• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
ORICON NEWS

2010年本屋大賞は冲方丁氏の時代小説『天地明察』に決定

■その他の写真ニュースはこちら

 全国の書店員が選ぶ「2010年本屋大賞」(本屋大賞実行委員会主催)の発表会が20日、都内で行われ、冲方丁(うぶかた とう)氏『天地明察』が大賞に輝いた。大賞のトロフィーを受け取った冲方氏は「これまでひたすら、自分の力のみ頼ってのハードル競走の気分でおりましたが、今回は棒高跳びの気分です。いろんな方がいろんな棒を継ぎ足してくださって、落ちたら死ぬんじゃないかってぐらい」と独特の表現を交えながら感慨深げにコメントした。同書は第31回吉川英治文学新人賞も受賞している。

『2010年本屋大賞』大賞は冲方丁氏の『天地明察』(角川書店)  

『2010年本屋大賞』大賞は冲方丁氏の『天地明察』(角川書店)  

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 “出版不況”や“読書離れ”に危機感を覚えた書店員有志により創設された同賞は今年で7回目。書店員の投票だけで選出する点が特徴で、2009年の前回は湊かなえ氏の『告白』が大賞に選ばれている。

 会場には、前年大賞受賞の湊かなえ氏もお祝いに駆けつけ、「冲方さんこのたびはおめでとうございます。本屋大賞をいただいた後、それまでもたくさんの読者の方に手にとっていただいてたんですけど、その倍以上のの方に手に取っていただき、読者の本屋大賞に寄せる信頼というのは高いんだなと思いました」と自身の体験を交えながら、祝福の言葉を贈った。

 冲方氏は大学在学中の1996年に『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞して作家デビュー。以来小説のほか、ゲームやコミック原作、アニメ制作なども行っている。今回大賞に輝いた『天地明察』は江戸・四代将軍家綱の時代を舞台に、「日本独自の太陰暦を作る」というプロジェクトのために奔走する奔走する天文暦学者・渋川春海を追った新感覚の時代小説。

 今回の受賞対象作品は2008年12月1日から2009年11月30日の間に刊行された“日本のオリジナル小説”で、今回は1157人の書店員がエントリー。一次投票には全国323書店385人が、二次投票には304書店350人が参加した。

 なお、今回の本屋大賞順位は以下の通り。ベストセラーで話題の『1Q84』(村上春樹)は10位だった。

■2010年本屋大賞 順位一覧

1位…冲方丁『天地明察』(角川書店)
2位…夏川草介『神様のカルテ』(小学館)
3位…吉田修一『横道世之介』(毎日新聞社)
4位…三浦しをん『神去なあなあ日常』(徳間書店)
5位…小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』(文藝春秋)
6位…川上未映子『ヘヴン』(講談社)
7位…藤谷治『船に乗れ!』(ジャイブ)
8位…有川浩『植物図鑑』(角川書店)
9位…東野圭吾『新参者』(講談社)
10位…村上春樹『1Q84』(新潮社)

◆2009年のヒット作を振り返り!
年間本ランキング特集『オリコン2009年 年間“本”ランキングを大発表!』


関連写真

  • 『2010年本屋大賞』大賞は冲方丁氏の『天地明察』(角川書店)  
  • 『2010年本屋大賞』発表会で、大賞のトロフィーを受け取り顔をほころばせる冲方丁氏 (C)ORICON DD inc. 
  • 前回大賞の湊かなえ氏(右)から花束を受け取った、『2010年本屋大賞』受賞の冲方丁氏 (C)ORICON DD inc. 
  • 『1Q84』村上春樹(新潮社) 
  • 『神様のカルテ』夏川草介(小学館)  
  • 『神去なあなあ日常』三浦しをん(徳間書店)  
  • 『植物図鑑』有川浩(角川書店) 
  • 『新参者』東野圭吾(講談社) 
  • 『猫を抱いて象と泳ぐ』小川洋子(文藝春秋)  
  • 『船に乗れ!』藤谷治(ジャイブ)  
  • 『ヘヴン』川上未映子(講談社)  
  • 『横道世之介』吉田修一(毎日新聞社) 
  • 冲方丁氏 
タグ

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索