女優の吉永小百合が28日、都内で行われた『第25回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞』授賞式に出席。『北のカナリアたち』で、12年ぶり3度目の主演女優賞を受賞した吉永は「12年ぶり、うれしいです」と優しく微笑み、会場を釘付けにした。花束を贈呈した渡哲也も「吉永さんは美貌だけじゃなく、人としても美しい」とデレデレだった。

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　第1回と第13回に続き、主演女優賞に輝いた吉永は「みんなで作り上げた作品です。私たちを引っ張ってくれた阪本（順治）監督、ありがとうございます。叱咤激励してくれた木村大作さん、ありがとうございます」と感謝。さらには助演女優賞を受賞した樹木希林にも、『違う映画（『ツナグ』）の宣伝の時に、『北のカナリアたち』がいいらしい』と宣伝してくれた」と語りかけ、頭を下げた。

　極寒の地・北海道での撮影を振り返った吉永は「冷凍庫に入っているようで、まだ解凍中。少しずつ解凍している最中です」とシャレの効いたあいさつで場を和ませていた。

　プレゼンターには『北のカナリアたち』で共演し、昨年同賞を受賞した宮崎あおいが駆けつけ「本当に優しくしていただいて、チャーミングな方」と印象を語っていた。

　助演男優賞には、吉永の同主演作に出演した森山未來が選ばれ「吉永さんとのお芝居ではガッツリぶつけさせてもらった。寒さを感じさせない現場だった」と、熱い現場を振り返っていた。

　同授賞式は故・石原裕次郎さんの誕生日にちなんで毎年12月28日に開催。周防正行監督の『終の信託』が作品賞を受賞したほか、監督賞を『鍵泥棒のメソッド』の内田けんじ監督、主演男優賞を高倉健、新人賞を武井咲、外国作品賞を『最強のふたり』、石原裕次郎新人賞を松坂桃李、石原裕次郎賞を『あなたへ』（降旗康男監督）がそれぞれ受賞した。今年5月に亡くなった映画監督の新藤兼人さんには特別賞が贈られた。