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ドイツの英雄・シューマッハのマシンも!ジンスハイム交通技術博物館!


様々な自動車メーカーの博物館が点在するドイツ。その中でもコンコルドなどの飛行機からクラシックカー、戦車まで、ありとあらゆる展示が魅力的な博物館がジンスハイムにあります。「ジンスハイム交通博物館」はF1マシンの展示も多く、モータースポーツファンも必見で、特に7度のF1世界王者のミハエル・シューマッハ選手のマシンはここでしか見られない特別な展示です。

フランクフルトから2時間。電車でアクセス可能なジンスハイム交通博物館

写真:辻野 ヒロシ

自動車大国・ドイツでは在独自動車メーカーのミュージアム巡りも大きな観光の魅力と言えます。
メーカーお抱えのミュージアム訪問に加えて是非訪れて欲しいのが、バーデン=ヴュルテンベルク州にある「ジンスハイム交通博物館(Auto- und Technikmuseum Sinsheim)」。ここは飛行機やクルマが大好きな人にはパラダイスのような博物館です。今回はその魅力をご紹介しましょう。

写真:辻野 ヒロシ

「ジンスハイム交通技術博物館」の魅力は一口に言い表すことができません。というのも、飛行機からクルマ、蒸気機関車、そして軍事車両に至るまで展示品のジャンルが非常に幅広いからです。逆にいうと、人それぞれ違う趣向があるかと思いますので、いろいろな乗り物を見て楽しむことができる総合的な乗り物博物館と言えます。ただ、その展示は大雑把かというとそうではなくて、きちんとツボを押さえた展示が行われているのが特徴です。
例えば飛行機。博物館の屋上に展示されシンボル的存在になっている2機の超音速旅客機!「コンコルド」と「ツボレフTu-144」が並んで展示されているのは迫力満点ですね。東西冷戦時代に超音速旅客機のマーケットを激しく争っていたヨーロッパの「コンコルド」とソビエト連邦の「ツボレフTu-144」が一緒に展示され、しかも両方の機体の中を見学可能。航空ファンからするとこれだけでも驚きの展示と言えるでしょう。
つまりは技術革新の歴史を偏りなく後世に伝えるために、ハートを感じる展示を行っていることが超音速旅客機の展示だけでも伝わってきます。

写真:辻野 ヒロシ

ジンスハイムはドイツの玄関口フランクフルトとシュトゥットガルトの中間に位置し、地図上で見るとアクセスしづらそうなんですが、実は「ジンスハイム交通技術博物館」にはドイツ国鉄(DB)でアクセスが可能。写真の通り、最寄り駅とミュージアムは目と鼻の先で、徒歩2分の距離にあります。
フランクフルト中央駅からIC(急行列車)でハイデルベルグへ。そこからSバーン(近郊列車)に乗り換え、「Sinsheim Museum/Arena」駅下車。トータル2時間ほどで到着します。ただ、無人駅なのでフランクフルトから日帰りするなら往復でチケットを購入しておくのがベターでしょう。

素晴らしいF1マシンの展示。

写真:辻野 ヒロシ

「ジンスハイム交通博物館」は自動車博物館巡りが好きなクルマファンもレースが好きなモータースポーツファンも是非訪れて欲しい場所です。巨大なパビリオンの中に所狭しと並べられたクラシックカー、レーシングカーのコレクションは実に壮大。
ヨーロッパの自動車博物館では第二次世界大戦以前のクラシックカーが中心のミュージアムが多いですが、ここは戦後のモータリゼーションの中で今も現存するメーカーが作り上げてきた人気の名車が中心。スポーツカーやスーパーカーが多く、とても見やすい展示になっています。

写真:辻野 ヒロシ

モータースポーツの最高峰F1のマシンも日本のファンに人気の「ウィリアムズ・ホンダFW11B」「マクラーレン・ホンダMP4/7」を中心に、オールドファンに人気の6輪タイヤのF1マシン「ティレル・P34」も展示。歴史的価値が高い「ティレル・P34」が見れるミュージアムは世界的に見ても数が限られるので、これを見るだけでも訪れる価値があるでしょう。

皇帝と呼ばれたミハエル・シューマッハ選手のF1とバイクに感動!

