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Mステ初出演、独自の声を持つシンガーAimerがアーティストに愛される理由

 女性シンガーのAimer(エメ)が8月19日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に登場、地上波のテレビ初出演を果たした。この日披露されたのはRADWIMPSの野田洋次郎が楽曲提供・プロデュースしたニューシングル「蝶々結び」。デリケートな人間関係を蝶々結びにたとえた楽曲の魅力、女性らしい繊細さと凛とした強さを併せ持ったボーカルは、Twitter上でも「Aimerほんとめっちゃ綺麗な声」「Aimerさん、今日初めて知りましたがすごいです!」など大きな話題を集めた。

あの独特の歌声の要因は? 15歳で喉のアクシデントに見舞われる

 2011年にメジャーデビューし、独特なハスキーボイスによって際立った存在感を示しているAimer。幼少の頃から歌に親しんできた彼女は、15歳の頃に歌唱による喉の酷使が原因で声が出なくなるアクシデントに見舞われ音楽活動を休止。しかし、その数年後に再び歌い始めたときは、美しさと鋭さを共存させた独自の声を手に入れていたという。

 デビュー直後からYUKI、flumpool、Superflyなどのヒット曲を手がけてきたクリエイターチーム“agehasprings”とともに制作を行い、質の高い楽曲によって自らのボーカルの魅力を徐々にアピールしてきた彼女。アニメ『機動戦士ガンダムUC』シリーズの主題歌を収録した5thシングル「RE:I AM EP」がオリコンランキング6位を記録したことをきっかけに知名度を上げ、6thシングル「StarRingChild EP」(2014年5月/3位)、8thシングル「Brave Shine」(2015年6月/4位)など、着実な成長を遂げている。

ワンオクTaka、RAD野田も絶賛、アーティストたちを惹きつける声

 才能あふれるアーティスト、クリエイターから高く支持されているのもAimerの注目度が上がっている理由のひとつ。2013年にリリースしたアルバム『After Dark』に収録された「words」はシンガー・ソングライター阿部真央の提供曲。昨年5月にはONE OK ROCKのボーカル・Takaからの熱烈なオファーを受け、横浜アリーナで行われたライブのサポートアクトとしてパフォーマンス、大反響を巻き起こした。また昨年放送されたTakaと野田洋次郎のラジオ特番でも、最近気になるアーティストとしてAimerが紹介され、その声について「裸のときの毛布みたい」(野田)「優しさもあるし、突き抜けてる」(Taka)と、そのボーカル力を絶賛された。

 2016年7月にはTaka楽曲提供・プロディース曲「insane dream」、TK(凛として時雨)楽曲・プロデュース曲「us」が収録されたシングルを発表し、iTunes総合チャート3位を記録。また映画監督の岩井俊二が手がけた新曲「蝶々結び」のミュージックビデオも、公開から2週間で200万回再生を突破。先行配信した楽曲も、iTunes総合チャート最高2位を記録している。様々なフィールドのクリエイターとのコラボレーションは、シンガーとしてのAimerの可能性をさらに広げているようだ。

 音楽ファン、アーティストから絶大な支持を獲得しているAmierの最大の魅力は、言うまでもなくその“声”にある。繊細さと強さ、大らかな包容力と心地よい開放感。色とりどりの感情を同時に感じさせてくれるボーカリゼーションは、現在の日本のシーンのなかでも飛び抜けた個性を備えていると言っていいだろう。9月21日にはニューアルバム『daydream』の発売も決定。野田、Taka、阿部真央、TK(凛として時雨)に加え、内澤崇仁(androp)、スキマスイッチなどが参加した本作は、Aimerの奥深いボーカルをさらに幅広い層のリスナーに浸透させることになりそうだ。
(文/森朋之)
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