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元テラハ・菅谷哲也、本格的に俳優挑戦! 「新しい自分が発見できた」
太田莉菜が菅谷に本気でビンタ……力があって痛かった
菅谷哲也 お話を頂けて嬉しかったですし、驚きました。それと同時にプレッシャーというか不安のようなものも感じたんです。壮大なスケールであり、ストーリーでもあるので、今まで挑戦したことのない役を演じることにもなる。アクションシーンもあったので、本当に僕に務まるのだろうかと……。
――大きなプレッシャーの中、どんな風に役作りしていきましたか?
菅谷 僕が演じた小池昇は、乗組員の中で一番純粋に宇宙が好きで火星への思いが強い“宇宙ヲタク”というキャラクターでした。その純粋さを出したくて、クランクインまで火星について調べたり勉強してノートに書き記したりしたんです。そのこと自体が直接劇中で描かれるわけではありませんが、小池を演じる上で根っこの部分をちゃんと作っておきたかったんです。実際に僕自身も火星に興味が湧きましたし、行ってみたいと思うようになりました。
――役への繊細な取り組み方は見ている人にも伝わりますしね。
菅谷 劇中では特殊な単語がいくつか出てくるので、そういうものが自分の中でしっかりと腑に落ちてないとダメなんじゃないかなと思ったんです。心情的なことだけではなく、アクションに関しても撮影に入るまで練習させて頂きました。
――伊藤英明さんとのアクションシーンは見応えありました。撮影はいかがでしたか?
菅谷 今作の撮影で初めて伊藤さんとお会いしたのですが、思っていた以上に大きい方だなという印象でした。殴り合ったり掴み掛かるシーンもあったのですが、僕は背が小さい方なので迫力負けしているなと……(笑)。でも、伊藤さんの迫力に圧倒された分、小池の狂気を精一杯表現しようとぶつかっていくことができました。
――伊藤さんから何かアドバイスはありましたか?
菅谷 アクションシーンに関して「落ち着いてやれば大丈夫だよ」と優しくご指導してくださいました。あとは、アドバイスではありませんが、作品の中で素直に生きるということを伊藤さんから学びました。器用に演じるのではなく、演じる人物を作品の中で生きるような感じというか。そんな風にナチュラルに演じたお芝居で、見てる方を作品の世界に引き込むことができる俳優になりたいと思うようになりました。
――他にも色んな方が出演していますが、共演者とのエピソードはありますか?
菅谷 太田莉菜さんにビンタされるシーンがあるのですが、細い体なのに結構力があって痛かったです(笑)。ビンタされる瞬間はもちろん小池のままいれましたが、カットがかかった瞬間に素の菅谷哲也に戻ってしまって……(笑)。ビンタのシーン後、太田さんと林遣都さんがクスクス笑ってらっしゃるから何だろうと思ったら「結構すごい跡がついてるよ」と。鏡を見たらくっきりと手の跡がついてたのでビックリしました(笑)。
――(笑)。痛いのは辛いですが思いっきりやってもらったほうが演じがいがありますしね。
菅谷 そうですね。手の跡を見て「ごめんね」と太田さんが気にしてくださったんですが、しばらくその部分を冷やしてましたね(笑)。
――アクションシーンにビンタシーンと、全力で役者同士がぶつかり合った今作ですが、良い刺激になりましたか?
菅谷 普段の自分とはかけ離れた人物になれるので、そういった意味では刺激になったと思います。
狂気に振り切ったキャラクターを演じ、新しい自分が発見できた
菅谷 そうなんですよ! 細部にいたる部分までこだわりが見えて素晴らしいセットでした。セットの中にいると、本当に火星まで飛べるんじゃないかと思えたりして(笑)。凄くテンションがあがりましたし、男心をくすぐるようなセットで撮影できて楽しかったです。
――小池が変異するシーンもありましたが、特殊メイクは初めてですよね?
菅谷 初めてでした。2時間近くかけて特殊メイクして頂いたんですが、なかなか体験できないことなのでワクワクしました。
――その特殊メイクを見たキャストの皆さんの反応は?
菅谷 皆さん特殊メイクは見慣れてるんでしょうね……普通に「おはようございます」と挨拶されましたから(笑)。スタジオの食堂でも変異した姿のまま食事していたのですが、手につけていた触手? みたいやつが邪魔で邪魔で(笑)。
――その光景ちょっと見てみたいです(笑)。
菅谷 食堂といえば、僕カツカレーが好きなんですけど、食堂のカレーは普通のより少ししょっぱかったんです。そしたら今作の監修を務めてくださった三池崇史監督が隣にきて「ここのカレーしょっぱいだろ?」と話しかけてくれて……僕と同じ気持ちだったんですよ(笑)。
――(笑)。監修の三池崇史氏から役に関してのアドバイスはありましたか?
菅谷 今作の監督を務めたのは山口義高さんなので、現場でアドバイスをくださったのは山口さんでした。でも、試写を観終わった後に三池さんが「小池の素直な部分が出ていて良かった」と言ってくださって。そこは自分が一番こだわって役作りしてきた部分でもあったので、凄く嬉しかったです。三池さんといつかお仕事でご一緒できたらいいなと思います。
――今作に出演したことで、演じる役の幅も広がったと感じますか?
菅谷 小池は純粋な気持ちがやがて狂気や怒りに変わっていくという振り切ったキャラクターだったので、演じたことで新しい自分を発見できました。同じ人物でもスイッチが切り替わると豹変してしまうお芝居の振り幅のようなものを表現できたというか。
『テラスハウス』でリアルな面を知っているから、俳優としてのハードルがあがっている
菅谷 そうですね。それは常に思っています。お芝居を通して新しい自分を発見できたり、新しい人に出逢えたり、新しい生き方を経験できたりするのは本当に素晴らしいことですし、僕自身刺激的なことだと思っています。これからも役者として色んな作品や監督、人を通して、新しい自分に出逢えたらいいなと思っています。
――“てっちゃん”のイメージを変えていきたいと思うことは?
菅谷 菅谷哲也のイメージというよりは、作品の中で生きれたらいいなと思うので、作品を観てもらえるような俳優になりたい。「こういうイメージだよね」というよりは、「あの人わかんないよね」と言われるような人になりたいです。でもあれだけリアルな部分を『テラスハウス』で見せちゃったので難しいと思っているんですが……いろんな役を経験して、いつかはそんなふうに思ってもらえるような俳優になりたいです。
――今まではリアリティ番組で自分をさらけ出してきた菅谷さんですが、今後はどんな面を見せていきたいですか?
菅谷 2年以上『テラスハウス』で世間の人が僕のリアルな面を見て知っていると思うので、俳優としてのハードルがあがっていると思います。でも、そのハードルを超えれたらいいなと思っています。役者として。色んな役を演じていって色んな役を経験して、「あれ? 私たちの知ってるてっちゃんじゃなくない?」と言われるぐらい役者として精進していけたらいいなと思っています。もうリアルな面を見せたくないです……(笑)。もう見せない!
――では最後に今作を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
菅谷 乗組員達の人間模様がdTVのドラマ版には鮮明に描かれていますので、映画『テラフォーマーズ』とセットで楽しんで頂けたら嬉しいです。
(文:奥村百恵)
dTVオリジナル『テラフォーマーズ/新たなる希望』
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