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100年の時を超え幕末ロマンが蘇る!北海道江差「開陽丸記念館」


明治維新で起きた函館戦争のさなかに、北海道江差沖で座礁沈没した軍艦「開陽丸」。100年余りの時を経て復元された開陽丸をそのまま記念館にした館内には、海底から発掘された遺物が公開展示されています。乗組員になったつもりで大砲を発砲したり、ハンモックで寝てみたりの体験や、ジオラマなどで、当時を知ることのできる開陽丸記念館を紹介します。

100有余年の時を超え原寸大で蘇った「開陽丸」

写真:肥後 球磨門

激動の幕末期、徳川幕府がオランダに発注した軍艦「開陽丸」は函館戦争時に北海道江差沖で暴風雨に遭遇し座礁、その後沈没しました。しかし平成2年(1990年)、オランダに残っていた設計図を基にその開陽丸が復元され、100年以上の時を経て「開陽丸記念館」としてよみがえりました。

写真:肥後 球磨門

甲板に上がると大きな操舵輪や迫力ある帆柱を見ることができます。新天地北海道で旧幕府軍の榎本武揚(えのもとたけあき)や土方歳三(ひじかたさいぞう)らは何を夢見ていたのか、想像を掻き立てられます。

写真:肥後 球磨門

開陽丸記念館に隣接して江差観光案内センターが設置された「海の駅 開陽丸」があります。銃などの興味深い開陽丸の遺物が展示されるとともに、記念館との間にある広場では遺物の中で最も大きなスクリューシャフトを見ることができます。

歴史ロマンが詰まった遺物の数々

写真:肥後 球磨門

2層に分かれた記念館1階は「徳川幕府と開陽丸」から「開陽丸の最後」までを詳しく説明した展示になっていて、海陽丸の歴史全てが分かるようになっています。2階の砲甲板には、大砲や砲台、沢山の砲弾などが並んでいます。開陽丸から引き上げられた実物で、触ることができ、映像による展示や開陽丸の歴史をテーマにした様々な展示物とともにリアルな歴史の一部を体感できる内容になっています。

写真:肥後 球磨門

引き揚げられた3万点を超える遺物の中から、約3000点が展示されています。実際に使っていた食器やスプーン、フォークなどの日用品、装飾品などの展示物から船内での生活の一端が垣間見えてきます。

写真:肥後 球磨門

驚くことに、100年以上海底にあった古文書が公開されています。水分を吸って塊になっていた古文書を丁寧にはがしていく作業はとても大変だったことがうかがえます。また塩分を吸った遺物は空気に触れると一気に劣化が早まるため、塩抜きなどの処理方法を材質ごとに変えて、出来るだけ元の状態に近づけ、ようやく展示にこぎつけた方々の苦労が伝わってくる興味深い遺物が並んでいます。

日本の近代化に活躍した榎本武揚たちの雄姿

写真:肥後 球磨門

等身大の榎本武揚や土方歳三が作戦会議を開いている場面です。開陽丸で実際に使われ、江差の海岸に漂着したと伝えられるテーブルが真ん中に置かれています。北海道に新政府を樹立しようとした当時の人々の熱い気持ちが伝わってくるようです。

写真:肥後 球磨門

開陽丸建造から江差沖で沈没するまでのストーリーがジオラマと一緒に解説展示されています。丸窓を覗くと開陽丸に関連した出来事がジオラマで表現されています。

写真:肥後 球磨門

開陽丸の沈没を嘆いた土方歳三が、松の幹に自分の拳を叩き付けたという場面のジオラマもあって歴史上の逸話を知ることができます。興味深いのは進水式の記念晩餐会のメニューです。メニュー表が再現され丸窓を覗くとコロッケやババロアなど、明治初期の日本人にはあまりなじみのなかった料理が見えます。日本の近代化を進めた人たちの舌を喜ばせたであろう歴史のひとこまを切り取った展示です。

大砲の発砲体験や、ハンモック体験で知る船内生活

写真:肥後 球磨門

展示品を見るだけでなく、実際に体験ができるのも開陽丸記念館の特徴です。一つが、大砲を打つ場面をあらわした等身大の人形が並ぶ奥にある部屋の「大砲発射体験」です。といっても実際に大砲を打つわけではもちろんありません。弾込めから発射準備まで5か所あるボタンを順番に押していくと発射準備完了。発射ボタンを押すと「ドーン!」と大きな音が館内に響きます。めったにできない体験に興奮すること間違い無し!

写真:肥後 球磨門

当時の船員はベッド代わりにハンモックを使っていました。その体験はいかがでしょうか。バランスを崩して落ちても大丈夫なように床にマットが敷かれています。ハンモックに揺られて眠る船員の気分を味わってみましょう。

写真:肥後 球磨門

遺物の保存処理も体験できます。ブラシや塵取りを使って表面を処理する作業で、気分はすっかり発掘調査員。その他、実際に持って砲弾の重さを体験したり、ゲーム感覚の操船シミュレーション、当時の軍服を着てみることもできます。遊び心満載の記念館を全身で楽しんでみてはいかがでしょうか。
函館戦争の主役「榎本武揚」はじめ、大きな時代のうねりの中を生きた人々の姿が生き生きと伝わってくる「開陽丸記念館」。激動の幕末ロマンへタイムスリップしてみてはいかがでしょうか。

開陽丸記念館の基本情報

住所:北海道檜山郡江差町字姥神町1-10
電話番号:0139-52-5522
アクセス:函館駅から国道227号線利用で約1時間30分
2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
開陽丸記念館(外部リンク)
http://www.kaiyou-maru.com/

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肥後 球磨門

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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