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　『失楽園』『愛の流刑地』などで知られる作家・渡辺淳一氏のデビュー作『死化粧』をインターネット上で無料全文公開する企画で、同作の閲覧者が、公開から約1日半で1万人を突破した。30日、出版元の朝日新聞出版が明らかにした。渡辺氏の単行本・文庫本のメイン購入者層は50〜60代の男性だが、今回の企画では30〜40代男性の閲覧が多いという。

　同企画は『渡辺淳一自選短編集』（朝日文庫）の5か月連続発売を記念して行われたもので、国内文芸作家がネット上で作品を無料全文公開するのは初の試み。28日に公開したところ多数のアクセスがあり、30日午前10時の段階で1万人を超えた。

　4月7日に発売された自選短編集第1弾『死化粧』は、母の死を看取る医師の葛藤を描いた表題作『死化粧』のほか、極限の人間ドラマを描いた5編を収録。第2弾は5月7日発売。無料公開は5月14日（金）までとなる。