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話題作がめじろ押しで注目度高まる『エミー賞』

エミー賞が注目されるワケ

 米テレビ世界のアカデミー賞、エミー賞の授賞式が現地時間9月16日に開催された。アメリカ・テレビ芸術科学アカデミーが主催する権威あるこの賞は今年で59回を数える。近年、日本ではDVDあるいはBS、CS放送を中心に、アメリカのテレビシリーズやテレビ映画が多数紹介され、同賞に注目が高まってきている。

 同賞はドラマ・シリーズ部門、コメディ・シリーズ部門、ミニシリーズ部門、テレビ映画部門をはじめ、リアリティ・コンペティション部門、バラエティ・音楽・コメディ番組部門に加えて、放送技術や機器までに目配りするなど、授賞対象も多岐に渡っている。いわばテレビで放映されるすべてのものに対する賞なのだ。

 
『ブロークン・トレイル 遥かなる旅路』
(TSDD-44031)
9月26日発売
3990円(税込)
(C)2006 SLR Productions, Inc. All Rights Reserved.


 とりわけ本年、話題となったのはミニシリーズ部門の作品・主演男優・助演男優・キャスティングの4部門に輝いた『ブロークン・トレイル 遥かなる旅路』だ。1898年のアメリカ大西部を舞台に、カウボーイふたりが500頭の馬を売るべくオレゴンからワイオミングまでの旅に出るストーリーで、壮大なスケールでカナディアン・ロッキーの山中にロケーションを敢行、巧みな語り口のもと、ひさかたぶりにウェスタンの醍醐味が味わえる作品と絶賛されている。

 なによりも主演が『テンダー・マーシー』でアカデミー主演男優賞を手中に収めたロバート・デュバルで、共演は『スパイダーマン3』のサンドマンを演じたトーマス・ヘイデン・チャーチという、絶妙のキャスティング。このふたりが賞に輝いたのは当然といえるほど、みごとな演技、存在感を画面にもたらしている。

 メガフォンをとったのは『48時間』や『ストリート・オブ・ファイヤー』など、80年代に話題作を量産したウォルター・ヒル。リアリズムに徹した演出が紡ぎだす、大西部のダイナミックで情緒に富んだ映像はまさに圧巻といえる。本作品はWOWOWがプレミアというかたちで既に放映しているが、SPEからDVDも発売されている。まさにアメリカのミニシリーズの水準の高さを実感させる、07年屈指の仕上がりだ。
 

 今年のエミー賞は『アメリカン・アイドル』のMCで人気を博したライアン・シークレストがホストを務めたが、各部門にノミネーションされた俳優たちの顔ぶれはアカデミー賞に勝るとも劣らない豪華さ。ドラマ・シリーズ部門の主演男優賞は『ボストン・リーガル』でジェームズ・スペイダーがとったが、彼はもともと『セックスと嘘とビデオテープ』でカンヌ国際映画祭主演男優賞を獲得した実力派。このシリーズで復活したことは嬉しい限りである。同じ意味で同部門主演女優賞を『ブラザーズ&シスターズ』で受賞したサリー・フィールドも復活組に加えたくなる。『ノーマ・レイ』と『プレイス・イン・ザ・ハート』で2度のアカデミー主演女優賞に輝いたベテラン名女優が、出発点だったテレビに戻っての奮闘ぶりには頭が下がる。

 この他、今年のアカデミー主演女優賞女優ヘレン・ミレンに、ミニシリーズ部門主演女優賞を与えるなど、まことアメリカでは映画とテレビの垣根はさらになくなってきた感じ。今後ますますエミー賞からは目が離せなくなりそうだ。




  
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