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波瑠 SPECIAL INTERVIEW 自分と似ている 変化に対して柔軟なところ
こんなの着るんですかって躊躇しました(笑)
【波瑠】中村監督の作品は好きでよく観ていました。いちばん好きなのは『アヒルと鴨のコインロッカー』です。濱田さんはすごく優しい方で、お芝居も素敵でした。普通というか、すごく自然だから、お芝居をしている感じがしないのはすごいなと。監督と濱田さんはとても仲がよくて、とくに演出することがないときも、監督はわざわざ濱田さんをからかいに来たりしていました。私が演じた有里はちょっとクールな感じの子で「何それ?気持ち悪いよ」って悟くん(濱田)にいうシーンがあるんですけど、小学校時代の悟くんを演じるためにアイメイクをしていた濱田さんに対して、監督が私の真似をして「悟くん、お化粧してるの?気持ち悪いよ」ってからかっていました(笑)。本当によくふざけ合っていて、おふたりのやりとりを見ているだけで楽しかったです。
──悟の幼なじみである松島有里はどういう女の子だと思って演じましたか?
【波瑠】 最初はミステリアスな感じだと思ったんですけど、よく考えるとちょっと悪女っぽいところもありますよね。悟くんと違って、有里はどんどん変化していっている。自分を変えて、住む場所も変えて。変わっていくことに対して柔軟なところは自分と似ているかなと思いました。
──80〜90年代ファッションに身を包んだ感想は?
【波瑠】 ボディコンみたいなのを着たんですけど、伸びる素材だから着る前はストッキングみたいに細いんですよ。こんなの着るんですかって一瞬躊躇しましたけど、着てみたら意外と楽しかったです。私、シーンごとに全然違う見た目だったので、現場に入るたびに皆さんが「おおっ!」と驚いてくれておもしろかったですね(笑)。
──主人公が団地から出ないという設定についてはどう思いましたか?
【波瑠】 「団地から出ない男の子ってどういうこと?」って最初は思っていたんですけど、本を読んで団地のなかに病院やお店まであることを知って「なるほど。生活できるんだ」ってびっくりしました。それにしても10年以上団地から出ないというのはちょっとなって思いましたけど(笑)。
女の子は成長が早いと感じさせる存在
【波瑠】 どうでしょうね。愛情があったのはたしかなんですけど、それがどういう形の愛かははっきりさせていないんです。映画の有里は、あくまで悟くんの目に映る世界の人ですから。悟くん目線で、女の子は成長するのが早いなと感じさせるような存在だと思います。
──ラブシーンで波瑠さんが堂々としていたと監督がコメントしていますが、実際はどうだったんですか?
【波瑠】 私、そういう演技の経験はなかったんですけど、やるときはやるんだって開き直っていました。実は、スタッフさんもそういうのをやったことがない方たちばかりで、どうしようっていう感じでした(笑)。あんなに素敵なBGMがかかって、青春の1ページって感じに甘酸っぱく描かれるとは思っていなかったので、でき上がったシーンを観たときは赤面してしまいました(笑)。
──波瑠さんは女優だけでなくモデルとしても活躍されていますが、何か意識して変えていることはありますか?
【波瑠】 やっていることは違いますけど、意識の持ち方は同じです。4対6とか、7対3とかどちらかに比重を置いていることもなくて、どちらもそれぞれやっている時は10の意識を持っているつもりです。女優としての意識がきちんと芽生えたのはここ数年だと思います。波瑠という女優を求めてもらうにはどうしたらいいのかと考えるようになりました。私の良さをアピールするとしたら、柔軟なところだと思うんです。これといったものを持っていないから、逆に何でも正解にできる。そう気付くことができたのがここ数年の大きな変化です。
──2013年はどういう年にしたいですか?
【波瑠】 私は何年も小さな役やエキストラみたいなこともやってきたので、そこで積み重ねたものを形にしていきたいなと思っています。そのうえで、もっと人の目に触れる時間が多くなるといいなと思います。何でもやればいいってことはないんでしょうけど、いろんな役に挑戦してみたいですね。
(文:岡 大/撮り下ろし写真:草刈雅之)
<衣裳協力>
ジャケット、ショーパン:MIKIO△SAKABE
Tシャツ:Jenny△Fox
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