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「どこにいってもアウェイ」俳優でもお笑いでもない、今野浩喜の“現在地”
『半沢直樹』出演中の角田は邪魔? 好きだったコントと芝居に意外な共通点
今野浩喜 『竜の道』は米田(孝)プロデューサーとご一緒するのが2回目なので、自分の何かが刺さってくれたんだろうなと思います。でもそれ以外は、ほかの俳優さんに断られたんじゃないかなって(笑)。僕も事務所もとくにプライドはないので、番手とかで揉めることもないから都合がいいんじゃないですかねぇ(笑)。だって、60歳の役なのに「なんで俺なの?」って思うときがありますから。「それ絶対、ほかの人に断られているじゃん!」って(笑)。
――そんなことはないと思います(笑)。今野さんはもちろん、いまやドラマの世界にも多くの芸人の方が進出していますが。
今野浩喜 ホントに邪魔だなって思います(笑)。『半沢直樹』(TBS系)の角田(晃広)さんには、「いい加減にしろ」と言いたいくらい。ああいう方が出てくると、自分は簡単に食われちゃうと思っているので。
――やはり、お笑いの経験が芝居に役立つこともあるんですかね?
今野浩喜 指示されたことにすぐ対応できるっていうのは、あるかもしれない。お笑いで、作、演出、主演など全部自分でやっていたからじゃないかなって思います。
――なるほど。いつ頃から芝居に興味があったんですか?
今野浩喜 もともと、芸人のときから芝居に魅力を感じていたんだと思います。漫才よりコントをやっていたという時点で、そうだったんじゃないかな。自分自身を出すことが好きじゃなくて、バラエティーのひな壇とかも嫌でしたし。
――実際に演じて、最初に面白さを感じたのは?
今野浩喜 初めて出演した舞台『サボテンとバントライン』(2009年)のとき。超絶シリアスな物語だったんですが、僕が発した言葉で客席がシーンとなったんです。お笑いではありえない空気ですが、芝居ならアリなわけじゃないですか。そこで演劇も楽しいなって思ったんですよね。とはいえ、芝居に喜びを見出しているかと聞かれたら、まだそうは言えません。自分が演じていて、褒められたとしてもけなされたとしても何も思わない。それは全部、監督によるものだから…と考えています。
「お笑いに未練はない」、もしも『LIFE!』からオファーが来たら…
今野浩喜 たまに書いてますよ。でも、お笑いのネタとしてではなく、そのとき思ったことを書いているくらいです。ネタっぽいことを書くこともありますけどね。
――今はお笑いに未練はないんですか?
今野浩喜 ありません。お笑いって、ホントに大変なんですよ。さっきも言ったとおり、作、演出、主演、全部をやらなければならないですから。まぁ、お笑いが大変と言っている時点で、今がラクだと言っているようなもので…、それはバレなきゃいいかな(笑)。
――機会があれば、好きだったコントをまたやってみたい?
今野浩喜 バラエティー番組のコントならやりたいです。そもそも、僕は『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)みたいな、“テレビのコント”に出ることを夢見てお笑いを始めたんです。舞台コントをテレビで見せる番組ではなくて…。今だったら、『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』(NHK総合)とかに出てみたいかな。
――じゃぁ、内村光良さんから『LIFE!』のオファーがあったら?
今野浩喜 それは、来世に期待、ですね(笑)。僕が“お笑い第七世代”くらいの年齢だったらわからないですが、今さらないと思いますね(笑)。