『第71回カンヌ国際映画祭』のコンペティション部門で最高賞・パルムドールを受賞した『万引き家族』（8日公開）の試写会が3日、都内で行われ、キャストのリリー・フランキー（54）、城桧吏（11）、佐々木みゆ（6）、是枝裕和監督（55）が出席した。

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　本作は是枝監督が「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る意欲作。東京の下町に暮らす一見どこにでもいそうな平凡で貧しい家族。しかし彼らは犯罪で生計をたて、ひっそりと暮らしていた。犯罪でしかつながれなかった家族たちの不完全だが、愛すべき家族の心揺さぶる衝撃の物語を描く。

　各方面から称賛の声が多く届いていると明かした是枝監督は「授賞式が終わったあとに公式のディナーがあった。審査員の人が来てくれて『とにかく役者が素晴らしい。子どもたちをどんな風に撮ったんだ』と最高の褒め言葉を頂いた」とほほ笑みながら、役者陣に感謝した。

　その言葉に「うれしい！」と笑顔を見せた城は、出演した感想を問われ「自分が映っていたことに不思議な気持ち。でもいい作品が出来上がって、すごくうれしかった。学校の友達は『おめでとう！』『一番すごい賞でしょ？』『カンヌ賞をとったんでしょ？　すごいね！』と言ってくれる人が多かった」と初々しく語る一方で、「生活の変化はないですね」と淡々と語り、笑わせていた。

　同じく今作で一気に注目度があがった佐々木。「『佐々木みゆちゃんだよね？』って言われたり、こないだも小学校で四年生が飛び出してきて、『めっちゃかわいい！』って言われました」と“フィーバー”ぶりを明かすと、リリーは「他の学年でも『1年生にパルム女優がいるらしいぞ』ってなってるのかもね」と目尻を下げていた。

　また、是枝監督がパルムドールの受賞トロフィーをお披露目すると、会場から歓声があがった。トロフィーと初対面した城と佐々木は目を輝かせ「あんまりホコリをつけないようにね」（佐々木）「わかってるよ〜」（城）と、仲睦まじい会話で場を和ませた。