人気お笑いコンビ・ナインティナインが、今年の“ナイナイの日（9月9日）”にコンビ初の単独映像作品となる『99 LIVE BOX』を9999セット限定で発売することが2日、発表された。1997年（平成9年）から2005年までの9年間、毎年9月9日に開催していたコントライブを初DVD化。昨年のコンビ結成20周年を記念して発売する予定だったが、岡村の“長期休養”により1年遅れでの商品化となった。情報解禁されたきょう2日は、発売の99日前にあたる。

　かつてのレギュラー番組『とぶくすり』（フジテレビ系）や出演映画のパッケージ化はある彼らだが、長いキャリアの中での単独映像作品は意外にもこれが初めて。初開催の平成9年の時点ですでに人気芸人となっていた彼らの貴重なコントライブ『ナイナイライブ』は、回を増すごとにプレミアチケットと化し、当時足を運べなかったファンにもわかるよう全歴史を10枚組BOXにまとめた。

　各々がレギュラー番組を抱える多忙ぶりもあり、舞台に立つことはほぼなくなった。岡村隆史（40）は「ナイナイとして、ライブ作品が残ってないなって思った。出さないと“お笑いの教科書”にも載らないしね」と、21年目にして名刺代わりの作品を残せた。「去年、ぶっ壊れてしまったから、21年目になってしまった。だからって、今も体調は万全でもないですけど…まぁ、僕らを好きな人の手に渡ってくれたら嬉しいです」。

　矢部浩之（39）も「二人だけでテレビに出るってのも最近ないし、もともとの二人の関係が見られるのでは？」と原点回帰に自然と顔がほころぶ。「もうね、青さがたまらないっすよ。セリフも置きにいってるな〜ってわかる」と顔を伏せながらも「回を重ねるごとに大げさに突っ込まなくなってたり、“若さ”がなくなってるなって思う変化がある。新鮮に映って見れました」。

　漫才で認めてられブレイクへの足がかりをつかんだ彼らだが、「二人で漫才をしても、もはやコントになってしまう」と岡村。芸歴20年で円熟味を増した今、『ナイナイライブ』復活の期待を伝えると数秒の沈黙後に苦笑が漏れ、岡村は「今じゃないかな〜。もうちょっとオッサンになったら、やってみようかなってなるかも」と腕を組んでしまった。矢部も「区切りで、かな。50歳になったりとかね」と、コント解禁はまだ先の話になりそうだ。

　その10年後、ナイナイはどのようなポジションを築いているのか。岡村は「もうコンビとして尖っていくことはないでしょうから、変わらずにやっていくと思う」とスタンスは変えない。さらに「（明石家）さんまさんやタモリさん、（ビート）たけしさんにはなれない。唯一当てはまるとしたら坂田（利夫）師匠ですかね〜」と謙そんし、矢部も「若手の時から、ずっと上の方を意識しちゃう。下から来る人よりも、上の人の方が断然気になりますね」と続けた。

　そんな彼らが“意識する上”の一組がダウンタウンだろう。6月5日放送のフジテレビ系『爆笑！大日本アカン警察』で両者は実に14年ぶりを果たす。岡村は「僕らの世代って、みんなダウンタウンさんを観て、お笑いに入ってきた人間。ダウンタウンさんが全盛の時、僕らもちょこちょこ仕事が増えてきた時で、うちら『不運やな』って思ったぐらいだった」。矢部も「僕らが若手の時、同世代の数が今みたいに多くなかったから、いい意味で鍛えられた。また、そういう場をもらって、ありがたかったです」と同調していた。

　岡村の体調不良からの復活劇を経て、さらにコンビ愛は深まったというナイナイ。先輩たちの背中を追い求めながら、一方で己の道を行くナイナイの快進撃は今後も続いていきそうだ。

　ライブDVD-BOX『99 LIVE BOX』はシリアルナンバーを印刷し、事前予約を行わず9999セット限定で9月9日に一斉発売。本番終了後のステージトークや楽屋インタビュー、撮り下ろし対談も特典映像として収録する。詳細は公式サイト（http://99-livedvd.com/）にて。