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清水翔太とジェロが売れている理由

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18才の天才“ハートシンガー”、誕生


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清水翔太


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清水翔太「HOME」

 清水翔太が売れている。18才の天才シンガー・ソングライターのデビュー作が、いきなり3/3付の週間シングルランキングの5位に飛び込んできた。この記録は10代の男性ソロアーティストのデビュー作としては、1980年12/12付でマッチこと近藤真彦が「スニーカーぶる〜す」で獲得して以来約27年ぶり、そして10代男性シンガー・ソングライターとしては史上初の快挙だ。

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 史上初の快挙を成し遂げるのはやはり天才だと思うが、彼の良さをストレートにユーザに届けることができたスタッフの手腕も大きい。デビュー前の新人としては異例のコンベンションツアー(業界関係者を集めたライヴ)を敢行し、とにかく全国の媒体関係者に聴かせた。誰もがその才能に驚いた。そしてユーザーの耳に何度も何度も届く結果になる。

 では彼の良さとは何なのか…。声である。太く、そして高い音域は透き通っていて、なにより詞を確実に聴き手に届けることができる=ソウルフルという言葉があてはまるかどうかは聴く人によって取り方が違うと思うが、とにかく“何か”が伝わってくる声だ。2度ほど彼に会って話をしたことがあるが、礼儀正しくて、瞳がキラキラしていて、それは彼が書く詞にも感じることだ。どこまでもピュアで、等身大で、彼の“ハート”を感じることができる。心地よくもあり、心強くもあり、心優しい…そんな心=“ハート”を感じさせてくれる言葉の数々を、聴き手の“ハート”にきちんと届けることができる……彼は“ハートシンガー”だ。

 昨年、人気HIP HOPアーティスト・童子-Tのシングルでフィーチャリングされ、セリーヌ・ディオンのトリビュートアルバム『TRIBUTE TO CELINE DION』では加藤ミリヤと「I’m Your Angel」を熱演。その名前は徐々に輝きを増していき、そしてソウルの殿堂、ニューヨーク・ハーレムのアポロシアターの「アマチュアナイト」へ出演し、音楽にうるさい観客を唸らせ、大絶賛された。

 清水翔太という超新星の登場を、これまで彼と競演したアーティストもマスコミも、そしてユーザーも、みんなが歓迎し、喜んでいる。シンガー・ソングライターであり、さらに自分でアレンジもこなすことができるというこの天才の時代の幕が上がった。

 ……とにもかくにも早くアルバムが聴きたい。

関連記事:新人・清水翔太のデビュー曲「HOME」が初日5位(08年02月21日)

■清水翔太
【生年月日】1989年2月27日生まれ
【血液型】O型
【出身地】大阪府
【尊敬するアーティスト】ダニー・ハサウェイ、マーヴィン・ゲイ、レイ・チャールズ

地元・大阪のスクールでゴスペルを学び、ソウルミュージックに魅せられたことをきっかけに作詞・作曲・アレンジを行うようになる。
2007年7月18日、デビューに先駆け、童子-Tのシングル「ONE LOVE feat.清水翔太 」に参加し、新人らしからぬ堂々たる歌唱にファンの間で話題になる。
また同年9月26日リリースのセリーヌ・ディオンのトリビュートアルバム『セリーヌ・ディオン トリビュート』では、国内の実力派アーティストたちと肩を並べ、
「I’M YOUR ANGEL」で加藤ミリヤと共に参加。セリーヌ・ディオン&R.ケリーによるオリジナルを独自の解釈で歌い上げ、日本人離れした、ソウルフルかつ圧倒的な歌唱力を印象付けた。
2008年2月20日、シングル「HOME」で待望のメジャーデビュー。新人ながら異例の初登場5位を獲得し、各方面より話題を集める。


日本人以上に日本人の心を持った黒人演歌歌手、ジェロ


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ジェロ


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ジェロ「海雪」

 大騒ぎになっている。異色の黒人演歌歌手・ジェロのデビューシングル「海雪」が3/3付週間シングルランキングの4位に初登場し、演歌・歌謡アーティストのデビューシングルとしては歴代最高を記録した。黒人歌手ではない、黒人演歌歌手なのだ。最初彼の存在を聞いた時はタレントを無理やり演歌歌手に仕立てあげ、企画先行でのリリースかと思いきや、「海雪」を聴いてビックリ!!キレイで完璧な日本語の発音がきちんと伝わってくる。そしてその表現力……正体を聞かずに聴いたら、絶対日本人だと思ってしまう。日本人の祖母の影響で幼い頃から演歌を聴いて育った…とはいうものの、日本人の心といわれている演歌をここまで情感たっぷりに完璧に表現するとは…やはり音楽に国境はないと実感した。

 確かに黒人演歌歌手というだけで注目を集め、その“ギャップ”に誰もが驚く=話題性にワイドショーが飛びつき、その結果ものすごい露出量になったが、売れた理由はそれだけではない。やはり彼の実力、そしてなにより秋元康作詞、宇崎竜童作曲の楽曲の良さ、これが三位一体となって今回のビッグウェーブにつながったのではないだろうか。また携帯のダウンロードランキングでも上位に顔を出しており、若者からの支持が大きかったことも忘れてはいけない。

 「おばあちゃんとの約束、“日本に渡って演歌歌手になるという夢がやっと叶ってとても嬉しいです。もうひとつの約束、紅白出場目指して頑張りますので応援のほどよろしくお願いいたします」(ジェロ)と言うように、祖母との約束を大切にする心優しい青年だ。日本人が忘れかけている絆や、祖母を思いやる優しい心が歌を通して伝わってくる。

 『紅白歌合戦』のステージで歌う姿を一緒に夢見た、彼の祖母は、残念ながらもういない。でも彼は年末きっと、NHKホールのステージでまばゆいばかりのライトと大きな歓声を浴び、天国の祖母に向かって熱唱しているに違いない。

 「海雪」のPV(プロモーションビデオ)は必見!!演歌とHIP HOPダンスが見事に融合した、今まで見たことがない作品だ。

無料動画:「海雪」のプロモーションビデオ

■ジェロ
【生年月日】1981年9月4日生まれ
【出身地】アメリカ・ペンシルヴェニア州ピッツバーグ

日本人である祖母の影響を受け、幼少より演歌を聴き始め、大好きな祖母を喜ばせる為に自分でも演歌を歌い始めるうちに、
自分自身が演歌の虜となる。名門ピッツバーグ大学卒業後、コンピュータエンジニアとして将来を嘱望されるも、2003年、演歌歌手になる為に来日。
日本では、コンピュータエンジニアとして仕事をする傍ら、アマチュア演歌歌手として精力的に活動を行う。
2008年2月、秋元康・作詞、宇崎竜童・作曲という超大物コンビによるシングル「海雪」で,演歌歌手としてデビューを果たす。

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