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『弁護士のくず』裁判で小学館勝訴 「盗用にあたらない」

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 小学館は29日、2008年より争っていた人気漫画『弁護士のくず』(ビッグコミックオリジナル)の著作権侵害訴訟で知的財産高等裁判所の判決が下され、小学館および作者の井浦秀雄氏が勝訴したと発表した。同裁判は作品中4話分について、弁護士・内田雅敏氏が自身の小説『懲戒除名』からの盗用であると訴えていたもの。小学館および井浦氏は「内田氏の著作は小説ではなく、当時広く報道された社会的事件を克明に綴ったドキュメント」「本件漫画はこうした実在の事件を参考にしたにすぎず、著作権侵害にはあたらない」と反論していた。

 今回の裁判は2008年に内田氏が記者会見を開き、小学館と井浦氏を相手に損害賠償などを求めて訴訟を行うと発表。人気漫画で2006年にはドラマ化もされている作品だけに大きな話題になった。小学館側は、「著作権は作品の“創作的表現”を守るものであり、そうした表現を真似しない限りは先行する文献から実在の事件を学んで作品に利用することは許される」と主張。「そうでなければ、いかなる社会的事件でも、最初に報道した記者やライターが独占できることになり、報道機関の活動は根底から崩れる」と反論し、2009年12月には東京地裁にて控訴人の訴えを退ける判決が出ていた。

 小学館広報室は今回の判決について「一審に続いて知財高裁でも当方の主張が認められたことは、高く評価します」と述べているほか、作者の井浦氏も「ご心配おかけしました! この経験を今後の作品にいかしたいと思います!」とコメントを寄せている。

 『弁護士のくず』は型破りな弁護士・九頭元人(くずもとひと)が、鋭い洞察力や奇想天外な手腕で依頼人を勝訴に導いていく現在も連載中の法曹漫画。2006年には第52回小学館漫画賞の一般向け部門を受賞している。

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