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【花燃ゆ】オープニング映像を制作したチームラボとは?

 今月4日にスタートしたNHK大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。幕末の偉人、吉田松陰の妹・文(ふみ)を主人公に、時代の流れや、社会の動きに深くかかわりあったところで起きるさまざまな人間模様を描く同ドラマ。作曲家・川井憲次氏が担当した男女のコーラスが交わるエモーショナルなテーマ音楽に合わせ、色とりどりの花が咲き乱れるオープニング(OP)映像を制作したのはチームラボだ。いったいどんな“チーム”なのか。

 毎回流れるオープニング映像はいわば“番組の顔”。制作統括の土屋勝裕・小松昌代両チーフプロデューサーは「吉田松陰の志の“種”を受け継ぎ、幕末日本を生き抜いたヒロイン・文とその仲間たちが、多くの困難を乗り越え、“志の花を咲かせていく姿”を疾走感あふれる音楽と美しい映像で表現した」と説明する。

 英漢字アーティスト・國重友美氏による題字が立体的に表現され。墨汁が水に溶けるように、空間に浮かんでいるように描かれた文字は、正面から観た時に本来の文字になる。周囲に浮かぶ文字は松陰直筆の書を取り込んだもの。地上の鹿は主人公・文を表し、文に導かれるように大空へ飛び立っていく八咫烏(やたがらす)は墨跡を残しながら松陰がまいた“種”を各地へ運び、それらが重なって太い流れが生まれると、大地は黄金に輝き花を咲かせ、世界は一変する。

 咲き乱れる花はディレクター・寺尾実氏によると「約2分半の映像の中で、実に600万本もの花が咲いては散っている」という。最新のテクノロジーを持ってすれば、想像を越える表現も可能になる。チームラボでは、それを実践してきた。

 代表を務める猪子寿之氏を中心に2001年に創業。プログラマ・エンジニア(UIエンジニア、DBエンジニア、ネットワークエンジニア、ハードウェアエンジニア、コンピュータビジョンエンジニア、ソフトウェアアーキテクト)、数学者、建築家、CGアニメーター、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、絵師、編集者といったスペシャリストが集まり、斬新なアイデアとテクノロジーを武器に、誰もみたことのない“モノ”を次々に生み出している。

 最近ではロックバンド・BUMP OF CHICKENのツアー会場演出や大阪・梅田のセレクトショップ「OPENING CEREMONY」の内装や仕掛けなどのトータルプロデュース、東京・お台場にある日本科学未来館では企画展『チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地』を開催中だ(3月1日まで)。

 彼らが注目されるきっかけになった作品の一つが、書家の紫舟氏とコラボレーションした“書”の世界観を3D映像で表現したアート作品。海外から高い評価受け、その後、BSプレミアムの人気番組『鑑賞マニュアル 美の壺』(毎週金曜 後7:30)のOP映像、そして『花燃ゆ』にも生かされていく。

 猪子氏は今回のOP映像について次のように補足する。「デジタルだから空間に書を描けるというのもありますが、一方で書の歴史をひも解くと、筆と墨と紙によってのみ成立するものではなく、むしろ、亀甲や石に刻まれてきた歴史のほうが長い。墓石の文字を見ても、筆使いに立体感があるでしょう。止めは力強く深く、払いは浅く速い感じがしませんか? そういうものをデジタルで強調して表現したとも言えるし、歴史的、文化的背景を鑑みて立体化したともいえる。チームラボでは、人類が手に入れたデジタルという新しい概念、テクノロジーで、新しい価値を生み出したり、既存の価値を拡張したりしていけたらと思っています」。

 現在のOP映像は冬〜春バージョンで、今後、季節の花を取り入れた春〜夏、夏〜秋、秋〜冬に変化する予定。



関連写真

  • チームラボが手がけたNHK大河ドラマ『花燃ゆ』オープニング映像。國重友美氏による題字の周りに浮かぶのは、吉田松陰の直筆文字(C)NHK
  • “書”を立体で表現(C)NHK
  • 2分半の間で600万本もの花が咲いては散っている(C)NHK

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