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【編集長の目っ!】2010年の音楽シーンは、嵐、AKB48、そしていきものがかかりの年だった

■アルバム部門のアーティスト別売上げ金額ランキング1位――いきものがかり

 『オリコン年間ランキング2010』が発表になり、今年も去年に引き続きの圧倒的な強さが際立つ結果となった。オリジナルアルバム『僕の見ている風景』が今年唯一のミリオンを達成し、シングルもTOP10中6作を占め、音楽DVD部門でもTOP3に2作を送り込み、まさに圧巻。

いきものがかり 

いきものがかり 

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 さらに史上初となる国立競技場で4日間コンサートを開催、観光庁との取組みで、“日本の顔”として観光立国ナビゲーター就任、JAL「嵐JET」が就航、さらに映画、テレビ、舞台、CM、雑誌他と、全員がフル回転し、年末の『第61回NHK紅白歌合戦』での司会も決定するなど、音楽シーンだけではなく、様々なシーンで彼らの顔と名前を見なかった日はなかったというぐらい、2010年を駆け抜けた。そして子供からお年寄りまで、幅広い層から支持を集め、国民的アイドルグループへと成長した。

 シングルヒットがあればあるだけ、やはりライブは楽しいものになるし、どんどん動員も増えていき、さらにそのライブDVDも売れる――やはりシングルヒットが“ヒットの源”になっていることは変わらない事実だと思う。

 国民的といえば、年間シングルランキングの1、2位を独占、嵐同様様々なメディアで大活躍し、誰もが知っている国民的アイドルへ大ブレイクしたAKB48も、今年の顔だ。「会いにいけるアイドル」というスタンスは、どんなにその人気の規模が大きくなっても変わることなく、様々な仕掛けと共にファンを大いに喜ばせた。

 嵐とAKB48の活躍が、大きくクローズアップされる形となった年間ランキングだが、今年、その活躍ぶりというか成長のスピードに驚かされたのがいきものがかりだ。NHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の主題歌になった「ありがとう」のヒット(16.6万枚・年間ランキング33位)、初のベストアルバム『いきものばかり〜メンバーズベストコレクション〜』が90.7万枚を売上げ2位、ミリオン確実だ。さらに『ハジマリノウタ』が56.1万枚を売上げ8位に、TOP10内に2作ランクインしている。この2作のアルバムの売上げの合計額で、アルバム部門のアーティスト別売上げ金額ランキングでは1位に輝いている。2008年にリリースした3rdオリジナルアルバム『My song Your song』(最高位1位)も約47万枚のヒットになっていて、彼らはオリジナルアルバムをきちんと売るアーティストだ。同時にライブの動員も右肩上がりだ。

 今年は47都道府県ツアーを成功させ、さらに日本武道館3days、横浜アリーナ2daysとアリーナクラスでのライブも、チケットが即ソールドアウトになるなど、着実に、確実にファンを増やしてきた、その美しい成長曲線は、すなわち凄まじいパワー、地力を身に付けたことを意味する。CD3作品、アルバム1作品(『ハジマリノウタ』は2009年12/23発売)をリリース、ライブは全77公演と、1年間通して走り続け、ファンを喜ばせた。普遍性を湛える、そのエバーグリーンな作品の数々で、嵐やAKB48同様、幅広い層のファンを獲得し、ライブ会場では親子連れのファンも少なくない。

 バンドとして一歩ずつ階段を登っていく、ある意味“正攻法”で道を切り拓き、数字を伸ばしてきた彼らの、次の動きが非常に楽しみだ。

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