階段やオペラ・バレエ劇場などを巡り歩く途中の街並も絵になる場所が随所にあり、ぶらぶら歩きの散策も楽しいオデッサ、あなたも訪れてみませんか。
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
ウクライナ観光情報局
http://www.dtac.jp/caucasus/ukraine/entry_136.php

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
大竹 進

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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