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Wエンジン×ZYUN.、半年ぶりの再会!チャン&えとうが思わず胸キュンしたヴェールに包まれたシンガー

Wエンジンが心の底から“惚れてまう”、ZYUN.の『MonSter』とは

えとう そんなZYUN.さんの2ndミニアルバム『MonSter』が11月16日に発売されますが、どんな1枚になりましたか?
ZYUN. 1作目は自分自身の深いところを抽出した自己紹介的な作品になっていたのですが、今回は聴いてくれた方に、もっと僕のそばに行きたい、ライブを観たいと思ってもらえるようなアルバムを目指しました。
チャン 確かに、ZYUN.さんの声はCDで聴いても素晴らしいけど、生で聴くと本当に「惚れてまうやろー!」というか。それが僕らが5月の『Sound Blowin’』で感じたことです。
えとう そう、僕も43年間、体験したことのない、未知の声なんですよ。“4オクターブの音域と個性的なmixボイス”と称されていますけど、このアルバムも部屋を暗くして聴かせてもらったときに脳と耳と心に響き渡るパンチの強さがありますよね。
ZYUN. 実はレコーディングもライブと同じように、ほとんど1曲通して歌っているんです。気に入らなかったらまた歌い直すという方法で。
えとう なるほど、部分的に歌を録り直して入れ替えたりすることも多いですもんね。
ZYUN. エンジニアさんがあまりそういうのが好きじゃない方ということもあって、ピッチもほとんど修正していません。だからアルバムにも、歌ったときの感情がそのまま入ってると思います。
えとう 特に4曲目の「MonSter」は歌っているというより、メッセージを語っているようで、本当に心からの気持ちが伝わってきました。
チャン どの曲も全部、エールが伝わってくる本当に素敵なアルバムなんですけど、特に僕は5曲目の「NON≒FiCTiON」が好きです。決して褒められたもんじゃない登場人物に優しい言葉をかけてくれているのが、やけにね、他人事じゃなく、胸に刺さってしまって。
ZYUN. そう受け取ってもらえて嬉しいです。僕がメジャーデビューして思ったのは、芸人さんもそうだと思うんですけど、わりとこの世界って「本当は違うのに」ということが世間に伝わってしまうこともあるじゃないですか。たとえ嘘の情報でも、受けとった人が信じたら、その人の中では真実になってしまう。でも、こうやって人前で表現させてもらっている以上は、それも受け止めなきゃいけない使命があると思うんです。それも僕は愛情だと思うんですね。だから、どんなふうに僕のことを受け取ってくれてもいい。それでも僕はみんなのことを嫌いにならないよ、ということを思いながら作りました。
チャン 素晴らしいな。それこそ“歌う僧侶”の視点というか、神さまだってフィクションなのかノンフィクションなのか、信じる信じないは人それぞれだけど。
チャン これはもう、惚れてまうやろ……。
えとう 心からの「惚れてまうやろ」が出てしまいましたね(笑)。

ファンのみんなといろんなことを乗り越えていきたい

えとう 1月には東名阪でのワンマンツアーも決定していますね。初のツアーということですが……。
ZYUN. はい。しかも正直言って、だいぶ背伸びをした会場でやらせていただくんです。というのも、もともと僕がデビューのきっかけをファンの方々に作っていただいたんですね。だから、ファンのみんなといろんなことを乗り越えていくことで、一緒に生きていきたいと思っているんです。今回もその大きさの会場は埋まらないよって言われたけど、だからこそチャレンジしたいと思って選びました。もともと僕はコンプレックスの塊で、自分の顔も声も好きじゃなかったんです。いまだに外を歩くときは、サングラスとマスクが外せないくらいで。でも、声に関しては、僕の歌を求めてくれる人がいるということは、自分がこの声を好きだとか嫌いだとかはどうでもいいと思えるようになったんですね。
チャン 一緒にして失礼ですけど、ブサイク芸人としてすごく共感します。僕も到底、表に出るようなタイプじゃないし、今も本当に恥ずかしいんですけど、笑ってくれる人がいるから、居場所を見つけられたというか。
えとう 表現者の中には、自分のことを大好きなタイプも多いけど、ZYUN.さんはむしろ、僕らブサイク芸人と似たところがあるんですね。たとえ自分の恥ずかしいところをさらけ出しても、それを求めてくれる人がいるなら、そこが自分の居場所なんだという。
ZYUN. そうですね。僕自身、芸人さんにはすごく助けられていて、それこそ、生まれ変わったら芸人さんになりたいと思ってるんです。
チャン これまた意外な。
ZYUN. 音楽も人を笑顔にできるものだとは思うんです。だけど、芸人さんってもっとダイレクトに、ときには自分が的になってでも、自分が傷ついてでも、人を笑わせることだけに特化している素晴らしい職業じゃないですか。
えとう ないものねだり同士ですね。
チャン じゃあ、ないものねだりし合うんだったら、僕らも全力で体を張ってお笑いを頑張りますんで、ZYUN.さんも全力で体を張って歌い続けてくれますよね?
ZYUN. もちろんです! 僕のお笑い好きはファンの方も知っているので、このインタビュー、きっと喜んでくれると思います。
えとう こちらこそ、素敵な時間をありがとうございました!

(文/児玉澄子)

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