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鈴木絢音“辞書を読む”――言葉の森の遊び方 辞書に「乃木坂46」を載せるなら?
⇒この記事をオリジナルページで読む(11月10日掲載)
撮影:KOBA 取材・文:遠藤政樹
「読み比べる」のが楽しい 辞書好きの原体験は
鈴木絢音ここ最近というか、気づいたら読書好きになっていました。小さい頃から母が私に本を読む習慣をつけようと頑張ってくれていたというのもありますね。
――自然に本と触れ合える環境があったのですね。読書好きの中には鈴木さんのように辞書を愛好する方もいるかと思いますが、辞書への“扉”が開いたきっかけは何だったのでしょうか。
鈴木絢音暇があったから……ですね(笑)。
鈴木絢音辞書を初めて持ったのが小学生のときで、やっぱり暇だったのでしょうね。最初に読んだのは辞書というより、図書室にボンッとセットで置いてあるような大きな百科事典でした。そのときは何となく開いたのですけど、今思えば、あれがきっかけだったのかもしれません。
――なるほど、百科事典が辞書や辞典が好きになる入り口だったのですね。鈴木さんが「辞書って面白い」と思うのはどのようなときですか?
鈴木絢音同じ言葉でも、複数の辞書を読み比べてみたときに語釈が「違うな」と気づいたときが面白いですね。ポピュラーなところですと、例えば「右」という言葉は比較しがいがあると思います。
鈴木絢音そうなんです。単語の解説は辞書によって結構違ったり、語釈も異なったりするので読んでいて楽しいですね。
鈴木絢音の推し辞書・図鑑3選
――そんな辞書好きの鈴木さんですが、今は何冊ぐらいの辞書を所有されていますか?
鈴木絢音そんなに数は持ってはいないのですが、国語辞典は5冊ぐらいあります。
――国語辞典だけで5冊……むしろ持っている方だと思います。その中でもお気に入りの辞書を、その理由や個性と共に教えてください。
鈴木絢音そうですねぇ……いろいろ考えても結局お気に入りとして挙げるとなると、『新明解国語辞典』(三省堂)になっちゃいますね。
鈴木絢音語釈など中身の面白さです。特にほかの辞書と視点が違うところが面白いと思います。
――言われてみると、辞書ごとに編者が異なるので、方針によって異なりますね。その観点から辞書を選ぶのも楽しそう。ところで『新明解国語辞典』といえば、改訂版の第八版が発売されます。
鈴木絢音第七版を持っていますが、語釈や用例なども変わるようなので買おうと思っています。
――新版の購入後、古い版はどうしますか?
鈴木絢音(捨てずに)とっておこうかなと。もしほしい人がいれば譲りますけど、きっといないだろうな……(笑)。
――では続いてのお気に入りの辞書を教えてください。
鈴木絢音『三省堂国語辞典』(三省堂)です。『新明解国語辞典』と比較するのが好きなんです。
――『三省堂国語辞典』にはどんなイメージを持っていますか。
鈴木絢音辞書自体、どちらかというと真面目なものかもしれませんが、なかでも『三省堂国語辞典』はより真面目な感じがするというか、(語釈が)真っ直ぐな感じがします。
――冠番組の『乃木坂工事中』で紹介されていた通り、やはり『新明解国語辞典』と『三省堂国語辞典』は「二大巨頭」的な存在なのですね。
鈴木絢音私の中では間違いなくそうです!
――その2冊以外にも好きな辞書はありますか?
鈴木絢音白い辞書なのですけど……名前が出てこない(笑)。
――色ですか!?
鈴木絢音私、色で覚えているんですよ(笑)。あとは父からお下がりでもらったのも、名前を覚えていないのですが気に入って使っています。
鈴木絢音それまでは図書館などで使うぐらいで、大きい辞典は持っていなかったのです。『広辞苑』はめちゃくちゃ重たくて、なかなか慣れません。
――お気に入りの『三省堂国語辞典』などと比べてどうですか?
鈴木絢音『広辞苑』は、載っている言葉数が多いので、ほかの辞書で調べても出てこないときに使うことが多いです。ただ、残念ながら私にとっては本当に重たいんです(笑)。
――わかります(笑)。『広辞苑』は実用的なのですが、さっと引きたいときには一苦労する重さです。辞書と並んで図鑑もお好きとのことなので、お気に入りの図鑑をぜひ教えてください。
鈴木絢音『世界で一番美しい元素図鑑』(創元社)かな。話題になっていて買ってみたら、すごくきれいで好きですね。