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“強面”から“キュート”へ ギャップを武器に活躍の幅広げる遠藤憲一
近年は“キュート”な一面が際立つ役で主演を張る遠藤憲一
しかし2014年、先述の「キャンディークラッシュ」のCMで、V6・岡田准一とのコミカルな掛け合いを披露すると、「意外にカワイイ」との声が増え始め、昨年の『民王』で菅田将暉との“入れ替わり”役を演じるにいたり、一気に女子人気が爆発したのである。女子力の高い草食系息子の菅田と入れ替わった遠藤が、あの怖い顔でパンツ一丁になって体育座りして、部屋の隅っこでメソメソと泣いて見せると、女性視聴者たちは「カワイイ〜」と萌えコメントを連発、この“部屋の隅っこで体育座り”はドラマのお約束シーンにまでなったのである。
また、現在放送中の『お義父さんと呼ばせて』では、“セクシーおじさん”の代表格とも言える渡部篤郎の娘(連佛美紗子)と恋に落ちる中年男性を熱演。渡部に結婚を許してもらうために土下座をしたり、ときにはスポーツジムでランニングマシンやボルタリングなどで渡部と子どもみたいに張り合ったりして、これまた“アラフィフ”おじさんの遠藤が「お茶目」だと女子たちの胸をキュンキュンさせているのだ。
“強面俳優”としての演技に定評があるからこそ活きる“キュート”さ
「それに遠藤さんは、われわれ制作側からしても使いやすいんです。長身でクールだから、そこにいるだけで存在感もあるし、見栄えもいい。同時に映画『クライマーズ・ハイ』でも見せたように、事件報道に葛藤する姿、苦悩する表情などのシーンも見事に演じ切る実力派です。でも私は、“共演者を引き立たせる能力が高い”というのが遠藤さんの一番の長所だと思います。『ムーブ』のCMでは人気絶頂の吉田(羊)さんと共演していますが、遠藤さんが絡むだけで吉田さんのコミカルな面が引き出されている。今、本当に使いやすいというか、使いたい俳優さんであることは間違いないでしょう」(ドラマ制作会社スタッフ)
数々のドキュメンタリー番組やCMのナレーション、アニメなどで“渋い声”を活かした声の仕事でも活躍し、「強面×キュート」というギャップ力、俳優としても着実なキャリアと実力を兼ね備え、“引き出し”も多い遠藤憲一。今後もドラマや映画で活躍していくことは間違いないだろうが、そろそろ遠藤のいわば原点とも言えるハードボイルドの集大成として、究極の悪役を演じる姿も堪能してみたい。