写真:辻野 ヒロシ

ドイツでF1と言えば、ミハエル・シューマッハ選手のことを思い出す人は多いと思います。1990年代から2000年代にF1世界選手権で活躍した大スターで、史上最多7度のF1世界チャンピオンに輝いたレーシングドライバーです。
シューマッハ選手といえば「フェラーリ」での活躍が印象的ですが「ジンスハイム交通技術博物館」には彼が1991年にF1にデビューした時のマシンが展示されています。同年のベルギーGPに代役参戦した時のマシン「ジョーダン・フォード191」は当時を知るモータースポーツファンなら一度は見てみたいマシンの一つでしょう。
急遽、代役でF1にデビューしたシューマッハ選手はいきなり新興チーム「ジョーダン」のマシンで予選7番手を獲得し、F1界に衝撃を与えました。レースでは早々にトラブルでリタイアしたものの、その鮮烈な速さから、次のレースではトップチームの「ベネトン」へと移籍。その後、ワールドチャンピオンへの階段を駆け上がっていく原点となった1台です。

写真:辻野 ヒロシ

シューマッハ選手の展示エリアには彼がワールドチャンピオンを獲得することになったチーム「ベネトン」のマシンがあります。これは1994年に続き2年連続でF1王者に輝いた1995年の「ベネトンB195」。前年チャンピオンの証であるチャンピオンナンバー「1」を付けたマシンです。
その後、「フェラーリ」に移籍し、さらに5回もチャンピオンを獲得することになったシューマッハ選手。「皇帝」「ターミーネーター」とも呼ばれるほどの圧倒的な強さと勝負にかけるハートの強さを象徴するマシンと言えるでしょう。「フェラーリ」ではなく「ベネトン」時代のマシンを展示しているところに彼への愛を感じます。

写真:辻野 ヒロシ

F1コーナーには1台だけバイクが展示されています。
「ベネトン」「フェラーリ」で7度のワールドチャンピオンを獲得したシューマッハ選手ですが、2006年で一度F1ドライバーを引退してからはF1とは距離を置き、家族との時間を楽しんでいました。しかし、スピードへの刺激を欲したのでしょう。彼はプライベートでオートバイレースに出場。ドイツの国内スーパーバイク選手権などに参戦し、なんと表彰台にも登る実力を見せました。展示されているマシンはシューマッハ選手が乗ったホンダCBR1000RRです。
シューマッハ選手はその後、2010年に「メルセデス」からF1に復帰したので、F1引退期のことを忘れている人も多いかもしれませんが、こういう展示があるのはさすが母国ドイツですね。
そして、2012年にF1を完全に引退した後、シューマッハ選手は2013年1月にスキーを楽しんでいる最中に転倒事故を起こし、頭部を負傷して昏睡状態に。現在も自宅療養中で事故以降は一度も姿を現してはいません。シューマッハ選手のバイクには「#Keep Fighting Michael(ミハエル選手、闘い続けて!)」という応援メッセージのハッシュタグが書かれ、ドイツの英雄シューマッハ選手の回復への祈りが展示に込められています。
「ジンスハイム交通技術博物館」は愛に満ち溢れたミュージアムです。乗り物やそれを作った人たちに対する敬意、そして愛情。さらに展示を見る人に対するメッセージを感じる素晴らしい展示ですから、ドイツ旅行の際にぜひ訪れてみてください。

ジンスハイム交通技術博物館の基本情報

住所: Eberhard-Layher-Straße 1, 74889 Sinsheim
電話番号: +49 7261 92990
アクセス: ドイツ国鉄「Sinsheim Museum/Arena」駅 徒歩2分

■関連MEMO
ジンスハイム交通技術博物館(ドイツ語・英語など)
https://sinsheim.technik-museum.de/

【トラベルjpナビゲーター】
辻野 ヒロシ

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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