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“格差コンビ”と思いきや… ピース・綾部の華麗なるポジション確保術

 お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が『火花』(文藝春秋)で芥川賞を受賞してから早1年。又吉は世間から“文化人”扱いされながらも、報道番組、クイズ番組、さらには“本業”のバラエティ番組にも出演し続けているが、相棒の綾部祐二はどうかというと、こちらも自称“先生のマネージャー”として、以前にも増してテレビに出ているのである。あえて又吉にこびへつらう“小物”キャラまで獲得するにいたった綾部の華麗なる“ポジションチェンジ術”を学んでみたい。

“熟女好き”芸人として又吉より先にブレイク イケメンとして俳優の一面も

 “小物キャラ”以前の綾部と言えば、某おかみさんとの“30歳差熱愛”報道から始まるいわゆる“熟女好き”キャラだろう。綾部はことあるごとに熟女好きをアピールし、『熟女論』(主婦と生活社)なる書籍まで発表する一方で、普通の若い娘をお持ち帰りする姿をスクープされて、“ビジネス熟女好き”疑惑も巻き起こったりした。

 それでも、同世代の平成ノブシコブシ、渡辺直美らと共演した番組『ピカルの定理』(フジテレビ系)で、吉村崇と濃密すぎるラブシーンと胸毛を暑苦しい演技で披露すると、体当たりの演技力を認められたのか、“イケメン”としてテレビドラマにも数多く出演することになる。

コンビ内“格差”を逆手にとってのポジションチェンジ

 一方、又吉は芥川賞受賞以前から文芸好きで認知されており、NHK Eテレの『NHK俳句』にも出演するなど、“変人っぽいけど頭の良さそうな人”というキャラをすでに確立していたが、しだいに知的な又吉とチャラい綾部という印象もつき始め、綾部はかつての男前ランキング1位から“ウザいキャラ”にまでもなって、又吉の後塵を拝していた感もあった。

 「そんな綾部さんの評価が変わったのは、やはり又吉さんの芥川賞受賞がきっかけでしたね。ここで綾部さんは、すぐさま『先生と呼ぶ心構えができた』とコメントし、“コンビ内格差”を逆手にとって“お笑い”にすることに成功したのです。世間も好感を持ったし、又吉さんが『2作目の構成に口を出してくる』『印税を狙っている』などと、面白おかしく綾部さんのセコさを暴露すると、すっかり“小さい男”というキャラも定着した。『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(日本テレビ系)で、女優の木村佳乃さんが『ロケに小物を連れていきたい』とおねだりすると、ロケ現場に現れたのは綾部さんでした(笑)。もはや“小物中の小物”として、ピンとしての活動でも相方・又吉さんとのバランスを上手にとっているんです」(バラエティ番組制作会社スタッフ)

嫉妬やコンプレックスを捨て去った綾部のすごさ

 とは言え、収入面・人気面で相方との“格差”があまりにもありすぎると、嫉妬やコンプレックスが生まれ、コンビ解散ならまだしも、最終的には人として身を持ち崩してしまう例も過去にはあった。綾部は大丈夫なのだろうか?

 「まったく問題ないでしょう(笑)。綾部さんは賢い人ですから、かつてのイケメンキャラ、熟女好きキャラが通用しなくなっても、又吉さんを先生と崇め奉ることができる“新キャラ”が降って湧いてきて、ラッキーぐらいにしか思ってないかもしれませんよ。そもそもバラエティ番組のひな壇では、ほとんどしゃべらない又吉さんを引っ張ってきたのは綾部さんですし、実は今でも変わっていません」(前出・スタッフ)

 イケメンから熟女好き、そして“先生の太鼓持ち”まで、綾部祐二のキャラは変幻自在・融通無碍に変わっていくようであるが、実際にキャラの外しはない。その見極め能力と、お笑いのためにプライドを捨てられる強さこそ綾部の強みなのだ。そして今後、又吉直樹の小説第2作目ができた時、綾部はどんなポジションに立っているのだろうか? 次なる綾部の華麗なる“キャラ変”に期待したいところである。

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